黒古一夫BLOG

文学と徒然なる日常を綴ったBLOG

安倍さん、貴方は「裸の王様」なのでは?

2014-11-27 10:12:58 | 仕事
 安倍「極右」政権に対する批判も、もういい加減「飽きた」という気持になっている今日この頃なのだが、今日(27日)朝食の後のコーヒーを飲みながらテレビのワイドショーを見ていたら、安倍内閣の経済政策のブレーン(参与)という人物が、「アベノミクスはうまくいっている。失敗だという人の気持ちが分からない。来年の春になれば、国民の誰もがアベノミクスの恩恵を受けているという実感を持つはずだ」と言っているのを耳にした。
 巷では「消費税は上がったのに、月給が上がらない」とか「年金が毎年少しずつ減らされている」との嘆き節が蔓延し、実際「ものの値段=物価」が上昇し続け家計を圧迫しているのに、「アベノミクスは成功している」というのは、どの口から吐かれた言葉なのか、何とも奇妙な感じだが、その安倍首相の経済政策ブレーン(ということは、経済の専門家ということなのだろう)と称する人物は、「来年春にその効果が出てくるために一番大切なのは、国民の(成功するはずだという)意識だ」などと、「占い師」のような根拠不在なご託宣もたれていて、彼の言うことは俄には信じがたい、と確信めいたものを抱くことになった。
 大体が、今朝の朝日新聞が報じていたが、昨日発表された自民党の「選挙公約」に書かれている「100万人の雇用創出・失業率の改善」だって、その言葉を一皮むけば、これまで多くの人が指摘してきたように、「増えた雇用」の実態は「非正規労働者」の就労が増えただけで、しかもそれは団塊の世代の(非正規)再雇用であって――それは、明らかに「低賃金」での雇用である――、「正社員の雇用」は第二次安倍政権の発足以来、逆に減っているというという。
 つまり、「円安・株高」の恩恵を受けているのは、大企業及びそこの社員のみで、40%を占める「非正規労働者」や年金生活者は一向にアベノミクスの恩恵を受けていない、ということなのである。僕が再三再四「騙される側の罪」についていうのは、安倍「極右」政権を支えるような一部のマスコミによる言説に惑わされることなく、自らの「実感」に基づいてアベノミクスは本当に成功しているのかどうかを判断しなければ行けないのではないか、と思うからである。
 また、このアベノミクスの対する僕らの疑念は、安倍首相(自民党)によるこの2年間の右翼的=ファシズム的政策(アメリカ追随政策)、つまり特定秘密保護法の制定に始まって、集団的自衛権講師容認、領土問題(日中・日韓関係の緊張状態)、日本の「農業」を壊滅させるTPP交渉、原発再稼働・原発輸出、等々に対する「反(叛)」の意識・意思に裏打ちされたものであること、このことを忘れてはならない。
 どうも、「お坊ちゃま」の安倍首相には、そんな僕ら庶民の疑念=「反(叛)」の意識・意思は全く届いていないのではないか、彼の周りには彼に「注意=意見」を言う人間はおらず、「おべんちゃら(お世辞)」ばかりを言う人間しかいないのではないか、つまり>安倍首相はまさに「裸の王様」状態になっているのではないか。この度の解散・総選挙も、そのような「取り巻き」の意見に従って断行したものであるとするならば、もう何をかいわんやである。
 というのも、これまた今日の東京新聞が伝えていたが、安倍首相が「情報源」としているFB(フェイスブック)には、前から伝えられていたことだが、「在日特権を許さない会」や「日本会議」といった「右翼=偏狭なナショナリスト」の言説や「ネトウヨ」と呼ばれる超保守派の言説が載っていて(シェアーされていて)、安倍首相はそれらの「情報」を頼りに政治を行っているらしい、という情報があるからに他ならない。
 取り巻きとネトウヨなどからの情報を基に、現実政治が行われているとしたら、僕らは「裸の王様」である安倍晋三首相を「笑って」いるだけではダメで、彼が「裸である」ことを今度の選挙で思い知らせる必要がある。安倍さんやその取り巻き・ネトウヨが考える「民意」でなく、僕らの「民意」を彼に突きつけなければならない