今年はいつ発売されるのだろうと考えたり検索したりするのも、一つの楽しみと言える「百鬼夜行抄」の情報がいきなり来ました。
4月5日発売だそうで、現在は予約受付中です。
私ですか ?
もちろん、もう予約しました💛
と、これだけの記事じゃ悪いかなあ・・・・・。
などと思ったので、今日、私は萩尾望都さまの講演会の申し込みも予約したと言うことも書き込んでおきましょう。
今年はいつ発売されるのだろうと考えたり検索したりするのも、一つの楽しみと言える「百鬼夜行抄」の情報がいきなり来ました。
4月5日発売だそうで、現在は予約受付中です。
私ですか ?
もちろん、もう予約しました💛
と、これだけの記事じゃ悪いかなあ・・・・・。
などと思ったので、今日、私は萩尾望都さまの講演会の申し込みも予約したと言うことも書き込んでおきましょう。
「推し活」、やっぱ大事でしょう。
ちょっと高いなと思ったけれど、3月以降は大きな出費は控えようと思っているので、やっぱり予約しました。
ちっとも読んだ漫画の感想などを書き始めないけれど、(萩尾望都氏は別格で)今の私の推しの漫画家様は青池保子様なので、ポチリとね^^
近頃、「相棒」と「大河」以外でもドラマの感想ばかり書いていますが、1月に見たドラマの感想は区切りがつきました。でも実はもっと見ています。「ヴェラ」とか「モース」とか・・・・ね。ドラマ視聴って、私の趣味みたいなものだから・・・・・って、ちょっと見過ぎじゃないのかって反省するところもなきしもあらず。
でも2月も似たような生活をしているわけですが、それに加えてあれやこらやとやっていて、時々考えているだけで疲れている私が居ます。
よく、「暇で~。」と言う方がいらっしゃるけれど、「暇でテレビばっかり見ちゃうのよね。そんなのダメよね。」と言う方には「テレビを見るのに忙しいな。忙しすぎるようになっちゃだめよね。」と言う感覚って、分からないよねぇって思う。
時には好きなことを「ヤラナイ」という決断をしなくちゃいけない時もありますよね。
でも、この本は買おう(笑)
・「ポーの一族「青のパンドラ」Vol.8フォンティーンは歌うⅡ」の続きです。
いろいろな意味でビックリです。
全部で10ページしかない !!
えっ、そこ !?
まあ、そうです。
楽しみにしていたのに、短すぎる(ノД`)・゜・。
で、さらなるビックリは
「次は2024年初夏ごろ登場予定」 !!
えっー!?
初夏っていつですか。5月ですか。6月ですか。
って、一瞬なったけれど、欲を出してはいけませんね。
私、思わず「萩尾望都・近況」で検索しちゃったんですよ~。
何か精力的になさっているのかもしれないし、また違う噂もあったら嫌だなと思って。
でもそんなことをしているうちに冷静になりました。
私だってもう10代ではないし、萩尾望都様だって20代のお姉さまではないわけですから、ご自分のペースを守ってお仕事をするって大事なことですよね。
良い子で初夏まで待ってるね、と言う気持ちになりました。
この着地が全く見えてこない物語が紡げるのは、望都様しかいないのですから。
また来年の楽しみが一つ増えたようなものです。
と言うわけでようやく感想です。(ネタバレしています。)
短いけれど(まだ言うか(;^_^A)、凄く面白かったです。
ポーの村がフォンティーンのせいで壊滅的になってしまって、そこの住人たちが脱出して、「ヨーク・ロイヤル・ダイヤモンドホテル」にやって来るのです。
時が止まってしまって何百年の方々ですから、そのカルチャーショックも半端ないと思います。
バスを煩い馬車と言ってる段階でも怪しいですが、エレベーターに乗るなんてとんでもないことなんですね。
ホテルのカギはカードキーだし、理解が追い付かないのではないかと同情しますよね。
いや、一番気の毒なのはお世話係のシルバーかも。
しかし望都様は凄いですね。
ポーの村の住人たちを脱出させて、その後の様子を描くのですものね。普通だったら(何が普通かは分かりませんが)、ポーの村の住人たちはあの村と共に大半が滅ぼされてしまうと思うのですよ(作者によって)
そしてそこのホテルにですよ、以前アルゴスに襲われたカミラが登場してくるのですよ。
しかも偶然か、その時最低男だった大学教授のライナーまで出てくるのです。
彼らの事は→ポーの一族「青のパンドラ」vol.5炎の剣
そしてアルゴスも。
