日本史学習拾遺

日本史よもやま話、授業の補足、学習方法

2016年は希望の年に。

2016-01-02 14:41:02 | 奈良時代
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

今の定時制高校に来てから、センター試験を受ける生徒が1年目には一人いたものの、去年今年と誰もいないような状態ですので、受験生の気持ちに添うことが難しいこの頃です。センター試験を間近に控えたこの時期、受験生はお正月気分にひたる暇もなく勉強に没頭されているのかなと推察します。

また、年末に前の学校の卒業生一人(担任だったのではないですが)とお茶を飲んできたのですが、昨春大学を卒業して就職した会社を数ヵ月で辞め、現在はホテルでアルバイトをしているとのこと。接客が好きという貴重な人材です。今のフロントの仕事は合っているようで、今後正社員に登用されるのだろうと思います。聞けば、この年末年始も仕事とのことで、ご苦労さまですと頭が下がります。

そんなふうに、お正月だからと休んだりできるわけでもない人達も世の中にはたくさんいて、奮闘している人達がいる、ということも念頭に置きつつ、私はありがたく休暇を過ごさせていただきます。

卒論の〆切が2週間後ですので、仕上げをぼつぼつやっております。まだ日があると思うと、本気が出ませんが、もうこのへんで踏ん切りをつけようかと思っているところです。

昨年の抱負としてここに書いたのは、まず、無事にいい卒論を書くということでした。なんとか無事に提出できそうです。
昨年は、卒論のための調査と奈良大の勉強のために、日帰りも含めのべ50日くらいは旅に出ていました。8月には奈良のウィークリーマンション5泊6日、そして遺跡調査のハイライトは、東日本大震災の被災地でもある南相馬市訪問(9月)だったかなあと思います。驚きの出会いがありました。現地調査の醍醐味を味わいました。
平均すると毎週どこかに旅に行っていた計算になります。よく動き回りました。

もう一つ、去年は、担任していた生徒の卒業についてハッピーエンドを願っていたわけですが、3月に卒業できた生徒については、よくがんばって卒業資格を得ることができた、とうれしく思いました。この学校では、卒業証書の重みを感じました。卒業は、決して当たり前のことではありません。

2週間で仕事を辞めて別の会社に就職した人、会社にとけこんでがんばっている人、在学中からのアルバイトを続けている人、短大でキャンパスライフを楽しんでいる人、と、さまざまですが、私が昨年度担任した生徒は、友達も多く、コミュニケーション能力はある人ばかりだったので、社会に出てもそれなりにやっていけるのではないかと期待しています。お寿司屋さんを2週間で辞めた生徒については、いつかお寿司を食べさせてもらおうと思っていたのに、残念でしたが・・・今は異なる仕事でがんばっているようなので、いいでしょう。

景気も悪くなく、求人は多いとはいえ、求人票と、勤務実態が異なっていることが多いようで、その点は、企業も誠実に採用活動をやってほしいと、この頃いろいろ実例を聞いて強く思います。卒業生は困っているようです。

先日会った卒業生のように、ホテル業界も就職先としてはなかなかよいですよね。これから東京オリンピックに向けて、ホテル業界はおもてなしの心、語学力を発揮できる分野だと思います。

そして、一応、今年の抱負というか展望ですが、奈良大学は3月に卒業し、続けて学芸員の資格取得の勉強を始め、奈良に行く口実を作ろうか・・・と考えています。
それはそれとして、全体としては、私自身も大きな変化があるだろうという年になります。若くはありませんので、健康に気を付けて、目の前のやるべきことを一つ一つ着実に、誠実にこなし、前に進んでいきたい、新しい道を切り開いていきたいと思います。

さて、お正月に合うような写真は何かないかな・・・と探してみたのですが、あまりありませんで、せいぜい、鏡餅の上に載せる、だいだい(橙・橘)の写真でも・・・というところです。

昨年10月24日に正倉院展を日帰りで見に行って来た時の写真。興福寺南円堂のだいだい(橘)です。オレンジのピンポン玉のような実がすずなりでした。この写真を撮るのは私は2回目で、正倉院展の頃にこのような実が見られるのかなと思います。


この橘にまつわる話を、「サンホテル奈良」さんのブログを参考に、まとめさせていただきます。
私も9月にこのホテルに宿泊させていただきそのときはわからなかったのですが、たまたまこの橘について検索していたら出てきたもので・・・

興福寺南円堂の橘は、県(あがた)犬養橘三千代 の橘姓のシンボルだそうです。
藤原不比等は、夫人であった三千代のおかげで皇室と関係を深める事ができたとか。

不比等と三千代の間に生まれた光明子が、聖武天皇の妃となり、孝謙天皇誕生へとつながっていきます。

不老不死の非時香菓(※ときじくのかぐのみ 古事記に「是今橘也」とある)を愛した元明天皇より、宮中に仕える県犬養橘三千代に、杯に浮かぶ橘とともに橘宿禰の姓が下賜されたのだそうです。

南円堂の橘は、別名ヤマトタチバナ。古くから日本に自生する固有の柑橘で、実よりは花や緑の葉が注目され、常緑が「永遠」を喩えるということで縁起が担がれたようです。

橘氏は、三千代の後にもその子橘諸兄(もろえ)、平安時代には橘逸勢(はやなり)と、橘姓の人物が日本史教科書にも登場しますね。
(以上藍色の文字はサンホテル奈良さんブログ引用)

たまたま見つけたサンホテル奈良さんのブログですが、軽妙な文章で楽しく、また、奈良観光に役立つ情報が結構盛り込まれていて、なかなかいいじゃないですか。と感心しています。
「素敵なお店(奈良県)」とか「季節の奈良」といったカテゴリがあって、奈良を訪れた際に参考になりそうな記事が多いです。奈良を訪れる方はご覧になってみては?

サンホテル奈良は、JR奈良駅近くのホテルで、私が9月に宿泊した時には、日本人よりも外国人が一杯、宿泊していました。アジア系の方々でした。安くて、空港から来るのにもJR奈良付近のホテルは便利なんでしょうね。
9月に宿泊した時の私のメモを見ると、テレビでやっていた「上半期の外国人奈良観光客は30%増」というニュースをメモしていました。驚きの数字じゃありませんか?
本当に、奈良は外国人の観光客が増えていることを実感します。特にアジア系。

サンホテルの系列では、夏にサンホテル大和郡山に宿泊しました。こちらはまだ新しいのか結構きれいで、コンパクトにまとまっており、フロントの方も感じがよく、また泊まってもいいかなと思うくらいでした。コインランドリーにもお世話になりました。レンタサイクル無料でしたが、昼間の学外授業で疲れ果てて、乗れなかったのが心残りでした。

奈良は日本で一番ホテル(宿泊施設)が少ないとのことで、意外ですよね。JR奈良駅そばの空き地にもホテル建設計画があるようでしたし、これからなのかなと思います。

だいぶ、ビジネスホテル利用の一人旅にも慣れた1年でした。今年以降はそんなにぶらぶらできなくなると思いますが、行きたいな、という気持ちがふわっと起こったら、奈良あたりなら気軽に行ける距離だな、と思えるようになったのは収穫かな、と思います。

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