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油価回復で7月以降の上昇ペース加速 6月2次原油CIF予測、2万726円に

2020-06-12 07:28:20 | 日記
石油通信推計による2020年6月の原油CIF予測(2次)は、2万726円/klとなった。6月のCIF予測は、4月積を1割、5月積を9割として予測している。
足下の原油価格は、予想以上に回復している。欧米や中国などの経済活動再開により石油需要が回復基調にあることに加え、OPECプラスが970万BDの協調減産を7月まで延長することで合意。減産目標に対し未達の国も7~9月で調整するなど、一歩踏み込んだ内容となったため、原油価格はドバイ、ブレント、WTIともに40ドル前後に回復した。有識者の間では新型コロナウイルスの影響が長引き、油価が40ドルに回復するのは年内か来年になるとの見方もあったが、予想以上に回復ペースが速いことになる。
他方、現在の油価回復は株価の上昇に連動する部分もあるが、最近の株価動向は実体経済に必ずしもリンクせず一種のバブルの状態にあるとの指摘もあるほか、OPECプラスの協調減産とは別に一部の産油国が行っていた自主的な減産も7月に終了する見通しで、8月からは実質的な増産となるなど不安定な前提のもとに油価が支えられていることに留意する必要がある。

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