仏壇販売人、ぶつぶつ日記

山口県の隅っこから
仏壇販売人のたわ言、繰言、独り言。
ほぼワタクシごと、たまにお仕事。

「すかした」錺(かざり)

2009-05-10 13:18:12 | 商品のこと
初めて仏壇店に足を踏み入れたお客様は
たいてい、「どこが違うかわからん!!」とおっしゃいます。
そこで、ヒントを一つ。


いわゆる金仏壇は乱暴に言って、
漆塗りの部分と金箔張りの部分、で出来ています。

でもどちらも平板なもの。
そこに彫刻やら組み物やらで立体的な要素を加えていくわけです。

写真は、その立体的要素の一つ。錺(かざり)金具

模様なども入れるので、
立体と平面の中間どころかも。

それはさておき、
この錺金具こそ、お仏壇の中でかなり見ごたえのある部分。

上の写真はごくごく一般的なもの。

凝ってくると、
スキマをぬいた、「透かし金具」という技法になります。

こちらは雲と鳥の意匠。



花の場合は


いずれも漆塗りの部分とのコントラストで
より精巧に、美しく見える、というしかけです。

さらに、中にはこんなに絵画的なものも。


お仏壇は総合芸術、というかありとあらゆる部分で
伝統技法が生かされています。
そして、一般的には
それぞれランクに見合った組み合わせになっているもの。

つまり、錺金具だけを見比べていくのも
お仏壇のランクの違いを見極める一つのヒントになる、
といえます。



ぽちっとしてくださった皆様、ありがとうございます。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