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セレンディピティ日記

読んでいる本、見たドラマなどからちょっと脱線して思いついたことを記録します。

またスキャナーが壊れた

2013-03-23 22:48:16 | 社会経済

またもスキャナーが故障した。昨日のことだ。前回は電源が入らなくなった故障だが、今回は電源が入るのだが、電源をつけてもスキャナー本体の表示が「準備中」のままでいつまでも変わらない。このためパソコン側ではスキャナーは電源が入っていないとしか認識しない。前回も今回も雑誌をスキャナー中に突然故障したので外部からの物理的ショックによるものではない。前回の故障の時の感想で故障した箇所のある基板を取り替えるという修理法に疑問を持ったが、やはり故障した箇所の外に真の原因があるというシステム上の問題かもしれない。

前回の修理の報告書では同じトワブルなら3カ月以内において無料で修理してくれるとのことだが、今回の故障は少し違う。電源が入らないわけではない。でも今日さっそくヤマダ電機に持っていったら無料で修理してくれるという。さらにヤマダ電機の受け付け手数料もいらないという。また修理に1万円以上かかるなら新機種を買おうとも考えていたが、それなら修理を待つことにした。

新機種を買わないので修理が済むまで自炊はお休みだ。そこで今日はブログを書いて見る。

日銀の新しい正副総裁が就任したね。ベストな人事だね。もちろん僕の言う意味は日本政府を財政破綻させることにより日本を再生させるという意味だ。何度も言うように日本政府の財政破綻の回避は理論的には可能でも現実には不可能だ。それならいっそ早く財政破綻させたほうが既得権益をチャラにできるから日本のより良い再生にはプラスになるというもの。

副総裁の岩田氏は以前週刊誌で「リフレ派でも中途半端なことされてはいけないので自分が総裁になるのがよい」とか言っていたが、黒田総裁なら岩田氏も満足だろう。岩田氏が総裁になったとしても学者出身の岩田氏は日銀という組織運営にてこずるかもしれない。でも黒田氏は財務省出身だ。岩田氏は黒田氏に入れ知恵すればよいのだからベストカップルだ。黒田出身の「2%のインフレ目標達成のためなら何でもやる」という力強い言葉に、旧陸軍指導者を思い起こして元気づけられる。中曽副総裁は岩田黒田両氏が任期途中で首を並べて討ち死にした時の敗戦処理投手というところ。

さてインフレ目標政策での根本的な二つの疑問は、一つ目はインフレになると景気がよくなるのかということ。二つ目はインフレを自由につくり出せるのかということだ。

インフレになると景気がよくなるのかな。テレビなどでよく聞くというかそれしか聞かないけど「物価が上がると思うと人々は早めに買っておこうと思うから消費が進み景気がよくなる」と言うもの。これで「ナルホド」と納得してしまう人は多いのかもしれない。でも現実の生活者や消費者を考えれば「そんなやつはおれせん」。沢山買ったところで収納場所はないし、購買した商品は陳腐化したり腐敗したりする。だからインフレ期の消費者の行動パターンは①小まめに必要分だけ少量ずつ購入して無駄に廃棄するものを出さないようにする。②将来の支出増に供えて倹約して資金の蓄えをつくる。というところだ。インフレを予想して生活物資をため込む人なんていない。それに仮にそんな人が多くいたらかえって経済に害になる。一時的に生産が増えてもその分後でガクッと生産がおちるからね。ああそうそう石油危機のときトイレットペーパーの買いだめがあったけどあれは値上がり予想ではなくて石油が入らなくなるとトイレットペーパーが生産出来なくなるというデマのため。

大規模な倉庫を持つ販売業者や原料燃料の大量消費産業は値上がり値下がりを予想して購入額をきめるからそれから類推してしまうけと、最終消費者では現実生活にシミレーションしてみれば違うことが分かるよ。でも黒板経済学では現実生活にシミレーション出来ない人間が多い。役所でもそうだけど。

インフレと好景気そしてデフレと不景気は直接的な関係はない。むしろ論理的にはデフレつまり物価の低下と経済成長はむすびつく。つまり社会全体の生産性が上がるならばより多くの商品がより安く買えるからだ。実際に19世紀後半のイギリスではデフレで経済成長していた。われわれが100年200年前の大名貴族富豪しか持てなかったものを自分の収入のホンの一部で買えるのはこの経済成長に伴うデフレの結果なのだ。

そうそうインフレ下の経済停滞はスタグフレーションとして現実に存在したことは知られている。そのメカニズムの意味は重要だがリフレ派は全く無視しているね。その意味は今そこにある危機として後でふれる。

理屈はともかくとしで日本の高度成長のころはインフレでもあったからインフレと経済成長を連想しやすい。でもそれはこういうことだ。日本は経済成長にはいると家電の三種の神器(テレビ、洗濯機、冷蔵庫)が普及し始める。自動車も普及し始める。ファッションも豊かになる。そうするとそうした産業の生産が活発になり就労者が増える。しかし産業の拡大が急のため人手不足となる。そんな昔は「中卒者は金の卵」といわれ、地方からの中学卒業生の集団就職というものもあった。集団就職といっても集団で同じ会社に入るのではない。先生が鉄道で都会の駅まで引率してそれ以後は各自バラバラに商店や町工場に引き取られる。就職先は先生と親が決めるので何か人身売買みたいだね。こうして賃金就労者が増えるが、労働者という消費者の増大のほかに農業世帯も消費生活に組み込まれていく。かくて消費を満たすべく生産が拡大するのだが労働供給が遅れがちで自然と賃金が上昇する。賃金の上昇は生産価格にも転嫁される(コストプッシュ)し、また賃金の上昇は購買力をたかめ消費を増やし商品価格の向上を容認しやすくする(デマンドプル)。こうして高度成長期にはインフレだったのだ。インフレは高度成長の一定条件下(新商品の急速な普及、都市労働人口増)の結果であって原因ではない。

