今年は奈良県明日香村にある高松塚古墳から鮮やかな極彩色壁画(国宝)が発見され50年になります。
当時、私は小学校4年生で色鮮やかな"女子群像"の壁画発見に感動したのを覚えています。
そこで2月15日に奈良県立橿原考古学研究所附属博物館で行われている「よみがえる極彩色壁画」展に行って来ました。
高松塚古墳は7世紀から8世紀初めに築造されたとされ、1972年3月21日に石室から壁画が発見されました。
石室は16枚の凝灰岩で構成され、内側には漆喰が塗られ、その上には鮮やかな極彩色の男女群像や中国古代思想を現す「四神」のうち白虎、青龍、玄武が描かれていました。
南を守る朱雀は残念ながら盗掘の為に失われています。
展示物には発見当時の壁画の写真をもとにした原寸大コロタイプ複製パネルが目を引きます。
西壁の「飛鳥美人」だけではなく東壁と北壁に描かれている「星宿図」のパネルも展示されています。
また、発掘調査の成果の展示もあり木棺の飾り金具から想定復元された木棺の豪華さにも目を見張るものがあります。
発掘された海獣葡萄鏡やガラス玉などは国の重要文化財に指定されています。
当時の技法を忠実に再現し複製された「飛鳥美人」に感動を覚えます。
被葬者は、天武天皇の皇子説、渡来系氏族説など、未だ想像の域を出ていません。