セレンディピティ日記

読んでいる本、見たドラマなどからちょっと脱線して思いついたことを記録します。

読書ノート:荒山徹「柳生百合剣」朝日新聞社

2007-09-16 23:19:10 | 文化
あれ!つい最近同じような言葉を聞いたな?ということがある。それが別の話のモチロン別の場面なのだが。
荒山徹が新刊を出したので早速買って読んだ。荒山徹の本はほとんど買って読んでいるものね。今回は「柳生百合剣」なのだが。その終わりの方で、甦った柳生石舟斎が再び死ぬ間際に孫にあたる柳生十兵衛に「それなる女人の・・・・・手を・・・・・離すな」と言った。あれこれはどっかで聞いたと思って気がついた。その数日まえに見た木村拓也主演の映画「HERO」で証拠探しに韓国に出張した主人公の検事に韓国の検事役のイ・ビョンホンが韓国語で「その女を離すなよ」という場面があった。主人公は韓国語がわからないので、そのときは意味がわからなかったが、それがこの映画の最後のびっくり場面につながる。メインストーリーには関係ないが、このドラマのファンには重要な言葉だ。予告編でもやっていたので本編をまだみていない人も知っているかもしれない。ただし意味合いはちょっと違う。柳生石舟斎は剣の技法の意味で言ったのだ。でも石舟斎も同じような意味も含んで言ったような気もする。
この「柳生百合剣」、・・ユリケンではなくて・・ヒャクゴウケン。職場の昼休みに読んでいたら職場の人がタイトルを見て「エッチな内容か?」と聞いたので。そのときまでの読んだ内容で、「いやこれはユリではなくヒャクゴウ剣で、『百剣合シテ一刀ニ到ル』という剣術の言葉から来ている」と言ったものの。前作が「柳生薔薇剣」だったもので、薔薇と百合でなんか怪しいなと思っていてもいた。そして終わりまで読んでみれば本当は大いにエッチな意味であった。
「柳生百合剣」を読み終えた翌日である昨日にマンガ喫茶で最近出たマンガ「蒼天の拳」17巻を読んでみると、なんと「北斗百裂拳」という技が出ているではないか。「百合(ひゃくごう)」と「百裂(ひゃくれつ)」、「剣」と「拳」、これは偶然か?もちろん偶然だけど、面白い。