インフレになると失業率が減ると言う主張にはフイリップス曲線という統計的図表を元にしたものでもある。インフレ率と失業率が相反の関係にあるというもの。従ってリフレ派はインフレ率を上げれば失業率が下がるという。しかしインフレ率も失業率もそれ自体を直接に操作できる独立変数ではないのでこの論議は無意味である。上に書いたように人手不足で賃金があがると製品の価格に転嫁されて物価があがるそれだけのことだ。

二つ目の疑問はインフレを自由につくり出せるのかということ。リフレ派の好きな理論に貨幣数量説というものがある。流通している貨幣の総量とその流通速度が物価の水準をきめるというもの。金銀の裏付けのない法定貨幣の単位はただの記号だからいますべての貨幣を二倍すればすべての物価も二倍すれば実質なんの不都合もない。だから貨幣の量を増やしていけば物価もあがるように思える。しかしそれは黒板上の空論。流通速度が一定ではない。逆に物価水準が一定ならば貨幣量が増えると流通速度が遅くなるのは当然の道理。現実にマネタリーベースが大幅に増えているが物価は変動してない。

仮に貨幣供給量を増やすことで物価があがるとしたらどういう経路を通るのかな。物価というのはすべての商品の相対的な価格関係で決まってくる。そこである商品の価格が上がれば他に波及して行くものは二つ考えられる。賃金とエネルギーだ。賃金はすべての生産物の生産価格に転嫁される。エネルギーも同じだ。すると賃金を上げればよいが賃上げを政府主導できるかな。生産の拡大や外国の競争企業も巻き込む賃金上昇がなければ突発的賃上げは経営状態を圧迫するから続かない。

するとインフレの手取り早い経路はエネルギーの値上げだ。しかし賃上げとエネルギー価格の上昇は全く異なった働きをする。賃上げは消費者の購買力を高めるが、エネルギー価格の上昇は購買力を奪う。つまりガソリン代を始め電気代や輸送費の上昇は人々から可処分所得を奪う。そうすると他の商品の売れゆきが悪くなり値下がりさえ生ずる。もし円安が進行すればエネルギー価格や小麦価格や家畜飼料価格が上昇する。そうすると物価上昇2%はたやすく実現するが国民は購買力不足で不況になる。多分そうなってもインフレ率は2%でもエネルギー価格を除いたコアコアインフレ率はマイナスなのだから一層の金融緩和をといって真逆のことをやろうとするだろうな、あの黒田岩田コンビは。

しかし確実に円安にする方法は不明だ。金融緩和は自国通貨の価値の毀損だから窮極的に円安だろうが、その中間が不明だ。昨年末からの円安株高もEC危機の一旦の回避による避難先からの通貨の回帰とアメリカの株高に連動という従来通りのパターンから一歩も外に出ていないのでアベノミクスのせいとは言い切れない。幸運も実力の内という評論家もいるけれど、真珠湾にしろ、ヒトラーのソ連侵攻にしろ、調子よすぎる始めには必ず罠がある。ミッドウェイもモスクワ攻略断念も6カ月後だ。参院選直後に転換点がくる。


レジューム・チェンジ

2013-02-25 17:11:00 | 社会経済

くにさん、私の2012年2月16日のブログについて先日コメントで中国製品の日本についての他国におけるよりより強い影響力についての実証的有益な資料を教えてくれてありがとう。いわゆるデフレと中国国製品との関係は無職で週に何日もスーパーやホームセンター100円ショップに出かけている自分には実感できるものです。

さて今発売中のVoice3月号にはジム・ロジャーズの「日本は金融緩和をただちに止めよ」というインタビュー記事のタイトルの他にもうひとつ「そのとおりだなあ!」と感心したタイトルがついたコラムがある。それは飯田泰之氏の「『レジューム転換』としてのアベノミクス」だ。確かにアベノミクスにより財政破綻がくれば政官癒着と既得権益の戦後政治経済体制の体制変換(レジューム転換)が起きる。それこそ僕の待ち望むものだ。

もちろん飯田氏の言っている意味が違うことは百も承知している。飯田氏の言うレジュームとは経済政策体系のことだ。安部首相の発言にもこの「レジューム転換」という言葉がよく出てくる。多分もとは中野剛志氏(京大准教授から経産省に復帰)からだろう。中野氏の本には、今までデフレになる政策ばかりやっていた(デフレ・レジューム)からデフレから抜け出せなかった。だからレジューム・チェンジ(レジューム転換)してインフレ・レジュームにしなければならないというもの。

でもなあ、その後いろいろお説が出てくるのだけど、ここから入るのはマインドコントロールの手法で騙そうとしていると警戒してしまう。イヤイヤ中野氏には騙そうという意識はないだろうがそれはカルト教の信者の布教者も同じだ。

