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ヒロの残日録 

日残リテ昏ルルニ未ダ遠シ

小説 蜩ノ記

2012年02月01日 | 日記

切腹を命じられ、命を区切られた戸田秋谷は、それでも毅然と


して残された日々を、己の心の向かうところが志しとし、それが


果たされるのであれば、命を絶たれることも恐れない。清廉で


凛とした生きざまに圧倒された。


武士の生きざま、人と人とのそして家族の絆、変わらぬ友情を


静寂な山間の風景とともに描いている。




秋谷の息子・郁太郎と百姓の倅・源吉の友情に胸を打たれる。




家族思いで健気な源吉であったが命を絶たれてしまう。そんな


源吉に、秋谷は「まことに武士(もののふ)も及ばぬ覚悟だ」と


つぶやいて合掌する。 ここでは涙があふれて止まらなかった。




読み終えて、しばらく心のふるえを抑えることができなかった。


本当に読んでよかった、感動の時代小説である。



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