彼をじっと見つめていた綺麗な少女が「死んでるの?」と単刀直入に聞きます。
子供の鋭さが怖いですね。
そしてその少女のお母さんの名前が「ダフネー」で、アルゴスは過剰に反応します。
役者は揃いましたと言う感じで、来年の初夏、このホテルで一波乱ありそうです。
アッ、今気がついた「ビックリ!」。
エドガーもアランもいない「ポーの一族」でした。
※ ※ ※
私は、他の作品をほとんど読まないので、この数か月で今までの「月間フラワーズ」を読み倒して整理しようと思います。
ただ今回の1月号では、巻末の奈知未佐子さんの「雨よ 空に降れ」と言うショート・メルヘンは読みました。
とっても素敵な物語で、ちょぴっと瞳が濡れました。
トップ画像は、9月14日のマンションの薔薇で、少々無理やりの「薔薇」と言う感じです(;^_^A
「ポーの一族「青のパンドラ」Vol.8フォンティーンは歌う」の続きです。
「Vol.8」が2回に分かれたのかしら。どうりで短いなと思いました。でも大丈夫。最近ネットの漫画サイトで連載作品を読むことが多くて、この短さには慣れてきたので。
だけどさながら「短い」と文句を言っているようにしか感じないと思いますが、それでも中身は充実。むしろ濃いです。
この展開にざわつかない人はいるかしら。
人間に戻ってしまったアラン。
私もエドガーが言うように、普通に生きる最大のチャンスだと思うんです。
自分勝手な親や親せきにがんじがらめで、窒息するような少年時代を送っていたアラン。
でも今は違う。
何百年もの遠回りをしたけれど、自由で本当に望む人生が送れるんじゃないかしら、今なら。
だけどアランの言っていることも分かります。彼らは異形の物でありながら、現代を生きる彼らは、SFの主人公であってもホラーの人たちじゃないんですよね。
彼らに与えられた力は、特権にしか感じられないでしょう。
(でも、今だってお食事は・・・?)
アランの
「人間なんかイヤだ!!」
「食べて寝てトイレに行って 年を取るだけじゃないか!!」と言う言葉がグサグサきます。
だけど人間は、その食べて寝てトイレに行って年を取る合間に、あがらって、何かしようともがく生き物なんだよ。
たぶんそれをエドガーは「本物の人生」と呼んでいるのかもしれませんね。
「もう一度仲間にしてくれたら・・・」とアランは単純に言うけれど、子供がポーの一族で生き残っていくのは稀で、彼らは奇跡の子供たちなんですよね。同じように行くかどうかは危なすぎて出来ないことだと思います。
でこの時、「ポーの村」は大惨事。
そんな時にアランとエドガーの件についての相談メールが送られてきても
「ちょっと今はどうでもいいから。」とか言いたくなってしまいますよね。
気の毒なシルバー。
アランは人間に。
ポーの村は滅びる。
そして・・・・
ヨークシャーに現れたフォンティーンとバリー。あの海辺のシーン、美しかったですね。
紅蓮の炎に包まれたポーの村から真っ青な海辺の静かなシーンの対比が素晴らしいなと思いました(カラーではないけれど)^^
満潮になると孤島になる灯台でバリーはかいがいしく兄の世話をします。
そこで静かに千年ぶりに歌を歌いながら、静かに言うのでした。
「ゆっくり・・・・考えよう・・・バリー」
「世界への復讐を・・・・・」
(ふふふ、面白くなってきた・・・・)←私の心の声
でもやっぱり最後は思ってしまいます。
大老ポーは何を考えているのってね。
次回は11月28日頃発売の1月号です。
8月に読んだ漫画です。
「夏を楽しむ その2」、ホラーを読む・・・・なんちゃって。
山岸涼子氏の描くホラーは、本当に怖くてそして強く印象に残るものばかりのような気がします。
表題の
「汐の声」をはじめ、「天鳥船(あめのとりふね)」「八百比丘尼」「笛吹き童子」「蛭子」「鬼」。
この中の「八百比丘尼」は、以前雑誌に掲載されたときに読んだことがあるもので、とっても後味の悪い(褒めています)良作です。
すべては人のせいで自分は何もなさずに文句ばっかり。そんな自分に素敵なことが起きるはずもないのに。起きたとしたら、それは罠。
なにげに戒めになるようなお話です。
「汐の声」は「出る」と噂の家に霊能力者を三人集めて、ホラー特集の番組を作ると言う内容で、可愛いだけで本当はインチキと言われる少女霊能力者に、そこで何が起きたのかと言う物語。確かに一番ホラーっぽくてタイトル的に表題になったかもしれませんが、この中で圧巻なのが「鬼」だと思います。
