こころとからだがかたちんば

YMOエイジに愛を込めて。

2015年3月15日 日曜日 「花咲く前夜」

2015-03-15 23:04:52 | 音楽帳

一週間溜まった疲れから、珍しく長く眠った。
予想外の11時過ぎに起きると、外はくもり。長く眠るのは体力がある証拠。そう言われているが、そうではなくて単純に心身ともに疲れていたのだった。

安住さんのラジオ放送を聴き、お茶を飲む。意外と寒い。
午後歩き出すと晴れ間が見え出す。
島を回遊し、シャッターを切りつつ橋を渡って台東区へ。

もくれんははち切れそうなつぼみ。今にもパッと開きそう。今日あちこちで樹々を見るが、どの樹も暴発寸前で、明日にはいっせいに開花しそう。

山谷を通って歩いていると三ノ輪が見え出す。しかし産まれ育った家のある場所には近付けない。

具象/現実世界から消えてしまった僕の家とその通り。
それでも、家族が集まれば、あの家の狭さやどこに何があり、あのときあんなことがあった。そんな話に花が咲く。
もはや抽象の世界であろうとも、みんなの頭には、その姿がちゃんと描かれて、僕の家は今でも存在している。

遠巻きに歩いて、大関横丁からバスに乗る。210円の旅。
荒川区を抜け、西日暮里、道灌坂下、D坂下へ。バスは坂を上って、駒込学園、向丘、白山、本駒込、千石へと進む。

自分が数時間かけて歩く道を、バスはやすやすと数分で駆け抜ける。
どこまで行っても一律210円。たった210円で車窓から愛おしい僕の東京風景が、こんな時代でも楽しめる。

巣鴨地蔵通りでバスを降り、数週間ぶりに通りを歩く。
プレイヤーに入れた音楽は、イーノ&ジョン・ハッセルの「第四世界の鼓動」に変わる。
巣鴨地蔵に漂うお香の煙とその音楽が不思議なシンクロをする。

バスで通過してきた道を、あたかも戻るように歩く。といっても脇道に脱線脱線を繰り返して。
次第に腰痛が出始めてしまい、歩くスピードも距離も、制約を受ける。
いつも目の前の興味だけで、明日も考えず右に左にと歩みを重ねるようには行かない。

まあスピードが落ちたら落ちたで、見える風景の見え方もそれに伴い変わっていくから、それはそれで愉しい。



■ルパート・ホルムズ 「ヒム」1980■

「エスケイプ」に続いてLP『パートナーズ・イン・クライム』から2枚目のシングル。
まだ自分の中で、アメリカ、ニューヨーク、マンハッタンへの憧れが続いていた頃の一曲。

「エスケイプ」もこの「ヒム」にも、いわゆるウエストコーストサウンドへの幻想を抱く中、そのイメージと底通するおおらかさを感じていた。今でも大好きな曲。

「ヒム」はビルボードチャートに1980年3月8日に9位。前週16位からトップ10入り。
この曲は3月29日・4月5日と6位まで行くが、1位には届かなかった。その頃、1位に居たのは、何を隠そう偉大なるピンク・フロイドである。




















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