廃盤蒐集をやめるための甘美な方法

一度やめると、その後は楽になります。

ジャズ・メッセンジャーズの最高傑作

2014年06月14日 | Jazz LP (Blue Note)
今週は中古CDの収穫はゼロでした。 新着はたくさん出ていましたが、私に引っかかりそうなものが見つけられませんでした。
まあ、こんな時もあります。 新品CDを1枚だけ買いましたが、これだけでは記事にならないので別の機会にまわします。

そのかわり、5か月ぶりにようやくレコードを1枚買いました。 



Art Blakey & The Jazz Messangers / Mosaic ( Blue Note 4090 )


私にとってのジャズ・メッセンジャーズの最高傑作はこれです。 だから、セカンドを買いたくなるのを我慢して何度も見送って、
完オリに出会うのをずっと待っていました。 これは盤もジャケットも無傷の新品同様で、こんなにきれいなのは今まで見たことがない。
これで14,000円なら間違いなく底値なので、迷わず買いました。 別にここまできれいじゃなくてもよかったんですが、まあそれはいい。

ショーターが在籍した時期の3管セクステットは、長いこのグループの歴史の中でも間違いなく音楽的な頂点だったと思います。
各人が作曲したオリジナル曲の質が抜群に高く、演奏にも纏まりと激しい勢いが両立しながら疾走して、どれも最高です。
現代のハードバップ録音の多くが、間違いなくジャズ・メッセンジャーズのこの時期の演奏を目指している。

私の大好きな "Children Of The Night" の初演が聴けるだけで満足なのですが、このレコードのハイライトはB面で、カーティス・フラー作の
"Arabia" が演奏のピーク、ここでの6人は凄まじい。 特に、カーティス・フラーは自身の最高の演奏を残しています。 
最後の "Crisis" はフレディー・ハバード作ですが、これも名曲。 そして素晴らしい演奏で、言葉も出ない。

これは、久し振りに買って嬉しいレコードでした。 20年前に聴いて感激して以来、内容の素晴らしさはまったく色褪せない。
入手が難しいだけの偽名盤とは違い、本物のジャズが聴けるまっとうな名盤です。 レコード買いはこうじゃなきゃ、と思いました。

ブルーノートのアート・ブレイキーのレコードは最近は1500番台が高くなっているようですが、間違っても5~6万円なんか出して買うレコードでは
ありません。 メンツは超一流だし昔から評論家が褒めてきたせいもあるんでしょうが、現代の耳で聴けば平均点のハードバップで、特に面白味もない
内容です。 このショーターの時期以降の演奏が遥かに良くて、70年代のプレスティッジ録音も素晴らしい。 お金を出して聴くならそちらのほうが
いいです。 "Child's Dance" とかね。 今はそういうのはCDで聴いていて別に何の不満もないのですが、いずれはレコードでも聴きたいなと
思っています。 DUをこまめに探していればすぐに見つかるのかもしれませんが、レコード売り場にはあまり立ち寄らないのでよくわかりません。 
いずれにせよ、売り手が図に乗るので高額盤に手を出すのはやめましょう。 あせらなくても、アート・ブレイキーは必ず適価で買えます。




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