美大の民俗学サークルの7人のメンバーが行った先は山の中のお寺。
遠くから聞こえてくる子供の泣き声。
かつてその村で何があったのか。
かつての飢饉の村で、親たちが行った口減らしの方法は,無責任な残酷な方法でした。ネタバレになるので詳しくは書きませんが、と言いつつ、私は蟲毒を連想してしまいました。
(蟲毒とは→蠱毒 - Wikipedia)
ゆえに少年は鬼になった・・・。
このお話、夏のドラマスペシャルにぴったりだと思いました。
ドラマになっても見ごたえがあると思います。
次の山岸涼子氏の作品はこれを読もうかと思っているのがこれ。
密林サイトをウロウロしていたら「鬼」が表題のものを見つけました。
・・・
私は思いました。
「予測不可能」と言う言葉は、このような作品に出会ってしまった時に使う言葉なんじゃないのかなって。
1000年の眠りから覚めたフォンティーン。
まるで昨日から目覚めたようー。
「バラの根が・・・
風の声や季節を 知らせてくれたよ バリー」と彼は言いました。
眠りの中でも、彼は季節を感じ時が過ぎていくのが分かっていたのです。
彼はその時、何を想い、そしてどんな夢を見ていたのでしょう。
何も見なかったから、何も感じず思うこともなかったから、まるで昨日の続きのよう目覚めたのでしょうか。
それとも1000年の間にも憎しみだけを蓄積していったのでしょうか。
40年前の昔ー。
あれっ?
もっと前か ?
誰が「ポーの村」の枯れない薔薇の秘密を想った人がいたでしょう。
フォンティーンとバリーの存在も衝撃的でしたが、またその存在自体がすでに神のごとくだった大老ポーの過去を想った人がいたでしょうか。
哀しくてそして美しく、怖い。
そんなゴシックホラーだった「ポーの一族」。何やらファンティーンの目覚めで、スペクタクルっぽくなってきたように感じました。
前にも書いたことですが、もう神の如くではなくなってしまった大老ポー・・・・
彼は何を考えているのかさっぱり分かりませんが、ポーの一族自体を滅ぼしたいって一番思っているのは彼じゃないのかなんて、思えてしまうんですよね。
ああ、もしかしたら萩尾先生が、そう思っているのかな。
「チャンと終わらせよう!」って。
ポーの村は大半が焼き尽くされてしまいました。でも恵みの雨が、フォンティーンの気を逸らしました。きっと火も消えて僅かばかりの薔薇は生き残ったのではないでしょうか。
とっさに状況を読み、フォンティーンにへつらおうとするシルバー。空気読まずで断固と自己主張をして、一瞬のうちに滅ぼされてしまうジェーン。
「あなたに逆らう気はない。」とシルバーは言ったけれど、それは燃えさかる薔薇たちの火を消しその場を収めたい一心。乗り越えたら次の知恵もわくというものですね。上手くはいかなかったけれど、ちょっと考えさせられるシーンでした。
そしてアラン。
もうこの展開を考えていた人なんかいるわけないよって、私は思います。
こちらも予測不可能。
でもこっちはこうなっていくんじゃないか、ああなっていくんじゃないかって、いろいろと考えてしまいますよね。
と言うわけで、次回は11月号。9月28日頃発売です。
【Kiriyのなんちゃってお勉強コーナー:ふと思いました。
「予測不可能」と「予測不能」って同じ意味なのかしら ? AIの答え。
《「予測不能」は、この先行きをどのようにするか具体的に分からないと感じる状況を表します。
「予測不可能」は、もうあきらめるしかないと思う状態で使われている言葉であり、すでにこの先の成り行きを考えることは無理と断定するときに使われます。》
なるほど。だけどちょっと分かり辛いですね。
《「予測不能」も「予測不可能」も今後のことについて、どうなるのかわからない、予想することができない、ことを意味する言葉です。
そのうえで、「予測不能」には、今後の見通しがつかないといった意味があり、「予測不可能」には、今後の見通しがつかないだけでなく、今の時点で今後のことを考えることなどできないと断定する意味を含んでいます。》
なるほどです。→こちらから→「予測不能」と「予測不可能」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈 | 違い比較辞典 (chigai-hikaku.com)
の続きです。
《ネタバレしています !》
吃驚しました !!
