京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

栂尾 高山寺

2021年02月25日 08時40分00秒 | 日記
 高山寺は過去に何度か訪れていますが、一昨年の台風で大きな被害を受け、その復興事業がようやく終わったようです。

しかし、裏参道では重機を入れて参道の整備工事が行われていました。





先ずは国宝の石水院からです。








石水院にある扁額「日出先照高山之寺」は高山寺中興の祖・明恵上人が後鳥羽上皇より賜った勅願です。





石水院から眺める栂尾の光景には心が和みます。下に周山街道が通っていて、時折り車の騒音が耳に入るのが残念です。





高山寺と言えば国宝の「鳥獣人物戯画絵巻」がなんと言っても有名です。
平安時代から鎌倉時代にかけて描かれた絵巻で甲・乙・丙・丁の四巻からなり、それぞれ描かれた年代が違うそうです。
天台宗の僧・鳥羽僧正覚猷(かくゆう)の作と伝わりますが確証はないようです。

今年4月13日から東京国立博物館で全巻が公開されます。





床の間には国宝・明恵上人樹上坐禅像(鎌倉時代 恵日房成忍筆)の軸が掛けられています。(レプリカです)

明恵上人は晩年の十年間を高山寺で暮らされ、裏山の赤松の坐禅所(縄床樹じょうしょうじゅ)で坐禅三昧の生活をされていました。





駒札にあるように"日本最古の茶園"です。
栄西禅師から譲り受けた茶種を栽培した所で今も茶の木が栽培されています。





木々が茂り森となっていた所です。
台風の威力の凄さを感じます。





高山寺開山堂です。
中には明恵上人の木造坐像が安置されています。(江戸時代の再建)





高山寺金堂です。
中世には塔や鐘楼などの諸堂が並び、石水院もこの辺りにありました。



糺の森や醍醐寺も台風の被害が大きく、鬱蒼としていた森が無くなったり、密度が低くなっています。
何十年後、或いは何百年後には新しい森が出来る事でしょう。
自然の営みのたくましさを感じます。