新宿ジャズ館の外壁工事で中古CDの販売を一時的に別ビルでやるということで、最終日に行ってみました。 新着5,000枚というのはハンパない量で、
1時間かけても半分しか見れず、その時点で疲れてしまってギブアップしてしまいました。 既に買いたい候補が8枚くらい手元に揃いましたし、
残りはまた来週以降の愉しみにとっておけばいいか、という感じです。 新着がなきゃないと文句を言うし、多けりゃ多いと文句を言う、で
あまりいい客とは言えません。
3日間の仮設売り場で無造作に段ボール箱に突っ込んだだけの状態でしたが、これが玉石混淆の状態で探しているうちに面白くなってきました。
半分くらいはやはりピアノものですが、そのうちに面白そうなものがぽろぽろと出てくるようになって、探す愉しみが大いに刺激されます。
こうなってくると買うことよりも「ウオッ!?」という驚きの快感のほうが優ってきます。 が、持久力が無くてすぐに力尽きてしまう。
でも、財布のことを考えればこれくらいでちょうどいいのかもしれないな、と自分を慰めます。
転売屋さんが喜びそうなものが結構あったし、こんなことなら初日から来ればよかったかなと思いながらも、候補の中から買うものを数枚選びました。
ノルウェーのGemini Recordsに残されたテナーのワンホーンものがメインです。
■ Bjarne Nerem / How Long Has This Been Goin' On ( EMI/ODEON Gemini Records GMCD 72 )
ビャルネ・ネレムが残した71年、48年、81年の3つのセッションをまとめたもので、テナーのワンホーンにところどころでストリングスのオケが
入ったりする内容です。 レスターがよく吹いた楽曲がメインになっています。
このバックのオケがムード歌謡丸出しのダサさで、なんじゃこりゃ、とズッコケてしまいます。 当時のノルウェーはこういうのがよかったんでしょうか?
でも、テナーは音鳴りがとても良く、なかなか聴かせます。 このちぐはぐなギャップが面白いと言えば面白いかもしれません。
バックのオケもテナーも全体的に一本調子で抑揚もなく、音楽的には聴くべきところはあまりありません。 ただ、こういう音楽もあったんだなあ、
ということを知ることができたので、まあいいか、という感じでした。
■ Bjarne Nerem / Everything Happens To Me ( Gemini Records GMCD 71 )
こちらは76年のレコードと77年のラジオ放送音源が収録されています。 内容は上記の音盤と同じ路線で、テナーのワンホーンにところどころで
ストリングスのオケがからみます。
同じようにオケはダサく、スタンダードのみの構成でどの曲も短く、テナーの音鳴りはとてもいい。 何と言うか、何の進歩もありません。
そんなことにはまるで興味はないようです。 ただ、上記の盤よりもこちらのほうが少し落ち着きが出ていていいと思います。
ビャルネ・ネレムは50年代にはハリー・アーノルドのオーケストラに参加していたり、ラース・ガリンのコンボに入っていたり、と脇役が多かったのですが、
こうやって70年代になってようやくリーダー作が作られるようになった遅咲きの人。 ベテランらしく演奏は上手い人で、時代の要請でこういう
イマイチな作りの作品になってしまっていますが、別に聴いていて嫌な感じはしません。 テナー自体は逆にいい印象があります。
■ Totti Bergh / I Hear A Rhapsody ( Gemini Records GMCD 48 )
1985年のオスロでのスタジオ録音で、テナーのワンホーンでスタンダードをゆったりと録音しています。
これはとてもいい作品です。 男前で深みのある音色が素晴らしく、テナーの魅力が目一杯味わえます。
アメリカのようにジャズの最前線であればこんなのどかな演奏の作品を作ることなんてきっと許されないでしょうが、辺境の地であればそういう
うるさいことを言う人もあまりいないのか、喧噪からは遠く離れた静かで落ち着いた作品になっています。
残響を抑えた録音もよく、この人のテナーの音を何の脚色もなく素直に捉えていて、説得力のある内容です。
もう1枚ヴォーカル入りのこの人の作品があったのですが、試聴してみるとピアノの代わりにギターが入ったせいか演奏が少し浮ついた感じだったので
そちらは残してきました。
これらのGeminiレーベルの音盤はレコードのほうはよく見かけるしいつでも買える感じですが、CDのほうは逆にかなり珍しいように思います。