復活したアランは、人間だったころまで遡って復活したってことでしょうか。
思ってもみなかった展開ですよね。
なんかもう、この「吃驚した。」しか感想がないように思います。
そこをムリムリ書くとするならば、
「トイレに行きたいなぁ」と思ったり、「ああ、なんて美味しいのだろう。」「もっと食べたいなあ。」と感じたりすることは、素晴らしい事なんだなぁと思いました。
アランが生き生きとしていました。
それなのに、人間に戻ったアランとは暮らせない。餌とは暮らせないとか言われちゃって、なんたる悲劇。
でもここに大老ポーが戻って来て、アランを再び仲間に加えれば、もう虚弱体質のアランでもなくて、ポーの村にも入れる資格も出来てめでたしめでたしなのかしら。
だけど、ここでふと、アランにはまた違う選択肢が生じてきて、いったい何が幸せなのだろうかと考えさせられますね。
一方バリーはとうとう「ポーの村」に行きました。兄を開放するために。
「・・・・やっと・・・・・」
「来たよ、 兄さん・・・・!!」
ああ、大丈夫なのかしら!?
ということで、次回は9月号(7月28日発売)らしいです。
下の囲みは昨年の5月28日に投降したものなんです。
もう一年が過ぎてしまったのですね。しみじみ~。
ポーの一族「青のパンドラ」vol.1「楽しみな事は多い方が良い。」と吉田拓郎氏も言っていましたが、この新章が始まるのも楽しみに待っていました。今度の「月刊flowers」の表紙は、エドガーとアランで、そして......
(6月1日)
追記:最近も漫画サイトの「ピッコマ」に嵌っています。ほとんど無料で読めるところまで読まさせていただいていますが、時々課金しています。
もう「転生」という言葉が出てくるのは、少し離れたいところですが、中には面白くてやめられない作品もあるのですよ。
「虫かぶり姫」とか「見える子ちゃん」とか^^
それで思い出したことは、買ってあるのにまだそこに行きついてないコミックを数冊持っているんです。
6月はそれらもちゃんと読んで、楽しみたいと思います。
また連載が再開しました。
・ポーの一族「青のパンドラ」vol.5炎の剣の続きです。
その記事の中で
>『その声に感動はしないの。
「アラン !!!」と叫ばないの。
泣かないの !?
って、ちょっと思った(^_^;)』
と、書き込んだのですが、今回、冒頭でエドガーは笑い転げます。
そう来たか~と私は思いました。
「おかしいよ。可笑しくって涙が出る。」
「君は目を覚ました。起き上がってしゃべってる。
・・・・」
最後に言った「・・・・よかった・・・・」にしみじみとしました。
見たかったシーンを見ることが出来て、私も幸せ^^
しかしエドガーとアランの会話を聞いていて・・・・読んでいてが正解かしら・・・
この物語のタイムラインは、意外とリアルとリンクしてるんだなと思いました。
ほぼ40年の眠り。
その間の世界の進化。
「今は何年なの ?」に
エドガーは答えます。
「2016年だよ。」と。
思わず私は電卓を出してきて(暗算でやれよ)、今から7年前の時代を生きているエドガーとアランなんだなと思いながら、2016年より40年前の昔に想いをはせる私。
そしてついつい自分の40年間を思う私。
一方、炎の剣を手に入れたバリーは、自分の不安の答えを求めて、フォルカの元にやってきます。
過去に因縁があるフォルカには、バリーの気持ちにはこたえられず、だけどブランカが導きます。
1000年の眠りから美しき兄を目覚めさせて良いものだろうかとバリーは悩みますが、、その時、遠い昔の義母と兄のフォンティーンとの幸せだった記憶が蘇ります。
「王国なんかいらない。」と去っていくバリーが本当に望むことは何かー。
バリーの悩む気持ちと想いを見ていると、胸がキリリと痛みます。ついつい思ってしまった自分自身の40年間に想いがいくからです。
どんなに望んでも、決して手に入らないものの一つに「過去の幸せな時間」があると思うのです。
私自身も胸をえぐられるような気持になります。子供たちとの幸せだった時間のざわめきが、私の脳裏をよぎります。
切ない !!