マインドコントロールとはこういうことだ。占い師なり教祖なりが病気か事故で不幸にみまわれて相談にきた人に「あなたは不幸になることばかりやってきたから不幸になったのです」と言ったらどうだろう。自己に原因があるのではと思うような罪悪感の強い人がたいていは納得してしまうのではないか。いや俺なら席をけって帰るとあなたは言うかもしれないが、そんな人はもともと相談にいかない。まあ占い師ではない僕なら「たまたま不幸な出来事が起こったがそれを現在未来に持ち運ぶのはあなたの心だ」とマインド・チェンジを勧めるね。

話は戻って飯田氏のコラムの主旨は、安部内閣になってまだ具体的な経済政策は行われていないのに円安になり株価もあがった。飯田氏は口には出さないが、健全な判断力の人なら「何もやらないのに円安になったのだから経済金融政策は関係ないのでは」とか「今まで(前政権)の政策の効果が遅れて出てきたので政策変更は不要では」と考えるかもしれないことを念頭においてそれらを否定しようとする意図がある。ここで飯田氏は「期待」とか「予想」の重要性を強調する。「政策に関する基本姿勢(レジューム)が変わったと受け止められたならば、政策の実施を待たずして、実体経済は大きく変化する」と書いている。

飯田氏はどうか知らないがリフレ派の人は「インフレは貨幣現象」とか「為替は金融政策の違いの結果」とドグマを掲げるが実体と齟齬かでても「期待」とかを持ち出すので反証できないなあ。おっとこれって反論できないからまいったといっているのでないよ。リフレ理論は擬似科学で科学ではないから理屈での駆逐不能だと言っている。これは僕にとって不利ではない。そういう誤った考えの人たちがいるからこの世で相対的に自分が有利になれるもの。

ところで飯田氏は「1970年以降、経済学研究では、『期待』『予想』が重視されるようになった。現在の経済学では、足元の貨幣量や政策よりも、『将来どのような政策が採られるか』『金融緩和政策はどのくらいの期間継続されるのか』が資産価格や企業行動に決定的な影響を及ぼすと考えられている」と書いている。でもアメリカのアカデミズムの世界では1970年以降かもしれないが、世界の経済史ではそれ以前から「期待」や「予想」か非常に重視されることがあった。それはバブルの中でだ。チューリップの球根に馬車1台と同じ価値があると思うかい。もちろん大金持ちの園芸家が特定の球根に大金を払ってでも欲しいと云うケースはありうるがそれは市場価格ではない。ただバイヤーがより高い値で売れるという「期待と予測」で売買したのだ。しかしバイヤー間の「期待と予想」のキャッチボールは根拠のないものだ。やがてバブルは破裂する。日本の土地バブルもそうだ。土地は値下がりしないという「期待と予想」で土地は値上げした。でもその値段で買って建てたアパートの家賃で元が取れるのか。その土地の地代に見合う営業収益が出るかが本当の購買者の決め手となる。だからバブルの破裂は必然だ。だけどバブルの中にいるとこんな高いのはおかしいと思ってもバイヤーの「期待」と「予想」が有る限りまだいけると思のだ。

1970年以降アメリカのアカデミズムの経済学研究で「期待」と「予想」が重視されるようになったのは、アメリカがドルと金の交換を停止してドルを垂れ流すようになったため経済が金融経済化するとともにギャンブル化したため。

思えば株式投資もギャンブルだね。「期待」と「予想」に満ちている。ある企業が画期的な製品を計画しているという情報が流れる。そうすると株価は大きく上がるね。株を買う人がいるから上がるのだけど、その企業の将来の業績が上がるから今買おうというまともな人はホンの少数。多くは「業績を予測して買う人」が出てくることを予測して買う人と「『業績を予測して買う人』が出てくることを予測して買う人」が出てくることを予測して買う人ばかりだ。でも親亀こけたら皆こけるぞ。

バブルの中にいると「期待」と「予測」が重要と思えてくる。だから飯田氏は「あれ?いま俺は何を言っているのだ。千古不変のバブルの時の合言葉ではないか」と考えてみることだ。

なお円安が進んだのは前に書いたけどユーロ共同債で欧米経済が小康状態になりドルが避難先の円から回帰し始めたのと、もちろん安倍内閣への期待もある。もちろんその期待は日本が財政破綻に一歩踏み出すというもの。


謹賀新年それと「よげんの書」

2013-01-01 11:56:55 | 社会経済

新年あけましておめでとうございます。

みなさま方のご多幸をお祈りします。ただ今年は社会的に大変化が起きるので、それ以後は長いスパンでみてみんなの生活がよくなるはずだが、一時的にひどく困窮する人がでるだろう。総じて変らなければ滅びるというのは何時の時代でも同じことだ。ウーン、公務員というのは受け身的だから変われず困窮するかも。

大変化というのは日本政府の財政破綻のことだよ。ああ、踏込みすぎだと言うのだろ。そりや財政破綻論者でも5年以内という人は多いけど今年と特定する人は少ないからね。社会科学とりわけ経済学的なことは自然科学と違って時期を限定した予測はできないとされている。人々の思惑を通じるからね。偶然な出来事で変化が早まることもあるし本来の基盤がなくなっているのに慣習的に続いていくこともある。

では何故に来年の正月に赤恥をかきかねない予言をするのかというと2つ理由がある。1つは財政破綻の直前に数ヶ月だがリフレ派には至福の時がくるからだ。これはドイツのハイパーインフレの時でも経験している。人が死ぬ直前にドーパミンがでて幸福感を感じるという。それと同じかな。まあその時にリフレ派に大きな顔をされるから予め書いておくのだよ。その時に数ヶ月待てと言っても負け惜しみと思われるからね。

