京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

大田神社の杜若(かきつばた)

2023年05月19日 12時00分00秒 | 日記
 5月2日は西念寺を拝観後、上賀茂にある大田神社を参拝しました。







平安時代の昔から「大田ノ沢のかきつばた」として有名で、例年は5月中旬頃に見頃を迎えますが、今年は桜の開花・満開が以上に早かったと同様に、こちらの杜若も2週間程早く見頃を迎えていました。



ご祭神は天鈿女命(あめのうずめのみこと)で芸能上達や延命長寿に御利益がある神さまとして信仰を集めています。

上賀茂神社(賀茂別雷神社)の境外摂社ですが、平安時代に作成された"延喜式神名帳"に記載されている古社です。











何より有名にしているのは「大田ノ沢のかきつばた」の群生です。

平安時代の歌人・藤原俊成が詠んだ「神山(こうやま)や大田の沢のかきつばた ふかきたのみは色に見ゆらむ」の和歌です。

この沢は太古からの湿原地帯の名残りで、杜若の群生は昭和14年に国の天然記念物に指定されています。



社務所の前には「葵祭」で使われる双葉葵が植えられています。



鳥居の前には「北大路魯山人生誕地」の石碑が建っています。





様々な方面でその才能を遺憾なく発揮した魯山人ですが、多感な青年期を複雑な環境下で過ごす事になり、その後の人格形成に多大な影響を及ぼす事になります。





左側には旧社家町が残り、遠くには比叡山が遠望出来ます。

5年前にブログを始め、最初に書いたのが「大田ノ沢のかきつばた」の記事でした。

以後、1520の記事を取り止めもなく綴って来ました。
今後とも、よろしくお願い致します。







西念寺 春季京都非公開文化財特別公開②

2023年05月19日 05時38分00秒 | 日記
 5月2日は春季京都非公開文化財特別公開で五条通沿いにある浄土宗寺院の西念寺を拝観しました。





もとは三つの末寺を持つ大寺院でしたが、明治期の廃仏毀釈に続き昭和期の戦時特別政策による五条通の拡幅で大半が接収され、境内地は1/3になってしまいました。





戦後、仮本堂や書院が再建され、取り壊されていた千喜万悦天満宮も境内に遷座されました。



ご本尊は阿弥陀如来坐像で説法印を結んだ珍しい阿弥陀さまです。
玉眼が嵌入されている事、その作風から鎌倉時代初期の湛慶一派による造立と考えられているそうです。





しかし、こちらの"売り"はなんと言っても「仏涅槃図」です。

発見後にも公開され拝観しましたが、全体的にくすんだ感じでお釈迦さまのお姿もはっきりとしない位に損傷が進んでいました。

その後、平成21年8月の調査で平安時代後期に制作された貴重な涅槃図と判明しています。
肉眼では良く見えませんが、お釈迦さまの像には截金が用いられているそうです。

傷みが激しく約4年をかけて修復され、今回が修復後初めての公開です。





書置きですが御朱印を授与して頂き、仏涅槃図の絵葉書も購入しました。

(少しでもお寺さまの援助になるかと思い、御朱印を授与して頂いたり、絵葉書を購入しています。)

次に平安時代から有名な洛北の上賀茂の地に鎮座される大田神社を訪ねます。