種を蒔く季節

人生論を語れるほど、まだ立派じゃないし未熟なんですけれど、
なんていうんですかね、
やはりですね、
人生には緊張感が大切なんだと思うんですね。
緊張感のない人間は、やはり秩序を保てなくなり、
やがて崩壊していくような感じがします。
崩壊とは何を指すかというのは、それぞれなんですけれど、
普通に生きるということが、とても難しいことの
裏返しだと思います。

今日は、ＨＩＶポジの友人と会ってきました。
お互いブログを書いて公開していたところから
知り合ったからでしょうか、
たまにメールをもらって会ったりするＨＩＶポジの方はいるのですが、
友人として続いているのは、彼だけ。
ボランティア団体やサークルなんかに顔を出さないので、
実はポジの人と知り合いだとか、繋がっているのは、
考えてみたら、その友人しかいません。

自分は病気の進行も、まだそれほどでなく、
意識としてＨＩＶがそんなに重くのしかかっているわけではないんだけれど、
こうしてＨＩＶポジの方と話をしてみると、
気持ちがいかに開放されるか。

他のゲイに同じ話をして、
理解してもらえないわけで決してないけれど、
やはりね、返ってくる言葉だとか、その表情だとか、
ああ、本当にわかってもらえているんだなと、
とてもすごく心が許せるわけです。
と同時に、毎日、無意識のうちに、
ＨＩＶが負担となっているのかなと、気づくわけです。

最初の話に戻りますが、
ＨＩＶポジの彼には、素敵な相方さんがいて、
たぶん、その相方さんが明るく彼を照らして支えてくれているのでしょう。
とても困難な状況においても、
頑張って過ごしていられるのも、
きっとそういう、人間関係を築いているからでしょう。

その友人が言っていました。
「種は蒔かないとね。」

すこし遅くなったけれど、種蒔きぐらいしないとダメだな。
たとえ、芽が出なかったり、枯れてしまったとしても。
蒔く前に自分が枯れて死んでしまっては遅いじゃないですか。
枯れて、死ぬ寸前の人間を何人か見てきたから、一層、強く思いました。
そう、緊張感を持って。


画像は、新中野・尚ちゃんラーメンで木耳肉定食。
肩肘張らない昼飯でしたが、
込み入った話はぜーんぜん出来るような場所ではないので、
改めて新中野のサイゼリア（ファミレスですね）で
２時間以上も話してしまいました。