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消費税をめぐる疑問

2012年07月01日 | 社民党案内人の日記
東京新聞、7月1日、「本音のコラム」より転載。

消費増税税法案が衆議院を通過した。私は増税をやむえないと考えている。
 畏友、斉藤貴男さんには怒られるだろう。もちろん、斉藤さんの消費税批判の中には、的を射た指摘が多い。
 最大の問題点は、消費税を価格転嫁できず、個人商店や中小企業など弱者が負担を抱え込むという危惧である。
 経済界のお偉方は、消費増税を歓迎している。ならば、自らも消費税の納税義務を果たしてもらいたい。輸出企業に対する消費税の還付も、税金が価格に転嫁されていることを前提としている。税金分を値切った会社が還付金をもらうならば、不当利得である。
 日本経団連に望む。下請けや納入業者に対して消費税の価格転嫁をすべて認めると宣言してほしい。自分たちは優越的地位を利用して消費税を値切り、増税に賛成するならば、破廉恥としか言いようがない。
 ついでに自民党に一言。所得税の累進性の強化や資産課税の増税という民主党の提案に対して、自民党は金持ちが海外に逃げ出すという理由で反対した。自民党の言う愛国心とは一体何なのだ。納税は国民の義務である。それが嫌で海外に逃亡する者は、右翼の言う非国民ではないか。
 税金を払った上でどのような社会保障を実現するか、議論はこれからである。
  山口 二郎(北海道大教授)
コメント
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