石油通信社のブログ

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ガソリン販売▲12%、ジェット激減▲51% 上期石油需給、コロナ禍は需給全体に影響

2020-11-04 07:24:03 | 日記
経済産業省の資源・エネルギー統計や石油統計速報をもとに本紙でまとめた2020年度上期(4~9月)の燃料油販売は、6901万4千kl(前年同期比▲10.9%)と前年実績を大幅に下回っている。上期の燃料油販売は、新型コロナウイルスの影響を大きく受けた。このうちガソリン販売は、2247万4千kl(▲11.8%)でコロナ禍での人の動きの停滞でゴールデンウィークやお盆期間中の帰省などの需要が蒸発したことで前年を大きく下回った。
また、ジェット燃料油は、国際線を中心に航空路線が大幅な減便となったことで131万6千kl(▲50.7%)とほぼ半減となったが、灯油362万8千kl(2.5%増)は、人々が外出を自粛したことによる巣ごもり需要で販売が増加した。
なお、新型コロナウイルスの影響は石油製品の需給全体に及んでおり、内需が落ち込む中で石油各社は製油所の稼働を落としたことで燃料油生産は6119万7千kl(▲23.1%)に減少。特にジェット燃料油は329万3千kl(▲63.4%)と大幅に減少したが、留分の近い灯油に生産を振り替えたことで、灯油の生産は500万3千kl(1.8%増)に増加した。
一方、製油所が稼働を落としたことで油種毎の需給バランスが崩れたため、燃料油輸入は1719万4千kl(16.2%)に増加。ガソリンの輸入は200万6千kl(72.2%増)に増加するなど、不足した油種は輸入で調整するなどの対応がとられた。

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