セレンディピティ日記

読んでいる本、見たドラマなどからちょっと脱線して思いついたことを記録します。

児童虐待防止専門グループ

2011-11-30 21:05:32 | 名古屋
本題の前に僕の年金が一般に考えられる地方公務員の平均より少ないわけが分かった。それは僕が60歳からもらったからだ。普通は60歳から再任用とか嘱託で引き続き65歳まで働くことが多い。そのため減額給付も受けないで65歳から受け取るならば20%ぐらい違ってくるのだろう。ただし僕はこのことを確認したわけではなく、先週に昼食の中華料理店で読んだ週刊誌の年金記事をみて気づいた。手元の共済組合からの書類には申請関係でも支給決定関係でも65歳に繰り下げについては見当たらない。僕の読み方が悪いかもしれないが、あるのは、基礎年金を65歳から70歳に繰り下げた場合のことと給与所得がある場合の減額のことだけだ。

結果少ない年金額が死ぬまで続くわけだが、早く死ぬつもりでないのに僕は早期退職や65歳まで働かないことを後悔してはいない。だいたいここ2〜3年先以降の世界はいわばビッグバンの先の世界だもの。すべての制度はガラガラポンさ。

さて本題に入ろう。名古屋市が29日に明らかにしたところによると、児童虐待防止の総合対策として本庁内に部長級をトップとする専門グループをつくる。また市内2カ所の児童相談所の専門職を増強するとのことだ。
http://www.chunichi.co.jp/aichi/20111130/CK2011113002000103.html
専門グループの役割は、中日新聞では「・・など関係機関との連携や、全市的な施策を統括する」とのことであるが、日経新聞では「情報を収集し児童相談所の管理・監督を手掛ける」と書いてある。ちなみに日経だけの記事だが、「市内2カ所の児童相談所内に緊急一時保護を決定するチームも新たに設けたい考え」にも注目した。

僕が取っているのは日経だけだから、今朝新聞を読んだ時「情報を収集」を見たときこれは名古屋市版シュタージを作る気かな、と思った。でも役人の発想だから単に腰の重い児童相談所を本庁が上から管理して尻を叩きたいというところだろうな。

シュタージとは旧東ドイツ(ドイツ民主共和国)の秘密警察のこと。多くの自国民を監視して反社会主義の思想や動きを抑圧していた。東ドイツが崩壊してシュタージが廃止されてから、旧東ドイツ国民はシュタージの膨大な記録文書のうち自分に関するファイルのみ閲覧できるようになった。それを見た多くの人がショクを受けたのは、自分のことを報告していたシュタージの協力者に親しい友人や家族までいたことだ。

僕がシュタージなんて連想したのはシュタージ的な情報収集なら児童虐待防止に役立つに違いないと思ったから。反社会主義のオーストリア学派経済学に心をよせる僕が言うのは変だが、それは有効な施策になり得る。名東区の死亡した中学生も過去に一度児童施設に保護されたことがあるはず。そうしたケースや過去にでも虐待が疑われる情報があった場合は必らずファイルを作り少なくとも高校卒業時期までは、児童相談所の接触情報と学校と区役所(民生委員)と警察(交番と市民通報)からの定期的報告を受け異変に気を付けると悲劇を未然に防げると思う。あ!公安調査庁や警察の公安部が左翼組織やカルト宗教団体(のメンバー)にやっていそうだね。効果があって安易に他の行政に拡張されると危険だな。役人は一つ実績ができるとお墨付きができたと思いむやみに拡張するもの。それに密かに監視されるというのは気分悪いだろうな。正しい方法は児童相談所の職員が虐待の可能性のある者に児童相談所が常に監視します。これはあなた(虐待の可能性のある者)の為でもあると宣言することだ。やっぱりシュタージ的手法は良くないか。

シュタージ的手法は僕の妄想だが、名古屋市の今回の方針の眼目は積極的な児童の一時保護の執行だと思う。つまり児童相談所の職員が虐待の疑いのある保護者に面談しても「子供が自分で転んだ」「これからはしません」と言われれば、職員が子供を親から引き離して一時保護する決断は難しい。上司に相談すれば多分「慎重に判断して訴えられないように」と言うだろうな。そんなこと言われたら「絶対虐待で訴訟にはなりません」と、言い返えせる職員はまずいないだろう。「10件訴訟になっても、1人の子供の生命を救えたら、それで良い」という上司はなおさらいない。そんな人は管理職になれないもの。

だから当然腰の重くなる児童相談所に一時保護を実行させるには、本庁(専門グループ)が情報を収集して評価して点数なりランク付けなりをして、一定段階を超えたら一時保護の指令を児童相談所にだす。こうすれば児童相談所の決断の重みの負担はなくなり、本庁は点数の評価で機械的に指令を出すので出しやすいことになる。

つぎに日経報道の「児童相談所の内の緊急一時保護を決定するチーム」も、面談した担当職員の決断の負担を軽減する。自分が担当でないことは「それは一時保護した方がいいよ。手遅れになっては大変だもの」と気軽に言えるもの。

