セレンディピティ日記

読んでいる本、見たドラマなどからちょっと脱線して思いついたことを記録します。

人生で必要なことは柳沢教授から学べる:その2

2006-11-25 19:46:20 | 文化
「モーニング」の月一回で復活して連載している「天才柳沢教授の生活」だけど。その最新の話は柳沢教授の考え方がよく出ていたな。あ、でも「モーニング」はもう次の号が出ていて書店のでは買えないよ。僕自身も買ったわけではなく、マンガ喫茶で読んだのだけど。
柳沢教授のゼミに半年も顔をだしていない学生が出てきた。その日はちょうどレポートの提出期限の日だったのだけど当然その学生はレポートを用意していない。なぜ半年間も休んでいてまた何故その日に出てきたかというと、その学生はしかられ罰を与えられながら父親に命令されながら育っていた。1年前にその父親が亡くなってから、命令する人がいなくなり何をしてよいのかわからなくなり無気力になって部屋に閉じこもっていたのだが、その日は父親の命日なので医大生の兄が家に帰ってくるため、顔をあわせたくないので久しぶりに大学に来たというわけだ。
柳沢教授はその学生にあとで教授の部屋に来るように言った。学生は怒られることを覚悟して、そして怒られたならこれからはゼミに出席するしかないかと思いながら教授の部屋を訪れた。教授は彼がなぜ半年間も欠席していたかの理由を聞いた。学生は怒られることを覚悟して「なんとなく」と答えた。教授は、物事には理由があるはずで、その学生がゼミを欠席していたのは①学生自身が何か問題を抱えている。②大学の教学システムに原因がある。③教授のゼミ自体に問題がある、の3つが考えられるのでそれを知りたいのであった。学生は怒られないことに驚いて、なぜ怒らないのかと教授に聞いた。教授はなぜ自分が怒らなければならないのかわからない。怒られれば勉強するという学生に対して、大学は自分で学びたいことを学ぶところなので、なぜその学生がそう考えるのかを聞くと、彼は父親のことを話した。教授は再び「物事に理由がある」と言い、彼に父親がなぜそのように行ったのか理由を調べることを進めた。
あとはマンガ喫茶ででも読んでもらうこととして、感心するのは自分の価値観(or偏見)をもって他人の裁かないという柳沢教授のオープンマインドの精神である。