セレンディピティ日記

読んでいる本、見たドラマなどからちょっと脱線して思いついたことを記録します。

素人の杞憂かな?

2011-05-18 15:32:31 | 社会経済
前回よりだいぶ時間がたったので、とりあえず心に浮かんだことを書き知るそう。

福島第1原子力発電所の1号機が炉心溶融していることが判明したと報道されている。東電と政府は震災直後からずっと炉心溶融の心配はないと言ってきた。ここにきていくら水をつぎ込んでも燃料棒の入っている圧力容器の水位が上がらないので、とうとう圧力容器に穴があいておりその原因は溶けた燃料棒が圧力容器の底を傷つけていると認めざるを得なくなったわけだ。ところが冷却装置が作動しなくなると数時間で炉心溶融が起こることは原子力工学の常識なのだ。だから「2号機3号機も炉心溶融している前提」なんて今頃になって言い出すのは変だ。見たくない現実は考えることもしなくなるという人間(ただしとりわけ愚かな種類)の性(さが)によるものなのか、それとも他に思惑(それも愚か者のだが)があったのかは不明だ。

そこでこの件について素人だが疑問がある。炉心にたまった溶融した燃料棒は当然にウランを含んでいるよね。そうすると、底にあるので制御棒はもう効かなくなるし、中性子をウランの原子核に当たりやすく減速する水もあるので、溶融してたまった燃料棒は再臨界しないのかな。臨界というのは中性子を受けて核分裂したウランがより多くの中性子を放出して次々と次のウランを核分裂させる連鎖反応の状態になることだ。むかし東海村の核施設で作業中にウラン溶液をステンレスのバケツに入れて置いたところ臨界にたっし核分裂を起こし青い光を発して多数の被ばく者と2名の死者を出した。だから水とある量のウランを狭い場所に置くと核分裂の連鎖反応を起こすのだ。純度の高いウランなら水なしで一瞬に連鎖反応がおこり核爆発する。それがウラン型原子爆弾。しかし燃料棒はそれほどウランの純度は高くないから爆発はしないけど連鎖反応はおこるのが原子力発電の仕組み。

ところが日曜のサンデーモーニングで再臨界という言葉が出演者(原子力専門家ではない)から聞かれた以外は。新聞等のマスコミには再臨界という言葉は全然聞かれない。とすると素人である僕の杞憂かな。もしかして、再臨界が起こっているとしたら圧力容器の底から多量の中性子が放出されている可能性がある。そうなると圧力容器の補修のために人が近づこうとしても不可能になる。人は高濃度の放射線を受けると即死するか、即死しなくても多臓器不全でやはり死ぬからだ。だから中電や政府は再臨界ということを考えたくないのかもしれない。

ところでこれまた素人の杞憂かもしれないが、災害復興の補正予算の財源が話題になっているが、復興財源でなくても通常経費の財源のための23年度の税収見込みは大丈夫かしら。災害により多くの企業が被害を受けたし計画停電の影響も大きいと思うと当初予算での税収見込みが大きく外れるということはないのかな。ひょっとしたら国の財政では、もうこの時点で税収の見込みは確かなものになっているのかな。たとえば3月11日以前の企業決算で23年度にはいってくる国の法人税収は決まっているのかな?国の制度は畑違いだからよくわからんが。今年の2月16日から3月15日までの所得税の納付申告は国の22年度収入歳入ではなくて23年度歳入なのかな?地方税なら歳入時期がその歳入年度だ。その感覚でなら今年の確定申告の納税分は3月31日までが会計年度の平成22年度だから平成22年度歳入になる。それだと平成23年度の国の予算の所得税収入は来年の3月15日までの申告期間に入るものだ。すると大幅な減収になるのではないのか。それに手当てしないでいたら今年年末ごろに23年度予算は執行不可能ということが明らかになるのではないのか。

税収不足にあらかじめ手当てするとしたら国債の発行しかないが、すでに発行が予定されている国債に借り換え国債と震災復興国債に加えて税収不足国債を加えたら市場が消化しきれるのかな。