日本史学習拾遺

日本史よもやま話、授業の補足、学習方法

産業革命 イギリスと日本

2013-06-13 01:15:35 | 明治時代
今日は簡単でごめんなさい。今日、授業をやりながら気がついたことについて。

今年は、初めて世界史の授業を担当しています。日々、自分が勉強しながら教えています。今日も、2年生のクラスでイギリスの産業革命の所をやりました。

18世紀末、世界で初めてイギリスで産業革命が始まった、そして世界で初めて蒸気機関車(鉄道)が走ったのは、リヴァプール―マンチェスター間であると。
リヴァプールは貿易の港町、マンチェスターは綿業の都市であり、マンチェスターで作られた綿製品が、リヴァプールの港から世界に輸出された・・・

日本で産業革命が始まったのは、イギリスの産業革命から約100年遅れの19C末、明治時代です。
その明治時代に、日本で初めて鉄道が敷設されたのは、1872年、新橋―横浜間でした。
この区間にも意味があって、当時日本の輸出品の主力であった生糸を、生糸生産が盛んだった群馬や埼玉から新橋まで運び、さらに新橋から鉄道で横浜まで運んで、横浜港から世界に輸出したのです。

イギリスでは綿製品、日本では生糸、それを輸出するために、生産地と貿易港を結ぶ路線がまっさきに敷設されたというわけです。
日本がイギリスのまねをしたのかは定かではありません。今ちらちらとネットで調べながら書いていると、いろいろ面白そうな話題が目に入りますが、今日は横道にそれないことにします。
まねをしたかどうかはともかく、国は違っても、同じような歴史的進展の道を進むものだなあ、と、勉強になりました。教科書レベルでの知識だけですが。

今年は、世界史を勉強しながら、へえそうだったんだなあ、と目からうろこのことが多いです。
第一次世界大戦における欧米各国の経験は、第二次世界大戦における日本の経験(事象)とも似ていることに気づいたりもします。第二次大戦の段階では、欧米は第一次大戦の反省を踏まえて戦っていたのでしょう。日本はそれがなかった。

この歳になって新しく知るということが、特に歴史関係では、恥ずかしい気持ちにもなります。今まで知らなかった・勉強不足というのが。しかし、自分自身の中では、今からでも知ることができてよかったと、うれしい気持ちもあります。
日本史プロパーの教員ではありましたが、世界史もこの歳になってからでも担当できてよかった。今年は地理もやっていますが、そちらでもいろいろ新しく目覚めています。

4月からは、毎日毎日が、目からうろこ・犬も歩けば棒に当たる・セレンディピテイの日々のようです。セレンディピティってなんじゃらほい?という人には、説明してあげたいのですが今日ここではできないので後日また。
いろいろなヒント・アイディアは、浮かんできたら逃さないように待ち構えていたいものです。

さて、そろそろ寝ます。今日は、イギリスと日本の産業革命における共通点で感心したので、それを忘れないうちに早めに書いておこうと思って。
それではまた。