2つ目はピッタリの舞台と役者がそろったものシナリオを書きたくなった。舞台というのは自民党政権、役者は安倍晋三首相だ。何年か前にも安部首相で自民党政権があったって?しかし今回はかっては否定的に思われたことが民主党政権の反動で大手を振って復活しているもの。公共事業と国債の大量発行だ。おお見よ!日の沈む直前の最後の輝きを。

人間って忘れっぽいのかな。バブルは世代が代われば再び膨らみそして破裂する。それと同じようなのが安倍晋三首相の再登場だ。安部氏自身は前の時は病気で辞任したようなことを言っているが本当は国民が見放したのだ。消えた年金問題で安部氏は「最後の一人までつきとめます」と言っていたが既に国民は信じてはいなかった。ちなみに民主党政権下で「消えた年金」の照合作業は終わったが、解明できないものがかなり残った。偽名で勤めていた人や企業や社会保険事務所の思いもよらない仕方の書類の作成誤りもあるので元々「最後の一人まで」は不可能だ。安部氏はどういう根拠であの演説をしたのだろう。事務の中身をよく検討したのだろうか。費用の推計もしていたのだろうか。そんなことはしていないだろう。安部氏は威勢のいいこと、受けそうなことを言ってしまうが深い思慮もそして覚悟もない人なのだ。

前の安部内閣のときの前任者の小泉首相は在任中に中韓両国に非難されながらも靖国神社を参拝した。彼は首相になる前は靖国神社に参拝しなかった。では首相になって参拝したというのは、外国にヤイヤイ言われるので参拝しなかったと思われるのはシャクに触るというへそ曲がりのためだ。ただ右翼にいわれて参拝したというのも嫌だから8日15日ではなく日付をずらした。安部首相はその反対。日ごろから「首相は参拝すべき」と言っていたが、自分が首相になると外交トラブルが嫌で参拝しなかった。まあ賢明な選択なのだから熟慮の結果かなと思われるがそうではない。首相辞任後に「靖国神社に参拝しなかったことが一番の悔いだ」と言っている。熟慮したのなら政治判断として悔いは残らないはずだ。今年の8月15日はどうなるのか興味がある。そういえば選挙中は「島根県の『竹島の日』の行事に政府として参加する」とか「尖閣諸島に公務員を常駐させる」とか言っていたが、選挙が終わると首相指名以前に両方とも取り下げたね。賢明な判断かもしれないが、そうすると安部氏は自分のできないことを言挙げして民主党を媚中とか弱腰とかいって非難していたわけだ。

安部氏の本性をよく表すのは前の首相時に訪米した時に慰安婦問題で米議会が「性の奴隷」決議しようとしているのに反論せずブッシュ大統領に認めて謝罪したことだ。安部氏は認めてきたわけではないと言っている。確かに慰安婦の政府関与の否定論者の発言パターン以上は言っていない。しかし肝心なことは言わないのでブッシュ大統領もアメリカのマスコミも安部氏が認めて謝罪したと受けとった。

否定論者の発言パターンというのは

①何らかの事情で自らの意志でないのに慰安婦になった方に同情する。②慰安婦は民間の売春業者が募集して運営したもので日本政府は募集等に関わっていない。③当時日本では売春は合法であり、諸外国でも同様な国は多かった。④現代の倫理からすれば反省すべき点は多い。

だが、安部氏は①と④だけしか言わなかったので、ブッシュ大統領は当然に日本政府に性の奴隷にされた慰安婦のことを認めて謝罪したと思った。

つまり安部氏は相手をみて気にいられることはベラベラ言うが、気にいられない事は敢えて言わない。そうそう安部内閣の外務大臣と防衛大臣はどちらもハト派だね。行革担当の稲田女史を外務大臣か防衛大臣にすれば面白かったのに。安部氏は関係ないときには威勢のいい事を言うがいざという時は腰が引けるのだなあ。

それで他を批判する時は威勢のいい安部首相の真骨頂は2%のインフレターゲットだ。その責任はお札を刷る日本銀行と白川総裁だから当然威勢がよくなる。安部氏が本当にインフレターゲットを理解しているとは思えないが責任は日本銀行に押し付けられるからインフレターゲット論が好きなのだ。それでも景気が良くならなければ安倍首相も責任なしではすまない。そこで見つけたのが元首相の麻生氏だ。麻生氏を副総理と祭り上げ経済政策のチーフにもってこれば経済政策の責任のストレスもなくなりお腹にもいいわけだ。

でも麻生氏は経済政策の手腕があるのか?麻生氏本人はセメント会社のオーナーのせいか公共事業をバンバンやれば景気がよくなる(少なくともセメント会社は)との考えで、インフレターゲットなんて興味ないだろう。しかし国債を大幅に発行してそれを日本銀行が買い上げればお札をドンドン発行することになるのだから安部首相の主張と矛盾はしない。フム、やっぱり役者はそろった。

麻生氏といえばエコポイントだね。それを麻生氏は功績と考えているかもしれない。でもエコポイントが日本のテレビ産業を瀕死にまでしたとも言える。テレビについてはエコポイントよりも地デジの方が大きいかもしれないがエコポイントにも責任がある。だってテレビの売り上げが7分の1になるのだからテレビ産業はひとたまりもない。つまりエコポイントなどで需要を先取りさせると後の需要が一段と減るのだ。猿のエサの朝三暮四は実質変わらないという話だが、製造業は需要の極端な変動は命取りだ。当時家電業界からなぜエコポイント反対の声が出ないか不思議だった。考えられる理由は①自社から疑義の声をあげると役所からにらまれてエコポイントの指定から外されて売れる時のみ仲間外れだが売れない時だけ共通にされる。②自分が社長にある時だけ業績が上がればよい。③後のことは後のこと。外需が良くなるかもしれないし、他社が先に撤退して競争相手が少なくなるかもしれない。