でも結局は職員の気概だね。仕事の内容でなく、雇用条件のみで公務員になった人たちから、出世しようという気概以外の気概を見つけるのは難しいもの。だから気概のなさを組織で補えるかと言うこと。ショブズの役割がビジネススクール出100人の商品開発組織を作って代替えできるかな。事をなすのはアントレプレナー(創造的起業家)か官僚かということ。

僕は公務員には市民のためと考え人が少ないといっているようだか、それは違うよ。出世を考えない職員、端的に言えば高卒の女性職員には仕事に責任感を持っている人が多い。問題なのは多くの上司が仕事を増やさないことが自分の職務と考えていることだ。

退職共済年金(続)

2011-11-19 16:41:34 | Weblog
先日(11月15日)銀行に行って現金を引き出すと同時に通帳記入をしたら確かに名古屋市職員共済組合から125,432円振り込まれていた。これで安心。なにしろ来月の初旬の沖縄旅行の費用が捻出できるか不明だったからね。本来の年金支給月からすれば最初の年金支給は12月15日と思われるもの。何事もなんとかなるがいつもギリギリである。

でも気になるのは年金の支給元が市職員共済組合だから名古屋市が財政破綻したらどうなるのかという事。いやね日本国政府の財政破綻は必至だから補助金等で大部分の事業を行っている自治体も破綻せざるを得ないと思うもの。市財政と共済組合財政は別物として年金給付は続いていくのかな。

ところで、共済年金の支給は受給権発生月の8月中に申請していたら8月分から貰えたかもしれないと思ったけど、先週の土日の麻雀旅行で以前国民年金の事務をやっていた友人に聞いたら、年金給付は受給権発生の翌月から死亡月までだそうである。しかも申請が遅れてもさかのぼって支給される。そういえば昔ニュースで困窮の果て窃盗で捕まった老人が厚生年金の申請がしてなかったため実は数百万円のお金を受け取る権利があったことが分かった、ということがあつた。だから僕の場合はなんの不利益を受けてはなかった。

でも基礎年金がでたとしても係長で月20万円ないのは少ないなあという麻雀仲間の現役職員の感想。「でも以前課長で退職した人も20万円なかったけど・・」と言うと、「その課長は中途就職か何かで勤務年数が短かったのではないの」という意見。確かにインターネットで見た地方公務員の平均より少ない。僕は定年前退職で勤務年数が若干短かいけど、指定都市の係長で辞めたから差し引き平均ぐらいかなと思えたが本当は平均以下かもしれない。たしかに係長になったのは遅い。係長になったぐらいではそう給料は上がらない上に、名古屋市では多くの係員が係長級の給料表にたどりつく。だから高卒で係長ならないで定年退職した人より7年(4年+3年)勤務年数が短かいうえに最終給料はそう変わらないとしたらやはり平均以下か。トホホ・・。

でもまあ、働かないで月12万円もらえるのは生活保護と同じだけど、他に投資信託の配当もあるし、家は持ち家で家賃がいらないので全く不満はない。とにかく人間は必ず死ぬ存在だもの。この年頃になると1年1年が貴重になる。だからたとえ年収で一千万円二千万円もらっても働く気はないよ。

退職共済年金

2011-11-11 23:56:12 | Weblog
今日午前11時過ぎに家の玄関チャイムが鳴った。出て見ると郵便配達員の人が簡易書留を持っているではないか。簡易書留の封筒には名古屋市職員共済組合の印刷がある。待ちにまった年金額決定通知書だ。いつもの金曜日のその時刻は新聞紙・チラシ類・空きカン・空きビンを持って同じ区内のスーパーの駐車場の資源収集場所に出かけているころだ。今日はまだ出かけてはいなかった。雨が降っていたので郵便配達員の人に再度来てもらう手間をかけなくてすんで良かった。

待ちにまったというのは、9月始めに退職共済年金の請求をして、ひょっとして10月からもらえるのかなと思っていたが、音沙汰がなかった。説明書に3カ月かかると書いてあったのでやっぱり12月からかと思ったが、それならば前月の11月に決定通知書がくるはずだと思っていた。でも共済組合は8月初旬に書類を送り忘れたことがあるので事務処理にちょと不安があったのだ。

封筒には年金額決定通知書(年金証書)・年金額算定明細書・年金支払通知書が入っていた。組合員期間は34年3月で年金額は1,523,300円。毎期支給額は253,883円だ。1月にすると126,942円になる。多い少ないは別としてだいたい予想どおりだ。予想というのは別にあらかじめ計算していたわけではない。そういうことは無頓着なのだ。昔課長で退職した人の話を聞いて、課長でやめても年金は月20万円ないのだと思った記憶があるからだ。当時は60歳でも基礎年金部分(国民年金)も貰えたから、職域部分の共済年金は13万円だろうと推測できる。事実最近のテレビで共済年金の職域部分の平均受給月額は13万円で厚生年金のそれは○万円(10万円未満)というのを見た記憶がある。