彼の気持ちは伝わってくるような気持になりました。
だけどバリー・・・・。
フォンティーンは、1000年の眠りにつくときモンスターだった。
その1000年は深き後悔と反省の年月だったとは思えない。
バリーはどうするのでしょうか。
また「ポーの村」に入ることの出来ないアラン。
でも時代は一気に現代になっているわけだし、アランの復活に大老ポーだって関わっていたんだから、サクッと儀式云々とかいう決まりを止めたらいいじゃないと、私なんかは思ってしまいます。
ダメなのかしら・・・・?
かつて人々が信じていた伝説や神話を人々が信じなくなったのは、それらの物語が現代と言う時代についていけてないからだと思うのです。たとえ不死の者たちであろうとも、そこに何かの変化がなくては、やがては滅びの運命が待ち受けているのではないかなどと思ったりもします。
もしかして、その変化を望んでいるのは大老ポーなのではないかしら。
バリーに炎の剣なんかを渡してしまったりして・・・・・。
だけど物語はとんでもない方向に !
血の神を奪い返そうとして(?)オリオンが表れて、アランの腕をつかみ・・・・はさみで・・・・何したわけ !?
復活したばかりのアランに、まだまだ受難は続くのでしょうか。
トップ画像は、感想とは関係ありませんが、マンションに咲いているチェリーセージです。
最近は、あらすじなどを手抜きさせていただいて
アマゾンの紹介からお借りします。
『『殿下の胡蝶』と謳われる黄家(こうけ)の雛女(ひめ)・玲琳(れいりん)は、宮中一の嫌われ者である朱家(しゅけ)の雛女(ひめ)・慧月(けいげつ)の手にかかり、互いの身体を入れ替えられてしまった。牢に入れられ、入れ替わりの事実は話せず、己を害した罪に問われ死を目前とする玲琳(れいりん)…と、思われたが。病弱ゆえ常に“死”と隣り合わせで過ごしてきた玲琳(れいりん)は、むしろ健康な身体を手に入れたことを喜んでしまい、持ち前の鋼メンタルで次々と逆境を乗り越えていく――!?』
よくよくタイトルを読むと「雛宮蝶鼠とりかえ伝」と入っているんですね。慧月(けいげつ)は宮中の溝鼠と揶揄されている嫌われ者だったのです。胡蝶とと溝鼠が入れ替わる物語であり、そしてこれは、チョーポジティブ人間の奮戦記です。
命を危ぶまれる状況に陥っても、また何もないような掘立小屋に追いやられても、危機一髪の状況になっても、あまりドキドキハラハラしません。
その代わり、ワクワクするのです。この若き女性が、どのようにそれを捕らえ、解決していくのかとかなり楽しいです。
私は最初、「ふつつかな悪女では・・・」とは、入れ替わってしまった慧月のことを指して言ってるのかと思っていました。(見かけは)悪女になってしまったと。だけど最後まで読むと、その「悪女」とは玲琳(れいりん)その人のことを指して言っていたのだと分かりました。裏の顔があったというのではありません。
あっ、でもそこの部分はネタバレになってしまうので、書いてはいけない部分でしょうか。だからそこは本の紹介の下に載せておきますね。
慧月は顔には似合わないような、派手な着物をいつも来ていました。
でもド派手で奇抜なその衣装は、実は彼女の隠されたセンスの良さを表していたのだと思います。ただ、いつも眉間にしわを寄せて、醜くゆがめた顔には似合わなかっただけ。
誰にも愛されずに、両親からも見捨てられて勝手に先に死なれた彼女は孤独な人。常に愛を求めていましたが、愛されることも知らなかった彼女に、人を愛する仕方は分からなかったのです。
人には意地悪ばっかり。
誰からも愛されている玲琳にさえなることが出来れば、自分も殿下からも愛される女性になれると思い込んでの術を使っての入れ替わりでした。でもいざ入れ替わってみると、虚弱な体が待っていただけで寝床から出ることもできません。