まあこんなところだろう。しかしテレビ業界の惨状はその時に「ノー」と言わなかったテレビ産業の経営者にも責任がある。

前おきが長くなった。では予言を始めよう。

よげんの書。2013ねん、ともだち内かくが日本をほろぼす

2013年7月、昨年末より進行していた円安傾向に拍車がかかり輸出産業か活況を示していた。トヨタなど自動車産業も臨時工を増やすなど雇用状況も改善してきた。実は円安による石油や小麦や輸入飼料の値上げにより各地各業界から悲鳴の声も聞こえ始めたようたが財界の中枢を占めるのは輸出企業なのでその声はかき消されていた。阿部首相はこの時をチャンスとして衆参同時選挙に打って出た。本当なら勝ちすぎた衆議院は解散しにくいが同時選挙にすれば既得権団体の動員力がまし参議院選挙に有利になるという経験則があるうえに、今なら衆議院もあまり減らないか増やしさえできると阿部首相は判断したからただ。そして結果は阿部首相のねらい以上だった。衆議院では自民党単独で3分の2をとり参議院でも自民党単独で過半数、自公で3分の2を取った。

ところが選挙後すぐに物価がさらに急上昇した。あまりの原材料高についていけなくて倒産する企業も続出した。また総じて物価高で国民生活は困窮した。政府はそのうち給料も上がるから今しばらく辛抱をというが、一方で財政難から年金支給の切り下げを検討せざるを得なくなっている。かくして選挙後1か月で阿部内閣の支持率は10%代に急落した。歴史上最大の議会勢力を持ちながらほとんど国民が支持しないという奇妙な状況となった。安倍首相は起死回生のためか破れかぶれなのか憲法改正の発議を計画する。これが国民の怒りに火をつけ祖父の岸首相の安保紛争を思い出させる連日の国会周辺の大デモとなった

こんなとき日本国債に買い手がつかないと予想される事態が起こった。政府は日本銀行に直接買い取りをさせることにしたが日本銀行は既に悪性インフレの懸念があるこの時に国債の直接引き受けをすればハイパーインフレを招きかねないと拒否した。日銀総裁はすでにインフレターゲット論者に代わっているがさすがにこれは受け入れがたい。安倍首相は4月に白川総裁に替わる新総裁を選ぶときにいつものごとく腰がひけて比較的中庸な人間を選んでいた。ここで阿部首相は決断に迫られる。政府のデフォルトを宣言するのか、それとも新法で作った宝刀を抜いて日銀総裁を高橋・三橋・森永の三人の妖僧の誰かに替えるのか。煩悶のあまり安倍首相は大腸炎が再発し倒れる。え!特効薬の新薬はどうしたって?元々安倍首相の大腸炎は心因性だ。新薬は心の原因が除かれた後にはよく効くが副作用がある。その副作用は大腸炎を重くすることだ。この先は全く見えてこない。マヤの暦にも終わりがあるように、この「よげんの書」もここで終わる。ただ言えるのは今年の年末は去年の年末とは全く違った世界になるだろうということだ。


総選挙後の雑感

2012-12-19 22:32:28 | 社会経済

予定どおりというか期待どおりというか安部自民党が総選挙で大勝したので政権に返り咲くことになった。期待どおりといっても僕は安部晋三の政策とか考え方とか人格とかを支持するものではない。安部政権に期待する理由はこの前に書いたとおりだ。何日か前の中日新聞のたしか(名古屋)市内版のページに記者が友人の公務員に日本を良くするにはどうしたよいと思うかと聞いたところ「財政破綻させるしかない」とのことであった。行政の中や近くに居ながら取り込まれていなくて醒めた目でみることができるなら同じ答えになるのかなと思った。

 

ところで自民党が大勝したと言っても安部自民党に人気も期待もあったわけではない。自民党は大敗した前回よりも得票数を減らしている。しかし民主党がもっと大きく得票数を減らしたから各選挙区で自民党と民主党の得票順位が逆転して軒並み勝者敗者が入れ替わったのだ。自民党には既得権益で結びついた固定支持層がある。それはあまり変化しないから対抗政党の浮き沈みとの比較で沈みまた浮くわけだ。

 

しかし自民党をこんなにも大勝させたのは民主党の沈没だけではない。いわゆる第三極といわれる諸政党の合従連衡のまずさというより不可解さが問題だ。かなりの選挙区で自民党票より(民主党+第三極)票が多いからどちらかが控えれば反自民政党が当選したというのではない。反自民票をどう固めるかではなくて、自民党と民主党に共通するものと違うものをどう第三極として提示できるかだよ。つまり自民党と民主党を第一極としてそれと明確に違う第二極として現れて民主党を凌駕すれば自民党にも勝てた選挙区が数多くあったと思う。あ、共産党はたしかに自民党とも民主党とも明確に違うけど明後日の方に行っちゃっているから伸びる可能性はない。この点の総括がないと共産党は衰亡の一途だ。ともかく「立ち上がれ日本」を含んだ日本維新の会も小沢一郎を含んだ未来の党も自民党や民主党との類似性や継続性が感じられて魅力や期待を失った。前議員62名の未来の党が9名になって前議員8名のみんなの党が18名になったのも、まあそんなところかな。みんなの党はインフレターゲットなんて言うから支持はしないけど、安部自民党と同様に期待している。ああニヒリステックな爆弾魔のアナーキストの気持ちがよくわかる。これしかないもの。あっと僕は同じアナーキストでもアナルコキャピタリストの方だからニヒリストではないし爆弾を作らない。ただ息をひそめて安倍晋三の自爆テロで日本政府が財政破綻するのを待っているだけだ。

