玄倉川の岸辺

悪行に報いがあるとは限りませんが、愚行の報いから逃れるのは難しいようです

「大統領の強い思いが、この悲劇につながったのでしょうか」

2010年04月11日 | 政治・外交
失言叩きのようなことはしたくないが、ちょっとこれはひどい。

Twitter / 鳩山由紀夫
昨晩は、ポーランド大統領機墜落、緊迫するタイ情勢などへの対応に追われました。「カチンの森事件」の追悼式典への大統領の強い思いが、この悲劇につながったのでしょうか。あらためて、ポーランド大統領をはじめ亡くなられた方々に追悼の意を表したいと思います。


「「カチンの森事件」の追悼式典への大統領の強い思いが、この悲劇につながったのでしょうか。」って。
鳩山総理はポーランドとポーランド国民に対して欠片ほどの悪意も持っていないと信じるけれど、それでもこの言い方は「大統領の強い思いが悲劇的な運命を呼び寄せた」とか「ロシアへの怒りや恨みが自分に跳ね返った、自業自得だ」という風にとられても仕方がない、たいへんに無礼な表現だ。
「(故人の)強い思いが~につながった」という言い方は、基本的に「いいこと」に対して用いるものである。
「五年前に亡くなった前社長の強い思いが新工場の建設につながった」とか、「亡き母の思いがメダル獲得の原動力となった」とか。悲劇的な飛行機事故と「ポーランド大統領の強い思い」をつなげるのは無礼きわまる。

鳩山氏の言いたかったことは想像できなくもない。たぶん「運命の蹉跌」とか「思いを実現する間際に倒れる悔しさ」みたいなことを表現したかったのだと思うけれど、逆にとんでもなく無礼な表現になってしまった。
これが高校生・大学生とかギリギリ20代前半の社会人ならまだしも、生まれも育ちも何不自由ない63歳のいい大人、しかも内閣総理大臣がこれほどまでに無礼な失言をするとフォローのしようがない。頭を抱えるばかりだ。
せめて私個人の気持として故カチンスキ大統領はじめ飛行機事故で亡くなられた方々とポーランド国民におわび申し上げる。本当に申し訳ありません。


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1 コメント

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Unknown (やすゆき)
2010-04-11 21:21:35
言葉遣いが残念な総理大臣を選んでしまい、日本国民に対し哀悼の意を表明します(涙)
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