かたや玲琳は、健康な体を交換してもらって、申し訳ないと思いながら、すべてに感謝しつつ鎌を振り上げ畑を耕すのです。
悪の所業をなした慧月の不幸せだった今までの人生・・・・
やはりかつては皆に蔑まれて苦しい人生を送っていた、下級女官の莉莉(リーリー)
皆それぞれのエピソードにも引き込まれます。そして、彼女たちの裏で糸引く者も決して憎みきれる者ではないのも良くて、それぞれの未来があるのが良かったです。
溝鼠と蔑んでいたのに、「いつごろか、なぜか奇麗に感じるようになった。」と周りの者たちも思います。
要するに、美と醜はその作りにあるのではなく、内なる輝きからなるものかもしれないと言ったら。月並みすぎるでしょうか。
入院中、すでに買ってあったこの漫画の、ヒロインのポジティブさに救われました。
今の病院は患者さん同士のおしゃべりはダメなようです。(コロナのせいだと思います。)それでも、ほんの少しだけおしゃべりした若い人と
「まだ死に直面していないのに、死ぬかもしれないと心を痛めくよくよするするのは、無駄な時間だわ。」というようなセリフがあって、まさにそうだよねなどと、短い会話を交わし、友達になりました。
私はスマホで買い物をした経験がなかったので、入院中は、その先を購入して読むのは控えていて、家に帰ってきてからも、サポートが切れていたPCからの買い物は控えていて、少々続きを読むのを我慢していました。
4月になって、とうとう最後まで読むことが出来て嬉しかったです。
この先の話もあるみたいですが、それは今の段階では、小説版のようです。
【ネタバレしています。】
ポジティブで努力家。その努力から生まれた才能。人には優しくいつも嫋やかな気づきがあるのです。
誰も彼もがそんな玲琳に夢中になり、惹きつけられます。
彼女に励まされた人々は、彼女に会いたがり、傍にいたくなるのです。
そして結局は、玲琳の思ったように人は動き事は運んでいくのです。
莉莉は思います。こんな悪女はいないのだと・・・・。
お勧めできる作品だと思います。
・・・
月刊フラワーズで、もう全話読んだのだから要らないのではと思いながら、そうはいかないのがその作品その作者への「愛」と言うものだと思います。
2月9日に本屋さんにて買い求めてきました。(「金の国 水の国」」はこの時一緒に買い求めたものでした。)
「青のパンドラ」と言うタイトルに相応しい美しい青色の表紙でした。
やはりまとめて一気に読むと、迫ってくるものが違うような気がします。
神話がそこにあり、壮絶な歴史物語が寄り添っていて、そして人間としてかなり長い間を生きて、そして時を止めた大老ポーとそのつれ合いだった老アンナの人生の歴史が語られました。
人だって、イヤ、ありとあらゆる生き物は、自分たちがどこから来て何処に去っていくのかを知る事がありません。
彼らの一族もそれは同じです。
ただ血の神と言う存在が、彼らの来た道を辿れる唯一の存在なのかも知れません。
「ゴシックホラー」と呼ばれたころも懐かしいですが、SFチックなこの作品も良いですね。
ひたすら神のような存在だった大老ポーが、何やら人間臭さを感じさせいきなり身近になりました。
フォルカにはじいさんと呼ばれ、ブランカに役立たずと責められる大老ポーはちょっと気の毒(笑)
だけど彼が何を考えているのかもよく分からず、ちょっとずれていた事を書いていたかも知れないそれぞれのお話の感想は、以下にリンクしておきました。
あっ、書いてないけれど、アーサーは頼もしくカッコいいですね^^
※ 本日2回目の投稿です。
前の『相棒21 第16話「女神」』もよろしくお願いいたします。