 

それはさておき、元々減税日本だが合従連衡で未来の党から愛知1区で出て敗れた元河村たかし秘書の佐藤夕子氏の敗戦の弁は「減税日本で戦いたかった」だ。河村市長もこのことについて今ごろ忸怩たる思いがあることだろう。また脱原発も国民の関心は高いのに選挙の争点に持ってこられなかった不思議さも月曜日の「TVタックル」に指摘されていた。これについて別のテレビである人が「任期が最長4年の衆議院議員候補が20年先にどうするといっても国民はピンとこない。最長4年先までどうするという話をしなければ」と言っていた。なるほどと思った。僕は前回「脱原発という戦線ができたならそれに乗ったほうが有利なのかよくわからなくなった。というより戦線をどうつくりどうマネジメントするかでしょぼくれるか化けるかが決まる」と書いたけど結局しょぼくれた。まあ僕に分かることが河村市長になぜ分らなかったのか。河村市長が僕よりあたまが悪いからか。そうではない。あ、いやその仮説も僕には捨てきれないが、岡目八目で関係ない者には見えても当事者には見えないこともある。だから僕が軍師になっても僕も見えなくなるかもしれない。

 

ところで今回の投票で守山区の某投票所でアルバイトの投票事務従事者が「家族から投票を頼まれてきた」という人に小選挙区の投票用紙を二枚渡して投票させてしまったね。直接的にはアルバイトへの説明の不徹底と説明されている。多分庁内的にはアルバイトを使い過ぎる点にも批判がでるかもしれない。僕の見方は、まず職員にとっては当たり前過ぎることでも非職員にはそうでないかもしれないのに同じ常識を共有していると思いこみ説明がおろそかになったかもしれない。それから、アルバイトもこの要求は間違っているかもしれないと頭によぎったがはっきり間違っているとして拒否する根拠も持っていない。本来ならば投票所内にいる職員か投票管理者に聞けばよいが何か声をかけにくいものがあり、そこでアルバイトは当面する困った状況のストレスから抜け出す方法として、言われるままに二枚渡してしまったのだ。勿論後でもっと困るかもしれないことは知っているだろうがでも当面するストレスから逃れることで頭が一杯になってしまうのだ。

 

なぜこんなことを取り上げたかというと、これこそ世の中の不可解な事象を解く鍵ではないのかということ。これにより河村市長の迷走もこれからの安倍自民党の財政金融政策も理解できる。


総選挙前の雑感

2012-11-28 11:58:45 | 社会経済

もっと頻繁に書き込まなきゃと思っているのだが雑事が多くて時間が取れない。いやいやというより落ち着いて書き込む気分に成れなかった。次に書き込もうとするテーマは以前から思いついていたのだが期をのがした感じ。テーマを思いついてすぐ書かないで温めるのは日常生活しながら頭の中で膨らんでくるという利点もあるが書く気が失せてくるという危険もある。

実は書こうとしていたのはコンビニ本のことだった。ほらコンビニで売っている400円から800円ぐらいの本だ。ワンコインの500円が多いけど。コンビニで『エヴァンゲリオン用語・語源事典』(500円、Gakken)を買った時におもいついた。この本はアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の物語の背景にでてくる用語だけでなく登場人物の会話にでてくる言葉も聖書から神秘学、量子力学、生命科学、心理学etcを使って解説しているオタク傾向のある人間にはたまらない本だ。

オタクといえばコンビニ本には軍事オタクにも応える内容の本が頻繁にでている。僕も軍事関係のコンビニ本は20冊近く持っている。でも僕はオタクではない。いろんなことに興味が移るいわばスケベ。日本史関係もコンビニ本に多いジャンルだ。歴史教科書やテレビドラマでは省かれていたリアルな時代の素顔を描いたものが多い。コンビニ本での拾い物を幾つかあげると『最新科学捜査がわかる本』『本当は怖い昭和30年代』『鉄道車両メカニズム図鑑』『中国武術最強の必殺技FILE』などがある。あっ、ここでいうコンビニ本とは主にファミリー・マートで買えるB6版ぐらいの大きさの本のことだ。セブンイレブンで売っている裕福なファミリー向けのカラー印刷の教養パンフレットのことではない。コンビニ本には書きたいことはいっぱいあるが今日のテーマ別だ。

