・「ポーの一族」秘密の花園 Vol.4の続きです。
前回、カウスリップのワインで酷い目にあったエドガー。
「もう知らない飲み物は飲まないように」と自分を戒めるエドガーでした。
だけど得体のしれない者は食していいのか(気を奪う)エドガー、と、私はちょっとだけ思ってしまいました。
そうとう怪しいと思っていたブラザーでしたが、エドガーに襲われるとあっさりと死んでしまいました(本当に死んだのでしょうか?)
しかしこんなに毎回、狩りをするアグレッシブなエドガーを今まで見たことがあったかしら。
だけどやはりブラザーは普通とは違っていましたね。彼の気を奪う時、彼の記憶が生々しくエドガーの中に入り込んできました。
ブラザーにとっては一番大事な人だったに違いないメリッサ夫人との最後の日々の想い出。
それは切ない記憶の物語。
ー 強く生きると約束してください。
私がおそばにいますから。
あなたのために、天国の庭をさがしますよ。
希望を持って 強く 強く生きるのです。―
ブラザーの励ましに、優しく微笑むメリッサ夫人。
それなのに翌日夫人は亡くなって、その首にはロープが巻き付けられていました。
なぜだ― !!
と嘆くブラザー・・・・・
そのシーンを読んだ時、私はまったく漫画とは関係ないリアルな出来事(あの美しかった女優さんの事です)と脳内リンクして、思わず涙が零れました。
ーなぜ ーなぜ
と言う想いは、一番つらいものなのではないでしょうか。
アーサーが語る想い出も、なんだか切なかったです。
あどけない頃のアーサー。逃げた小鳥を追いかけて馬車の事故に遭ってしまい、大きな傷を受けてしまうアーサー。
ドミニクもいてマルコもいて、ブラザーもいてパトリシアもいる・・・・・。
アーサーは多くの人に守られていた・・・・・。
だけど決して可哀想ではない話をしているつもりのアーサーの話が切なく感じるのは、今のアーサーが寂しいからなのでしょうか。
そんなアーサーに、鬼を止めて人間に戻ればとエドガーは優しく言うのでした。
そしてそのような子供時代を支えてくれたブラザーは、アーサーにとってはとっても大事な人だったわけで、その彼を失った事は大きな痛手でした。そんな彼をエドガーは、メリッサ夫人の庭がブラザーにとっての天国の庭だったと言い、嘆くアーサーを慰めるのでした。
人間の中に長くいるとダメだとエドガーは思います。
― どんどん人間にひかれていく・・・・・。
それは人間にではなくアーサーにということだと思います。
夢に出て来たメリッサ夫人の「一つだけお願い」は、何なのか。また今回はまったく出てきませんでしたが、切り裂きジャックの方もどうなっているのでしょうか。
また来月が楽しみですね・・・・・
!?
いやいや、違いました。
2021年、春ごろの予定だそうです。
皆さん、毎日が辛いなと思っても、春になったら「太陽は動かない」も公開されますよ。
「ポーの一族」も春ですって。
映画もこの漫画の続きも楽しみで、そんな程度の理由でも生きていく事を楽しみにして、油断しないで生きていきたいと思います。
欄外の萩尾望都先生のひとりごとが面白いですね。
「韓国ドラマの『愛の不時着』が面白かったです。この脚本家、好きです。」と書いてありました。
「愛の不時着」、見ていないのですが、なんか見たくなってきました。
そして「ポーの一族」の舞台情報。既に皆さん知っていらっしゃると思いますが、アラン役に千葉雄大さんですね。