ミクロもマクロも

心理カウンセラーが気ままに書き続ける当たり前

スティーブ・キャレラ、マイヤー・マイヤーは?

2005-07-09 10:32:21 | Weblog
民放も加わって、テレビ時代の幕開け。都立高校受験合格、それが条件で、その結果、
設置された我が家のテレビ。1960年代の話よ。
まるでテレビに関して、すべて私に権利があるとばかりに、今ほど番組も多くなかったこ
ともあって、1週間の番組は全て頭の中にインプット。
アメリカのドラマがドッドーって入ってきて、今やアカデミー賞の主演男優賞、監督賞を
取って、ハリウッドの大御所になったクリント・イーストウッドが、初々しいカーボーイ
姿で出ていた「ローハイド」♪ローレン ローレン ローレン~~ で始まる番組。
夢と希望に溢れ、今や古きよきアメリカだった様々なドラマが日本を席巻。
落合信彦が「アメリカよアメリカ」に書いていたアメリカがそこにあった。
すっかりテレビオタクになっていた私が、ことのほか好きになったのが「87分署」。
キャストの個性がクッキリハッキリ描かれて、とりわけ主役のスティーブ・キャレラを軸に
展開する刑事達の心理描写、行動が私をひきつけて放さなかった。もう1本の「ペリー・
メイスン」これは法廷もの。こちらも楽しみにして決して見逃さなかったわね。

そして、ハヤカワから出版され出した「87分署」シリーズ。新書版の形をとっていたのも
良くて、わずかなお小遣いから時々買うそれは、たまらなく嬉しいものだったわ。
「警官(サツ)嫌い」から「クレアが死んだ」・・・・・「ノクターン」。
前にも書いたけれど、エド・マクベインは何歳?
それが、昨夜わかってしまったのよ。今にしたら、そんなことま~だまだ知らなくて良かった
ことだったのにね。享年72才。まだ若い!司馬遼太郎と同じ年に身罷っちゃった。72才は
男の厄年なの? グジャグジャ言っても始まらない事だけどね。
前にも書いたそれに、文章の出だしがなんとも言えなくいい!架空の街「アイソラ」の空気から
始まる。冒頭を読みたいばっかりに手にするような。そんな引きずり込み方をしたのよ。そして、
訳者の井上一夫が読ませてくれたわ。彼だって、決して若くはないはずだから、ガックリきてし
まったでしょうねえ。

きょうは、悲しいきょうは、どんよりと、時々男泣きするかのような空に、エドを悼んで、
キャレラ、マイヤー、ブラウン、ホース、クリング、パーカー達と別れを惜しみましょう。新し
い作品にはもう逢えないけれど、87分署のあるアイソラに時々は遊びに行ける楽しみを残して
くれた、エドにありがとう、さようなら。