さて総選挙が始まるから結果がでる以前に思うことを書いて記録しておこう。結果がでてからだと以前思っていたことがわからなくなるかもしれないからね。

よくわからないのが河村たかし氏(名古屋市長)の減税日本が「第三極」のブームにのって提携政党を求めて右往左往していること。提携などというものは選挙後に政策実現のために獲得議席の彼我の勢力関係と政策の類似性で考えればよい。まあフラレたけど日本維新の会ならば票の分裂や候補者のぶつかり合いを避けるために選挙協力は意味があるけど、太陽の党という名の実質たちあがれ日本や亀井静香の反TPO党では選挙協力なんてしたら減税日本の売り物の主張やアピール点が曖昧になる弱点がでるのにそれらの党の固定票が期待できないというマイナスばかりだ。「第三極」などというブームに惑わされないで、地域政党という原点に戻って河村イズムで結集して濃尾平野には上方勢(維新)も関東勢(石原)も南朝(民主)も北朝(自民)も僧兵(公明)も平家(赤旗=共産)も奥州蝦夷(国民の生活)も入れない気概で固めればよい。提携は議員軍団ができた選挙後だ。でも河村たかし氏がおかしくなったのは政治塾ブームにのって東京や東北でも政治塾を開いちゃったからだ。それでそうした他地方の人たちの立候補を考えなければならなくなったからだろう。今となってはベターな方法は、亀井静香や小沢一郎と手を切って東京や東北の人も含めて減税日本で立候補したい人は尾張に連れてきて選挙区を割り当てることだ。しかしもともと政治塾などで候補者を探してはいい人はででこない。言っちゃあ悪いが名古屋市議会の減税日本をみればそう思う。議員としてどう政治を変えるかよりもどう自分の生活水準を上げるかに興味のある人しか集まらない。本当は在野で能力と気概を日常生活で表している人を個別にスカウトするしかない。でも今までの政党のスカウトは看板としてのキャリアとか知名度とかでスカウトしているからそうしたキャリアの待遇に不満のある人が議員になるので当然能力と気概不足で期待はずれとなる。

ここまで書いたあとニュースをみると、脱原発で諸党がまとまりそうだね。減税日本もそれに加わるみたいだ。どのような結果になるのか僕には見えてこない。国民の過半数は脱原発に賛成らしいのだが、即時廃止には躊躇してあからさまな脱原発を掲げる政党には投票しない可能性もある。また他の政策の理由で脱原発党にはいれにくい人もいるだろう。減税日本は単独で濃尾平野だけで戦えと上では書いたけど、脱原発という戦線ができたならそれに乗った方が有利なのかよくわからなくなった。というより戦線をどう作りどうマネジメントするかでショボるか化けるかが決まる。上手くマネジメントする人材はいなさそうだ。

ところで愛知2区(千種、守山、名東区)の自民党候補者に守山区選出の名古屋市議会議員の東郷哲也氏(41才)がなった。愛知2区は毎回民主党の古川元久氏が大差で当選してきたので自分がという人が他に出てこないので野心満々の東郷哲也氏に決まったのだろう。僕は守山区に住んでいるので東郷氏の活動を少しは注目していた。河村市長と市議会が激しく対決していたときは議場で激しく河村市長を罵倒して市長から「こんな失礼な言葉を始めて聞いた」と言わしめた人物だ。彼には『市長の品格』という著書があり実は僕も買っている。あまり読んでいないが、内容はまともそうだが昔の本みたいに字がずらっと並んでいる感じで読者フレンドリーな構成ではない。自費出版かベテラン編集者の手が入っていないようにみえる。

インターネットで見ることができる名古屋市選挙管理委員会の名古屋市議会議員選挙の選挙記録は平成15年以降である。平成15年の選挙では東郷氏は小沢一郎氏の当時の自由党から出馬したが守山区の定数4人にたいして6人中5位で落選した。ちなみに最下位は共産党。当選は公・民・自・無所属。ただしこの無所属はのちに民主党に入っているので実質、民2・自1・公1の構成だ。僕はその前の選挙にも東郷氏は無所属で出て落選していたような気がするがインターネットでは確認できなかった。ともかくもこの頃の僕の感想は「東郷氏は政治家になりたいらしいが、市議会議員は共産党を除いてオール与党で決して選挙争点を作らず故意に低い投票率にして後援会だけを固めれば地位は安泰だから誰か死ぬか引退しない限り新人の目は無い。東郷氏はいつまで希望のない政治活動を続けるのだろう?」と思ったものだ。

ところが何と次の平成19年の選挙で東郷氏は当選した。それにはこんな事情があった。守山区の定数が4名から6名に2人増えたのだ。そこで民主党は1人増やして3人立てる。そうすると公明党は1人だから自民党の2人当選は確実にみえるがここは3人立てればあわよくば3人当選だめでも2人当選だろうと考えたと思う。しかし手持ちの駒が足りないので前回自由党の東郷氏に声をかけたのだと僕は推測する。東郷氏も信念があって自由党を選んだわけではないので二つ返事で自民党にくらがえした(と思う)。

結果は何と自民党の3人は8人立候補の6・7・8の最下位となり、6位の東郷氏だけがかろうじて当選した。自民党が自己の力量を見誤り現職の後援会を分けたため2人は共倒れでまがりなりに自分の後援会を作っていた東郷氏だけが浮かび上がったのだ。当選は民・公・共・民・民・自。共産党も議席を取るため候補者を選んできて当選したのも自民党が東郷氏1人の当選となった原因だ。

ふと思うな、もし守山区の定数増がなければ、ひょっとしたら東郷氏はこの前の市議会リコール選挙で減税日本から立候補して河村市長の応援を受けて減税日本の市会議員になっていたのではないかと。東郷氏には失礼な言い草かもしれないが、僕は政治家になりたがる人にはシニカルになってしまう。

