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山内 圭のブログ(Kiyoshi Yamauchi's Blog)

英語教育、国際姉妹都市交流、ジョン・スタインベック、時事英語などの研究から趣味や日常の話題までいろいろと書き綴ります。

大井浩二先生の書籍等を拝読

2015-12-10 21:54:48 | 日記
先日、就実大学で開催されました公開講演会で大井浩二先生の「アメリカン・ルネサンスの知られざる女性作家たち」と題する講演を拝聴しました。

それに先立ち、本学図書館に入っている大井先生の関わられた著作等を読ませていただきました。

『世界におけるアメリカ像』(南雲堂, 1992)

この書では、大井先生は「西欧から見るアメリカ像[日本人から見て]」(pp.166-203)を書かれています。
その中で、ヨーロッパ人がアメリカをどのようにとらえているかを、先生の博学な知識を用いて、日本人の立場から論じておられるのがすごいところです。

『スモールタウン・アメリカ』(英宝社, 2003)

これは、僕自身、姉妹都市交流やアメリカ研修旅行で「スモールタウン」であるNew Paltz Villageに何度も訪問しているので、とても興味を持ちながら今までなかなか読めなかった書です。

この中では、大井先生は「はじめに 失われたスモールタウンを求めて」(pp.5-11)と「スモールタウンの形成と変容 第1章 外からのスモールタウン―ジェイムズ・フェニモア・クーパーの場合―」(pp.15-39)を書かれています。
また、この書では、藤谷聖和氏が「中西部とスモールタウン―『スプーン・リヴァー・アンソロジー』を中心に―」(pp.40-68)という文章を書かれています。
この『スプーン・リヴァー・アンソロジー』は、1915年出版で、今年が出版100周年となります。
それに合わせ、本学のアメリカ研修でも受け入れ校ニューヨーク州立大学ウルスター校のRichard Cattabiani先生が同校のドラマ学科の今年の舞台Spoon River Anthologyの舞台監督をされました。
Masters remastered: Spoon River Anthology on stage at SUNY-Ulster
(9月にお会いした時に、この作品の原著をRichard先生のサイン入りでいただきました。)

また、この『スモールタウン・アメリカ』で第10章「もう一つのスモールタウン ―日系アメリカ演劇が映し出す「記憶の町」の妻たち―」を書かれた貴志雅之先生も以前、就実大学で講演を行われ、それも聴講させていただきました。

Identity and the Modern World by Erik H. Erikson, Edited and Annotated by Koji Oi (Kenkyusha, 1975)


これは、精神分析の大家エリクソンの原文に注釈をつけた研究社のModern English Readersシリーズの一冊ですが、Prefaceおよび各章の解説などを読ませていただきました。

本来は、大井先生の著書はもっと多いのですが、英文科や英語科がない新見公立大学・新見公立短期大学の図書館には、この3冊しかありませんでした。

でもこれを機に、読むことができてよかったですし、アメリカ文学からアメリカ学、そして精神分析学に至るまでの、そして今回の講演では「知られざる作家たち」にも光を当てる講演をされ、先生の守備範囲の広さに感激いたしました。



新見公立短期大学幼児教育学科第62回プティ・コンセール鑑賞(2015年12月2日)

2015-12-10 05:50:44 | 日記
2015年12月2日(水)、幼児教育学科第62回プティ・コンセール(以下、新見公立短期大学でのならわしに従い「プティコン」と略記)が開催され、会議等と重ならなかったため鑑賞させていただきました。

プティコンは、前期後期に1回ずつ開催されますが、後期のものは、1年生も慣れてきているし、2年生は卒業前の最後のプティコンとなりますので、円熟味が増しています。

見せてもらったからには、感想をこのブログに書くことにしていますので簡単な感想を記しておきます。

1. 1年生全体による合唱は、「アメイジング・グレイス」の英語の部分の歌詞も含め、声量豊かですばらしかったです。

2. 2年生2名によるピアノ連弾、見事でした。名曲「ホール・ニュー・ワールド」も素敵でしたし、「彼こそが海賊~ジャック・スパロウ」もかっこよかったです。

3. 2年生13名による合唱、手遊びからボディ・パーカッションにという流れ、よかったです。何よりすごかったのは、鑑賞に来ていた「にこたん」の子ども達をのせていたこと。また、チアリーダー風に「N・I・I・M・I NIIMI」とするなど、「LET'S GO いいことあるさ」と「勇気100%」という曲名からもわかるように発表のテーマは、聴衆、そして発表した彼女たち自身を「応援」することにあったかと思いました。

