「The 入院」の妖怪小銭数えお婆のお話の時に、眩暈の事は別に書きますと言いました。
あの妖怪のおばさんにも教えてあげたかったのですが、それこそ嫌な顔をされるのが分かっていたので言いませんでした。
眩暈が持病と言うのも変ですが、何回か経験しています。こう書くと「私も!」と言う方も多いのではないでしょうか。
その方たちもいろいろな体験談があるかと思います。
今回は体験談も踏まえて、その体験の中で知った事なんかを書いてみたいと思います。
あわせて、その時の患者の気持ちと言うのも軽く書いておきたいと思うので、出来るならば、お医者様と言う職業の方にも読んで貰いたいなどと大それた事を、ちょっとだけ思ってしまいました。
タイトルも堅いので、余り長くならないように数回に分けて書いていきたいと思います。
ある夜妖怪小銭数えお婆が、真夜中に眩暈を起こし「怖い怖い」とパニック状態になっていました。例の如く、真夜中でも大きな叫び声です。
でも、「ああ、可哀想に。その怖い気持ちが凄く分かるな」と、私は思いました。
看護師じゃなくても「大丈夫よ、落ち着いて。」と声を掛けたくなってしまいました。
パニック状態なので血圧が高いと聞こえてきましたが、その後、少し落ち着いてきたらその血圧も通常に下がったようです。そんな声が聞こえてきて、良かったなと思ったら、妖怪おばちゃんは(短縮化)
「どういう事!? 何で、上がったり下がったりしてるの、私の血圧。」とまたパニック。
思わず、「人の、人の話を聞け~♪」と言う歌が頭の中で響きました。
私が初めて眩暈を起こしたのは、かなり昔、10年以上昔です。
Kと言う塾で採点と指導のアルバイトをしていました。
その時の先生の都合で、その日はいつもよりハード。
でもその日だけを乗り切れば良いんだと、明日と言う日に気持ちをもたれさせ気合を入れて頑張ってしまいました。
だけどその翌日に、初めての眩暈を経験しました。
「初めての」と言う言葉を付ければ、なんでも可愛くなるものではありません。
朝、目が覚めて起き上がった時にそれに気が付きました。
その時、私は凄く怖いと思いました。
経験がない事であり、自分以外の世界が回り続けると言う異端の世界に入り込んでしまった感覚、イヤ何よりも何か恐ろしい、つまり脳の病気なんじゃないかなと言う恐怖に震えました。
知っている者から見たら愚かに見える恐怖でも、知らない者からしてみたらそれは恐怖でしかなりません。
でもその恐怖の感覚が、あるいは自分を助ける事にもなるのですよ。
眩暈を起こしたら、普通は耳鼻科に行きます。
内科や脳外科に行くと、ここではないと言われたり、そんな心配はいらないのだと言う雰囲気がアリアリの事もあります。
でも・・・と言う話をさせていただくと、同じマンションの人と以前話した時に、眩暈の話になりました。同じ病院に行き、言われた話も同じでした。所謂眩暈の原因は、肩こりだと言うのです。
病院では頭から肩、首の自己マッサージの仕方などの指導もしていただきました。私の場合は眩暈止めやビタミン剤、筋肉の緩和剤で治りました。でも彼女の眩暈は治りませんでした。絶対におかしいと彼女は思い、病院を変えて脳外科に行きました。結局彼女は脳の病気で、その後手術をし一命を取り留めましたが、恐ろしい話でした。
もちろん彼女はその後も、その耳鼻科には行かないと思います。
私たちは、この眩暈はおかしいと思ったら、お医者さんが判断し次の行動を示唆してくれるものだと信じています。でもそうでないのなら、自分の中の恐怖や不安を取り除ける病院に行った方が良いと思いませんか。
いただける薬が同じであったなら、脳外科の先生の手を煩わせても、検査して「なんでもない」と言われたら、その場でその恐怖は消えるのですよね。
こんな事を書いていたら、「下らない患者」が増えて迷惑だと思うお医者様もいるかしら。
まさか診療時間は決まっているんだから、そんなくだらないいお医者様はいるわけは無いですよね。
そんな事を言いながら、私は眩暈を起こした時には耳鼻科に行きます。
耳鼻科に行くのだと知っているからです。
ただ一度だけ脳外科に行った事があるのです。
お医者様はいろいろなアドバイスをしてくれますから、私的にはそこに行ったことは、凄く良い経験でした。
その時の経験を次回は書きますね。
ちなみに妖怪おばちゃんに教えてあげたかった事は、「原因は肩こり」と言う事ではありません。そのうちに出て来ます。
(この記事を書いていたら、今朝、眩暈・・・!
どういうこっちゃ?)