さて愛知2区の東郷氏の相手の古川元久氏であるが近年の選挙を大差で勝ちつづけている。経済財政政策担当大臣にもなったので大物と思われてもいいがなぜか党首にしたいという声がきこえてこない。大蔵官僚出身で留学もしている。もちろん東大法学部卒だ。「2ちゃんねる」の名古屋市職員専用スレッドをみると時々「古川元久はすごい」とかいう書き込みがある。名古屋市職員専用スレッドは民主党支持の自治労名古屋の人が多く書きこんでいるらしいのでそんな書き込みが出てくるのかもしれないが僕はアレ?と思う。というのは大臣になる前の新聞(僕の場合は主に日経)記事で2回ほど古川氏の名前がでてくるのをみた記憶がある。そのいずれもが古川氏が怒鳴られているらしいようすだった。原因は古川氏の能力不足らしかった。もちろん古川氏の能力に問題があるのではなくイジメられキャラなのか、又はたまたまその人との折り合いのせいかもしれないけど。とにかくそんなわけで「古川はすごく頭がいい」ときくとアレ?と思う。経済財政政策担当大臣になったのだから頭が悪いはずがないという声がきこえそうだが、野田内閣の大臣任命基準は不可思議なものが多いのであてにならない。実は選挙区の守山区の有権者として古川氏の経歴にクビをかしげることがある。古川氏は大蔵省官僚時代にコロンビア大学院に留学しているが帰国して税務署長の辞令を受けたとたん辞職している。税務署では出世コースから外れたと考えたのではないかと僕は思う。退職するのは個人の自由で僕も他人の事は言えないが問題は留学を終えてすぐ辞職したことだ。これでは元は税金である留学費用(とその間の給与)の食い逃げではないのか。

あ、そうそう最初の方で河村市長の減税日本に作戦を提案したので、僕が減税日本に期待しているように見えるかもしれないけどそうではないよ。僕が期待するのは安倍晋三内閣だ。こういうと「あ!やっばり反社会主義だから右翼なのだ」という声がきこえてくる。しかし僕の意図はそうではない。

ひとつは日本政府の財政破綻は理屈的には回避可能だが現実には回避不可能だ。財政破綻にはとうぜん痛みが伴うが、また様々な問題を一挙に解決するチャンスでもある。それならば早い方が良いのではないのかと思うわけである。だから安倍晋三内閣による建設国債の日銀引き受けとかインフレ目標に大いに期待するわけである。

ふたつ目は、安倍首相には櫻井よしこ氏みたいな人を外務大臣に起用して中韓両国と大いに論争して欲しい。日本の右の人は内弁慶で外には論争を仕掛けずに国内で異論や疑義をはさむ人を「反日」だとか「在日だろう」とか攻撃する。あれ?「反日」と「在日」では字義からすると反対語のような気がするがこれはどうしたことだろう。ともかく、そのせいか日本のマスコミには相手国の主張の内容がなかなか出てこない。以前に捕鯨に関して日本国内では捕鯨は「伝統的な食文化」だという主張が流れていたが、英エコノミスト誌には「そうはいっても、日本人は戦前までは大多数の人は鯨を食べたことがなかった」と書いてあって「なるほどな」と思って、日本のマスコミには日本政府に不利な国外の意見は流れてこない気がした。でも誤解のないように、僕は捕鯨反対ではないよ。欧米人が鯨は知能が高いから捕鯨は残酷だという主張に異議がある。知能の高低にかかわらす残酷なことは残酷。残酷というなら一生狭い箱に閉じ込められるブロイラーが一番残酷な目にあっている。捕鯨は追うものと逃げるものの自然の営みに動物でもある人間が参加した一形態だ。捕鯨が残酷でブロイラーはいいという人は社会主義者にちがいない。

とにかく一番恥ずべきことは相手の主張の内容も知らずにひとりよがりになることだ。根っからの右や左の旦那様たちは相手が自分の想定しない主張して虚をついても抗弁して平気でいられる(厚顔無恥)かもしれないが、曲がりなりにもリーゾナブルな知識人を目指す人間なら赤面せざるを得ない。

ところで安倍晋三氏は病気のため前の時総理大臣を辞めたように言っているけど国民が見放したのも事実だと思う。だってお友達内閣を作って趣味の政治はしたけれど国民に今必要な政策は何も進まなかったもの。憲法改正のための国民投票法が悪いというのではない。国民投票の手続きがなかったのは法の不備だからね。でもそれ以外はみんな先送りさ。それが今度はインフレ目標だって。死病にとりつかれると変な治療法に手を出すのと同じだね。それがかえって死を早めるのにね。平静なら抑制できる禁じ手も目の前の必要から強迫観念に駆られると理性が効かなくてそれがイイと本気で思い出す。財政法の赤字国債の発行の禁止も正気な時に決めた自戒規則なのだが毎年特例法で国債を発行している。医師からアルコールを禁じられた患者が毎日今日は酒を飲むが明日からは禁酒しようと言っているようなもの。いやいや今やアルコールは百薬の長で医師の意見は古いと言っている段階だな。月曜日の「TVタックル」で宮崎哲弥氏が「金融緩和しないと貧富の差が大きくなる」と言っていたが「エエ!」と思ったね。アメリカの例でいうと金融緩和により資金が株式に流れ株式などの金融資産の価格が高まった。たしかにその価格上昇もGDPにカウントされるので経済成長したことになる。しかし実経済に影響はないので失業率は改善しない。富裕層は資産が膨張してますます豊かになるが、貧困層は所得があまり増えないのに物価があがるのでますます困窮する。宮崎氏もプロパガンダ的暴論を吐くのはなにか強迫観念に取り憑かれているのだろう。

とにかく僕は安倍晋三内閣に期待する。