玄倉川の岸辺

悪行に報いがあるとは限りませんが、愚行の報いから逃れるのは難しいようです

エクストリーム「子ども手当て」申請競技

2010年04月25日 | ネタとか
エクストリーム「子ども手当て」申請競技の暫定チャンピオンあらわる。

子ども手当:韓国人男性が554人分申請 孤児と養子縁組 - 毎日jp(毎日新聞)
 兵庫県尼崎市に住む50歳代とみられる韓国人男性が、養子縁組したという554人分の子ども手当約8600万円(年間)の申請をするため、同市の窓口を訪れていたことが分かった。市から照会を受けた厚生労働省は「支給対象にならない」と判断し、市は受け付けなかった。インターネット上では大量の子ども手当を申請した例が書き込まれているが、いずれも架空とみられ、同省が数百人単位の一斉申請を確認したのは初めて。【鈴木直】

尼崎市のX氏はまちがいなく勇者である。男は度胸、なんでもやってみるのさ!という思い切りが素晴らしい。
そしてとんでもなく非常識な愚か者か、常識を超えたキレ者のどちらかに違いない。すらすらと申請が通ると思っていたなら馬鹿だし、役所が渋っても法律論と駆け引きで突破できる能力があるなら大したものだ。無理だと思うけど。

2ちゃんねるやはてなブックマークを見たら、「以前のデマ騒ぎのとき『500人なんて大量申請はありえない』と言ってたやつらは反省しろ」みたいな意見がちらほらあった。2ちゃんねるはともかく、ブログで「500人なんてありえない」と書いてた人はどれくらいいたんだろう、自分は見た覚えがないが、と思って「子ども手当て デマ ありえない」で検索してみた。



…え、もしかして反省を迫られてるのは俺なのか!?


別に言い訳する必要はないのだけれど、誤解されると嫌なので以前の記事を再録する。

「子ども手当て」とデマ
はてなブックマークでデマの存在を知ったとき、ブクマ件数はまだ一桁だったと思う。自分もブックマークして「デマに決まってる」と否定コメントを書こうかと思ったけれど、「ブクマ件数を上げてかえって注目度を上げる・デマの拡大に手を貸す」のも嫌だなと思って無視するほうを選んだ。そのときは「バカらしいデマだからブクマが50くらいで収まるだろう」と思ったのだが甘かった。
なぜバカらしいデマなのかといえば、590人分の申請についてはともかく(無茶なことを企む勇者あるいはバカは常に存在しうる)、役所が疑いもせずただちに受理するなんてことがありえない。「お役所仕事」なんて言葉もあるように、役所というのは細かい書類の不備にケチつけたりもったいぶって引き伸ばしたりして申請がすらりと通らないのが普通である。生きるのにどうしても必要な生活保護でさえ難癖付けて認定を渋るのがお役所の体質だ。それなのに7670000円(!)という大金を支給する決定が即断即決なんてバカらしいにもほどがある。私が銀行で「一億貸してくれ」と言ったら即座に融資が決まる、というのと同じくらいありえない。


ご覧の通り、「590人といった大量申請はありうる」「それがただちに受理されることはありえない」と書いてある。
そして、尼崎市役所と厚生労働省は私の予想どおり怪しい大量申請の受付を拒否した。実を言えば、お役所仕事の通例として「いったん預かる、しばらく調査して(あるいは調査したふりをして)その後で受付拒否の返答をする」という形になると思っていたから今回のスピード拒否はちょっと意外だった。尼崎市役所と厚生労働省はよくやった。
「裁判に訴えれば韓国人男性が勝つんじゃないか」みたいな意見もちらほら見られるが、そんなことはない。裁判と机上の法律論(空論)とは違う。厚労省のQ&Aにもちゃんと書いてある。

子ども手当について 一問一答
母国で50人の孤児と養子縁組を行った外国人にも子ども手当は支給されますか。母国で50人の孤児と養子縁組を行った外国人については、支給要件を満たしませんので、子ども手当は支給されません。

子ども手当については、児童手当の場合と同様に、父又は母が子どもを監護し、かつ生計を同じくすること等が支給要件となっており、支給要件に該当することについて個別に市町村の認定を受ける必要があります。
「監護」とは、養育者が子どもの生活について通常必要とされる監督や保護を行っていると、社会通念上考えられる主観的意思と客観的事実が認められることとなっており、養育者と子どもの間で定期的に面接、連絡が行われている必要があります。
 また、「生計を同じくする」とは、子どもと親の間に生活の一体性があるということです。基本的には子どもと親が同居していることで認められます。しかしながら、勤務、修学等の事情により子どもと親が別居する場合には、従前は同居しているという事案が確認できるとともに、生活費等の送金が継続的に行われ、別居の事由が消滅したときは再び同居すると認められる必要があります。
 子ども手当の実施に当たっては、このような支給要件について確認を厳格化するなど、運用面の強化を図ることとしました。上記の支給要件に照らせば、ご指摘のような事案については、支給要件を満たしません。

日本の裁判所は行政よりの判決を出しがちだし、「法律の穴を付いて私欲を満たす」ようなやり方を嫌うからX氏のように常識を超えた大量申請が認められる可能性はない。
…たぶん。


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