五輪柔道の事

五輪たけなわですが、今回とても寂しく思うことがあります。それは、メダルの数の事ではありません。五輪柔道の結果でもありません。JUDOという国際競技の内容についてなのです。年々、レギュレーションの変更が加えられるのは、国際競技であれば避けられない部分でしょう。しかしながら、武術を起源とする柔道はポイント数を稼ぐものではなく一本を取ることこそが試合を決めるものだと思うのです。


格闘技として、世界中で長く親しまれているレスリングも、元々は相手の両肩を1秒以上マットにつけるフォールにより勝敗を決するものです。その点でも、昨日の吉田沙保里選手の決勝試合には胸のすく思いがしました。


これぞ王者


と心の中で感じた方々も多いのではないでしょうか?


一本をとることで頂点に立った谷本歩実選手の優勝も、やはりこだわりがあったからこそ格別の思いがあります。そして、JUDOという国際競技を思うにつけ、どうしても頭の中をよぎる選手の姿があります。


野村忠宏選手、五輪三連覇という偉業をなしえながら、柔らちゃんこと谷亮子選手の影で、毎度五輪に関するメディア露出の機会が少なかった方です。何でも、五輪出場選手選考まで左膝前十字靱帯断裂のまま試合を続行されていたとか。戦績を見てみると、ほとんどの試合で一本を決めています。それだけ強いんですね。ご本人のブログはこちらで読むことが出来ますが、その中で特に感銘を受けた言葉を引用させていただきます。


Q:どうやったら世界王者になれますか?
A:難しいから、師匠でもある俺の親父の言葉を借ります。
お前個人にしかない能力、やり方、性格、
すべてを集約して「自分がどうあるべきか考えろ」
それを見出したら、お前は超一流になれる。


野村忠宏選手には、試合前後の鬼のような形相の影に、某掲示板に書込をされるなどの庶民的なところもあるようです。最後に、この選手らしい一言を最後に、、、


「また野村が帰ってくるかも!?」
って、60kg級の選手達は怯えながら待ってて下さい。


Editor CABEZÓN


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