でも異なる情報もある。インターネットで見た平成17年3月末の老齢基礎年金も含めた平均月額は、厚生年金で16.9万円で、国家公務員共済年金は22.4万円、地方公務員共済年金は23.2万円とのことだ。5年以上たったから減ったのかな。それとも13万円(+基礎年)は全共済年金受給者の平均で、23.2万円は定年まで勤めた人の平均かな。僕は定年前退職だから定年退職者よりすくなくて当然たが、あの課長は定年退職者だ。でもまあ僕は浪人も留年も就職浪人もしていないからわりと多くの定年退職者と勤続年数は同じくらいだよ。そうそう以前環境事業所の技士か運転士をやっていた人の年金額を知って驚いた。中卒で勤務年数が40数年だからそうなるのだろうと感心した。つまり様々な勤続年数と地位で年金額もいろいろかもしれない。たまたままぐれて予想額と同じぐらいになったのだろう。

しかし予想しながらも、意外な理由で年金額が多くなっているといいなと期待した。時々そういうことがあるからだ。しかし年金額は予想どおり。考えてみれば当たりまえだ。良いことは期待しないことがおこり、期待したことは起こらないもの。僕の場合は。

でも期待しない面でいいことは起こった。年金支払通知書に11月15日に125,432円(126,942円ー所得税1,510円)振込と書いてあるのだ。11月は通常の支払月ではないが、最初の9月分を振り込むらしい。助かった。退職金はもうなく最後の定期預金は既に下ろしているから、12月初旬にパンクしかねなかった。厳密に言うと生命保険の満期据置き金という埋蔵金や投資信託を解約すれば金はでてくるが、めんどくさいし、下がってからの投資信託の解約は馬鹿らしいものね。でももっと下がるかもしれないけど。

ああ神仏はいる。すくなくとも僕には。でも受給権発生は8月で支給開始は9月というのは、請求したのが9月ということか。では共済組合が忘れずに8月上旬に書類を送ってくれたら、8月中に申請できて8月分からもらえたかも。ブツクサ。

TPP問題に思う

2011-11-10 22:29:30 | 社会経済
しばらく書いていないと、もうやめたのかと思われるかもしれないので、そろそろ書かなきゃ。書きたい話題はいくつか浮かぶが、今日はTPPについて。とは言っても、比較優位だとか国家主権の侵害や食糧安保を掲げて、TPPに賛成反対を論じるわけではない。それ以前に引っかかる点があるのだ。

まず第一にTPPって最初は、南米とオセアニアと東南アジアの比較的小さな(経済の面で日米中等と較べてという意味)いくつかの国が、太平洋をはさんでの隣人であるので経済共同体を作って共に繁栄していこうとしたものだと思う。隣人だけど離れた地域なので産品が異なり互いに補い合うことができるものね。そこへアメリカが入るといい、アメリカから日本も加入を迫られているわけだね。

でもさあ、元々の国々はアメリカと日本の参加をどう感じているのかな、と思うのだが。これって、例えで言えば、区役所の中で何人かの職員が課や係を越えて職員 が食事をしたり旅行をしたりする中で自分の仕事の内容と問題点を出し合い意見を述べ合う私的な会を作ろうとしたとしよう。もっと仲間を募ろうと、設立趣意書を作りそれを使ってこれと思う人にあたることにした。発起人の中に係長級が一人いた上にさそいたい人の中にも係長がいたので、参加資格は主事(ヒラ職員)としないで、単に○○区役所職員とした。ところが、事務室の机の上に放置された設立趣意書を見た区長は自分も参加したいと言い出した。区長の言い分は自分も区役所職員で参加資格があり、日頃接する機会の無い末端職員の意見を聞きたいということだ。区長は自分の意見に反対した事がないJ部長にも参加を強要した。J部長に参加させたい訳は、管理職が自分一人では不安なことと、J部長は区長には反対しないがJ部長の管轄下のことについては時としてのらりくらりとして進まないので、本当のJ部長の腹の中を知りたいからだ。

こんな例が思い浮かぶので、TPPの元々の国々はどう思うのかなと思うのである。まあ区役所の場合なら、区長が個々の行事には参加しないで寸志だけたっぷりくれると歓迎されるのだけど。アメリカは歓迎されるのかな。

TPPについて次に思うのは、我が国の交渉担当者の問題だね。我が国の官僚(そして政治家も)の作法は問題の先送りなのだものね。過去の外交でも、担当者が自分の任期中に必ず解決するという気概を持っていたら3つの領土問題のうち1つか2つは解決していたと思う。だから交渉項目で無定見に先送りして返って不利な事態におちいることも考えられる。先日みた映画『カイジ2』では「(ギャンブルに勝つには)勇気、度胸、そして覚悟だ」といっていたけど。日本の公務員は覚悟が足りないよ。児童虐待も児童相談所に覚悟があれば悲劇的な結末は避けられたかもしれない。え!「お前が公務員だったときそれほど覚悟があったか?」って。僕には覚悟不足を補う運の良さがあったから、運の良さのない公務員は覚悟がなきゃ。え?「運がいいわりには出世してない」って。いいの!僕は管理職になりたくなかったの。