【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

あなたは許せますか ~ 映画  『手紙』

2006-11-08 21:58:31 | 映画の香り
   今朝の暁の空は、
  オレンジと藍色の見事なグラデーション。

   そして珍しく、雲が全くない空でした。
  今日は、正真正銘の “日本晴れ” です。

   昨夜は少々冷えましたが、
  そのせいか、真っ青で透き通るような
  空になったようです。
    


   そんな天気に誘われて・・・。
  今回は、全然予定して
  いなかった、
  映画 『手紙』を
  観て来ました。

   それでも最後まで
  『父親たちの星条旗』
  と、どちらを観ようか・・
  迷ったものです。

   結局、ひょんなことから
   『手紙』 となったのですが、
  私には、ずしりと重い
  テーマとなりました。

   誤って殺人を犯してしまった兄。
  それさえも自分を大学にやるためだったのだと、
  贖罪(しょくざい)意識を持つ弟。

   先入観もあったせいのでしょう、
  涙なしには観ることが出来ませんでした。

   この映画は、加害者側の視点に立って、
  家族の絆が描かれていましたが、
  身内である故の言われなき差別や、心の葛藤、
  罪の償いと受け入れなど・・。

   色々、考えさせられることが多く、
  なかなか考えがまとまりません。

   それともう一つのテーマでもある、“許し”。
  被害者になった時、どこまで加害者を許せるか・・。

   又、反対に加害者になった時、
  それを起こした身内を許せるか・・・。

   この映画では、被害者の息子の
  “許し” が、印象的でした。
  獄中から手紙を送り続けた加害者。

   でもいくら手紙を貰っても、
  決して許せる筈はない被害者。
  でも最後の手紙を貰った時・・・。
  (その前に弟から兄へ、最後の手紙という伏線)

   ラストは、もう涙、涙・・・でした。 
  ~そうそう、忘れる所でした。
  心に引っ掛かった家電会社の会長? さんの言葉。

   「君は理不尽な差別と思っているかも知れないが、
  それは当たり前、世間とはそういうもの・・
  今、ここから始めればいい・・」 
  ~そんなものなのでしょうね。

   そして小田和正の 『言葉にできない』 の曲。
  そのメロディーは、何時間経った今も、
  容易に脳裏から離れてくれません。   
         


   映画が終わると、
  外はもう美しい“秋の黄昏”。

   その空にも・・
  どこにも雲は・・。
  見事にありません。

   ずしりと心に重い映画でしたが、
  涙を流しましたので、
  意外にも、すっきりした気分。

   お陰様で気分良く? 
  家路を急いだものです。