さよなら三角また来てへなちょこ

食い意地先行の放浪ブログ。たまにはHIVの事。

八重山・沖縄おひとりさま6Days「黒島上陸」

2008年08月02日 02時35分24秒 | 旅行
7月9日午前11時。
沖縄県石垣市大川。

高速船で、波照間島から石垣に戻った自分は、
この後、黒島に向かうために、荷物を船が到着した離島ターミナルに預け、
昨晩泊った民宿の宿泊客から教えてもらったソフトバンクショップへ向かったのでした。

昨晩、水たまりに携帯電話を落としてしまった自分。
一晩経って、ほぼ機能は回復していたのですが、
携帯カメラの機能だけが、回復していませんでした。

店員さん「…ポケットに入れてしまったまま海に入られてしまったんですか?」
くまぞー「…ん、まー、水たまりに落としたってところですかね。」

店頭の在庫を見ながら、
安く買える端末を教えてもらいますが、
「おっ、欲しい!」と思える商品がありません。

何よりも、今の携帯電話は昨年の秋に買い替えていて、
端末の分割払いが18か月も残っています。

店員さん「新しい端末にすると、今までの端末への特別割引がなくなりますから…」

そう、あと4万円以上を分割で払いながら、新しい携帯も買わなくてはなりません。

くまぞー「…まだ石垣にいるので、もう少し考えてから、近いうちに来ますね。」

やはり忘れることにしよう。
そうだ、八重山そばを食べて、黒島へ向かおう。

が、しかし!

目当てにしていた「嘉とそば」は、水曜休業。
ボリューム満点と聞いていた「あさひ食堂」は、
ソフトバンクショップの目の前にあったのに、気付かずじまい。

くまぞー「……。」

まあ、仕方ありません。
運が悪い時には、悪いことが続くものです。
そんなとき、通行人から、不意に声をかけられました。

通行人 「あっ、どうも!」
くまぞー「あーこんにちは!」

波照間で、同じ民宿で昨日まで泊っていた宿泊客さんでした。

くまぞー「どちらから?」
通行人 「黒島で一泊してきたんですよ」
くまぞー「黒島って昨日天気どうでしたか?」
通行人 「いい天気でしたよ」
くまぞー「実は、昨日の夜、波照間すごい雨だったんですよ。
     ゆんたくしていたテーブルの下の水たまりに携帯落としちゃって、大変でした。」

…やはり、携帯電話が気になっています。

宿泊客「気をつけて!」
くまぞー「気をつけてお帰りくださいね!」


離島ターミナルへ戻って、コインロッカーから荷物を取り出し、チケットを買い、
黒島へ向かう高速船に乗り込みます。
ほんの数時間前に、通ってきた海を、今度は反対に向かいます。

波に揺られながら、約30分ほど。
そろそろ、港に着くか着かないかの頃のことでした。

くまぞー「!」

先ほどまで、カメラのレンズを擦っては、水蒸気を追い出し、
またすぐにびっしりと水蒸気で覆われていたレンズの内側が、
少し、見えてきたじゃないですか!
午前中、ひたすら、水蒸気を追い出してきた、その結果が見えてきたようです。

船内アナウンス「到着いたしました。お忘れ物のないよう、気をつけて降りてください」


……


黒島は、石垣島から、南西に約18km。
東西に約3km、南北に約4kmの、ハート型をした島です。
標高は高いところでも17mで、海から見ても、まっ平らな島です。
人口は約200人。集落は5つあり、主な産業は、畜産業。
島のほとんどが放牧地で、ここで生まれ育った牛が、日本各地に運ばれ、
「神戸牛」ほか、各地のブランド牛として飼育されるのだそうです。

……

高速船から、最後に降りた自分は、
宿泊予定のワゴンを見つけて、
待っていた運転手のおっちゃんに向かって、帽子をとって頭を下げます。

くまぞー「先ほど電話した、くまぞーと申します!」
おっちゃん「はい、さー乗って!」

ワゴンに乗っている間も、携帯電話のレンズを擦っていました。
でも、明らかに、先ほどまでとは、状況が良くなっています。

おっちゃん「黒島は人口よりも牛の数のほうが多いといわれて、他に何もない島なんて言われます」
くまぞー「いや、何もないのが、いいじゃないですか。」

舗装が荒く、ガタゴトと進むワゴンの外には、
柵がずっと続き、その向こうには、草原。そして、青い空に入道雲が見えます。
波照間とは、また全然違う、その景色に、圧倒です。

程なく、ワゴンは民宿に到着です。

看板「みやき荘」
みやきさん「では、こちらに荷物を置いて。」

玄関前には、やはり長椅子にテーブル。ガジュマルの木が印象的な、雰囲気が◎です。

黒島の簡単な説明を受けて、部屋へ案内されます。
実は、てっきり相部屋だと思っていたら、なんと、個室!
個室といっても、簡単な壁で仕切られ、扇風機と布団以外にはなにもありませんが、
風通しには問題なさそうです。
荷物を置いて、携帯電話の充電し、先ほどのテーブルで一休みです。

宿泊客A「黒島にはどうやって来たんですか?」
くまぞー「波照間二泊してきました」
宿泊客B「どこに泊まったんですか?」
くまぞー「たましろです」

八重山には、有名な民宿がいくつかあり、それぞれに常連客さんがたくさんいます。
この「みやき荘」も「民宿たましろ」も宿泊客が重なっているらしいとか。

宿泊客B「たましろにはずいぶん泊っていないなあ。おじさん元気だった?」
くまぞー「元気っつーか、お客さん多くて、大変そうでしたよ。」

そんな挨拶をひととおりしたら、腹が減っていることに気付きました。
石垣で食べ損ねた昼飯を食べに出かけることに。
部屋に戻って、充電が終わった、携帯のレンズを擦ってみます。

くまぞー「!」

カメラ内のレンズは、ほんの少し水滴しか残っていません。
カメラを起動してみます。

くまぞー「!!!」

波照間では全然映っていなかった画像も、
問題なくきれいに映っています。

ようやく、楽しい旅が復活したようです。
玄関の庭に置いてある、民宿の自転車を借りて、いざ出発です!