今回まとめて入手できたのはラッキーだったのかもしれません。
1時間かけても半分しか見れず、その時点で疲れてしまってギブアップしてしまいました。 既に買いたい候補が8枚くらい手元に揃いましたし、
残りはまた来週以降の愉しみにとっておけばいいか、という感じです。 新着がなきゃないと文句を言うし、多けりゃ多いと文句を言う、で
あまりいい客とは言えません。
3日間の仮設売り場で無造作に段ボール箱に突っ込んだだけの状態でしたが、これが玉石混淆の状態で探しているうちに面白くなってきました。
半分くらいはやはりピアノものですが、そのうちに面白そうなものがぽろぽろと出てくるようになって、探す愉しみが大いに刺激されます。
こうなってくると買うことよりも「ウオッ!?」という驚きの快感のほうが優ってきます。 が、持久力が無くてすぐに力尽きてしまう。
でも、財布のことを考えればこれくらいでちょうどいいのかもしれないな、と自分を慰めます。
転売屋さんが喜びそうなものが結構あったし、こんなことなら初日から来ればよかったかなと思いながらも、候補の中から買うものを数枚選びました。
ノルウェーのGemini Recordsに残されたテナーのワンホーンものがメインです。
■ Bjarne Nerem / How Long Has This Been Goin' On ( EMI/ODEON Gemini Records GMCD 72 )
ビャルネ・ネレムが残した71年、48年、81年の3つのセッションをまとめたもので、テナーのワンホーンにところどころでストリングスのオケが
入ったりする内容です。 レスターがよく吹いた楽曲がメインになっています。
このバックのオケがムード歌謡丸出しのダサさで、なんじゃこりゃ、とズッコケてしまいます。 当時のノルウェーはこういうのがよかったんでしょうか?
でも、テナーは音鳴りがとても良く、なかなか聴かせます。 このちぐはぐなギャップが面白いと言えば面白いかもしれません。
バックのオケもテナーも全体的に一本調子で抑揚もなく、音楽的には聴くべきところはあまりありません。 ただ、こういう音楽もあったんだなあ、
ということを知ることができたので、まあいいか、という感じでした。
■ Bjarne Nerem / Everything Happens To Me ( Gemini Records GMCD 71 )
こちらは76年のレコードと77年のラジオ放送音源が収録されています。 内容は上記の音盤と同じ路線で、テナーのワンホーンにところどころで
ストリングスのオケがからみます。
同じようにオケはダサく、スタンダードのみの構成でどの曲も短く、テナーの音鳴りはとてもいい。 何と言うか、何の進歩もありません。
そんなことにはまるで興味はないようです。 ただ、上記の盤よりもこちらのほうが少し落ち着きが出ていていいと思います。
ビャルネ・ネレムは50年代にはハリー・アーノルドのオーケストラに参加していたり、ラース・ガリンのコンボに入っていたり、と脇役が多かったのですが、
こうやって70年代になってようやくリーダー作が作られるようになった遅咲きの人。 ベテランらしく演奏は上手い人で、時代の要請でこういう
イマイチな作りの作品になってしまっていますが、別に聴いていて嫌な感じはしません。 テナー自体は逆にいい印象があります。
■ Totti Bergh / I Hear A Rhapsody ( Gemini Records GMCD 48 )
1985年のオスロでのスタジオ録音で、テナーのワンホーンでスタンダードをゆったりと録音しています。
これはとてもいい作品です。 男前で深みのある音色が素晴らしく、テナーの魅力が目一杯味わえます。
アメリカのようにジャズの最前線であればこんなのどかな演奏の作品を作ることなんてきっと許されないでしょうが、辺境の地であればそういう
うるさいことを言う人もあまりいないのか、喧噪からは遠く離れた静かで落ち着いた作品になっています。
残響を抑えた録音もよく、この人のテナーの音を何の脚色もなく素直に捉えていて、説得力のある内容です。
もう1枚ヴォーカル入りのこの人の作品があったのですが、試聴してみるとピアノの代わりにギターが入ったせいか演奏が少し浮ついた感じだったので
そちらは残してきました。
これらのGeminiレーベルの音盤はレコードのほうはよく見かけるしいつでも買える感じですが、CDのほうは逆にかなり珍しいように思います。
今回まとめて入手できたのはラッキーだったのかもしれません。