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徳山事業所で5万kwバイオマス発電 出光、22年度運開、林業再生も支援

2018-10-30 07:04:18 | 日記
出光興産は29日、徳山事業所(山口県周南市)でバイオマス発電所の事業化検討を開始すると発表した。発電出力は5万kwで年間発電規模は一般家庭約10万世帯分に相当する3億6千万kwh。2022年度内の営業運転開始を目指す。
徳山事業所は1957年に出光初の製油所(徳山製油所)として操業を開始したが、トッパー単位での能力削減を求める第1次エネルギー供給構造高度化法への対応にともない、単独トッパーの徳山製油所は2014年3月に原油処理停止を余儀なくされ、現在は化学事業の主力拠点「徳山事業所」として競争力強化に向けたさまざまな取り組みを展開している。
今回のプロジェクトは、製油所跡地と既存インフラの利用を目指し展開するもので、これまで化石エネルギーで日本のエネルギー供給に貢献してきた徳山事業所を地球温暖化防止を目的とした非化石エネルギーの活用拠点としても展開することになった。
なお、バイオマス発電には年間約23万トンの燃料を使用する予定だが、大型発電設備であるため、営業運転開始後しばらくは輸入木質ペレットやパーム椰子殻などを使用し、中長期的には間伐材や製材にともなう端材、国産材へのシフトを進めるなど、日本の林業に対する付加価値を高めることで環境保全に配慮した持続可能な森林づくりと林業再生、地域振興、循環型経済の構築と発展を目指す。
なお、徳山事業所のバイオマス発電によるCO2削減量は年間20~30万トンを見込んでおり、発電した電力は再生可能エネルギー固定価格買取制度を活用し売電する予定。

石油通信社
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