4. 1年生11名による合唱と合奏、クリスマスソング2曲を含む3曲を発表しよかったです。男子2名の「使い方」もよかったです。幼稚園や保育所という職場では、男子が少数派になると思いますが、その中で、差別ではなく性差として、男性をどう使うか、あるいは、どう活かすかということは重要な課題だと思うのですが、それはこのような発表の場面でも言えると思います。1年生では、例年クリスマス時期の授業でクリスマスソングを歌いますので、その際、このグループの人たちには一肌脱いでもらおうと思っています。

5. 2年生3名によるピアノ連弾では、ジブリの曲を披露していました。プティコンを長年見続けていて、私が赴任した頃1990年代半ばから2000年代前半にかけてはディズニーの曲が多かったように思います。でもその後は徐々にジブリの曲が増えてきて、そういう意味で昭和生まれの学生から平成生まれの学生に「世代交代」があったかなと思っていました。今回は、ジブリの曲を演じたものが1演目、ディズニーも1演目と、どちらも少なめで、今後、どのような変化が見られるのか、見守ってゆきたいと思います。

休憩をはさんで後半に移りました。実は、15時から会議が入っていたので、休憩後最後の演目までが15時前に終わるかやきもきしていました。

6. 2年生10名による合唱では、最近のポップス曲3曲をかっこよく歌っていました。最初の「winding road」の出だしでは、この人たちはアカペラでするのと思わせておいてからのピアノ伴奏の始まるところがよかったです。ここまで仕上げるまでには、彼女たちが歌った「栄光の架橋」のように「決して平らな道ではなかった」かもしれませんが、よく頑張りました。それにしても、この「栄光の架橋」、歌詞も楽曲も素晴らしいですね。歌の披露に合わせて、幼児教育学科の先生方のメッセージが流れたのも楽しめました。昨年度で異動したお二人の先生方からもメッセージをもらっていてよかったです。

7. 1年生2名によるピアノ連弾、今回のプティコンにはピアノ連弾が4組ありましたが、彼女たちのものが唯一の1年生によるものでした。クリスマスの歌2曲(「ジングル・ベル」と「赤鼻のトナカイ」)を披露してくれました。

8. 2年生5名によるピアノ連弾、5名の10本の手、50本の指(全員が全部の指を使用したとして)から繰り広げられる「わらべうたリレー連弾」は、弾き手が代わる代わる演じているところがおもしろかったです。連弾は、合せなければいけない分、一人で弾くよりも難しいのだろうなと感じました。

9. 1年生12名による合唱は、簡単な音楽劇になっていて楽しめました。クリスマス曲2曲も含んでいて、その中でも「赤鼻のトナカイ」はプログラム7番のピアノ連弾でも出てきましたが、授業でも歌いたいと思っている曲なので、その授業では彼女たちにも「活躍」してもらおうと思っています。

10. 2年生全体による合唱が、例年後期のプティコンの最終演目となります。この演目を聞かせてもらいたいと思いながら毎年後期のプティコンに参加するわけですが、プティコンの開催日水曜日は、本学の教員会議日でもあり、会議が始まりそうな時間になると途中退出をしなければなりません。今年はぎりぎりこの最後の演目まで聞かせてもらうことができてよかったです。
『ね』という曲は初めて聞きましたが、この曲が35期生の皆さんにとっての思い出の曲の一つになるのでしょうね。

ということで、楽しいひと時を過ごさせていただきました。

幼児教育学科の皆さん、ありがとうございました。


この「プティ・コンセール」の文字が、音楽会中、何度かはがれてたり貼り直されたりしていましたが、これは開演前の元の状態の写真です。

前回のプティコン鑑賞記事は、新見公立短期大学幼児教育学科第60回プティ・コンセール鑑賞(2014年12月3日)をご覧ください。