森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

「孤道」の完結編は !!

2018-11-24 03:06:27 | ユーモレスクを聴きながら(book)

今更ですみません !!!

「リアルタイムアクセス解析」は本当に役に立つ時がありますよね。

どなたかが以前の関連記事などをお読みくださると、「あっ、」と気が付く事もあるのです。

今回も、もう寝ましょうと思って、チラリとそこを覗くとやはり「孤道」の記事が読まれていました。

「あっ、そう言えば、あのプロジェクトはどうしたの。」となったわけです。

そうしたら、なんと9月21日に発表になっていたのですね。

最優秀賞は 和久井清水さんの「孤道~我れ事挙げす」。

来春、講談社文庫から刊行予定です。

なんだかサブタイトルで期待できるものを感じました。

 

たまたまなのですが、私の周辺では、まったく盛り上がりを見せず・・・。

だけどいつかドラマ化にはなると思います。

その時、今までの浅見俳優さんではなく、バーンと小栗・藤原・妻夫木・山田(敬称略)あたりでスペシャルドラマを制作とかできないものかしら。

和久井さんの後編を読んでないのに、言うのもなんだけれど、だけど内田康夫氏の最高傑作になりえたかもしれない作品の事を思うと、もっと盛り上がるように企画して欲しいと、私はやっぱり思ってしまうのです。

 

孤道
内田 康夫
毎日新聞出版

・・・

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「夢の彼方への旅」を読みました。

2018-08-26 11:23:22 | ユーモレスクを聴きながら(book)

「十五少年漂流記」が好きだったり、また「赤毛のアン」や「小公女」が好きだったりする人には、これはかなりの確率で面白いと思っていただける物語だと思います。

続けて読んだ本の感想を書いています。毎回言う事でもないですが、この感想は「夏休みの宿題」にはまったく役には立ちません。だけど、この作品は夏休みの読書感想文を書くために選ぶとしたらベストな選択だと思います。

なんたって面白いので、二日で読めて(頑張れば)一日で感想を書けると思いますから。

と言う事は今からでも、間に合うと言う事でしょうか^^

これはジャンル的には「児童文学」と言うものに入るらしいのですが、それ、あまり関係がないですよね。

なぜなら「ハリー・ポッター」や「赤毛のアン」をあえて児童文学と意識なんてしないですものね。

 

夢の彼方への旅
清水 宣子,Eva Ibbotson,三辺 律子
偕成社

 

Eva Ibbotson(エヴァ・イボットソン)と言う方は、1925年生まれで、1933年ナチス・ドイツの迫害から逃れるために父親と共にイギリスに移り住みました。

その情報はいつもながらウィキペディア様からのものですが、その一文を読むと、じゃあ、お母さんはどうなったのだろうかと思ってしまいますよね。彼女は生物学者のユダヤ人の父と作家のユダヤ人の母から生まれました。

「父と共に」の言葉だけ読むと、何か心にさざめくものを感じますが、更に英語版の(もちろんグーグル翻訳で翻訳して頂いて、変な日本語で)さらに読み進めていくと、彼らの両親は彼女が3歳の時に離婚していたのでした。

ナチスの影響が及んできた時、ウィーンを脱出していくわけですが、その経験は彼女のその後の人生と仕事の核になったようです。

彼女は85歳で亡くなるまでに、児童文学のジャンルばかりではなく恋愛小説なども書いているのですが、残念な事に日本で翻訳されているのは、「幽霊派遣会社」とか「黒魔女コンテスト」とか、いかにも子供たちが喜びそうなタイトルの物ばかりのようです。

彼女の子供の時の体験が影響を与えていると思われる、第二次世界大戦を背景にした「The Morning Gift」などは興味深い作品だと思うのですが、海外でベストセラーになったものでも、今の日本では売れないと判断されていたのでしょうか。

またその英語版の解説の中で気になった作品は、「he Secret of Platform 13」プラットフォーム13の秘密。

これは「ハリーポッター」にも影響を与えたかもしれない作品なのですね。この作品は「ガンプ ― 魔法の島への扉」と言う作品に翻訳されています。

数々の賞を取ったイボットソンですが、この「夢の彼方への旅」でも、イギリスの子供たちが選ぶ文学賞スマ―ティーズ賞で金賞を取り、その他ガーディアン賞、カーネギー賞などにもノミネートされたのでした。

 

私がこの方を知らなかったと言って、他の人たちも知らなかったとは思ってはいけない事だと思いますが、やはり誰もが知っていると言うほどまでの知名度があるとは思えません。

だけど今も「アルプスの少女ハイジ」や「赤毛のアン」や「ラスカル」などをアニメにして子供たちに紹介し続けた、あの時間枠があれば、この物語はまさに最適。またnhkでもそう言う時間枠がありましたよね。「秘密の花園」など、ワクワクしました。ぜひそんな時間枠を作って、アニメ化したら、もうメッチャ面白いこと請け合いですわよ。

 

両親を失ってしまった良家の少女が、遠いブラジルのアマゾンで暮らす親戚を頼って、ちょっと怖い感じの家庭教師と一緒に旅に出るのですよ。途中で役者の少年と知り合いになったり、たどり着いた先の親戚が、またもう癖がありまくり。可愛いのにお約束的な意地悪な双子や、殺虫剤と共に暮らしている夫人や、義眼収集が趣味の夫など。そこで知り合った人たちもまた謎だらけ。博物館の館長の秘密は何か。謎の少年の正体は誰か。すべてのエピソードがどう落ちて行くのか、頁をめくる手が止まりません。火事があったり、逃亡劇があったり、密林探検があったりででつまらない訳がないのです。また大富豪相続の「王子と乞食」的エピソードもね。

 

ほらね。

夏休みの宿題には役に立たないって言ったじゃない^^

 

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幽霊派遣会社
Eva Ibbotson,三辺 律子
偕成社

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黒魔女コンテスト
Eva Ibbotson,三辺 律子
偕成社

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ガンプ―魔法の島への扉
Eva Ibbotson,三辺 律子
偕成社

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「25年目のただいま」を読みました。

2018-08-24 08:45:45 | ユーモレスクを聴きながら(book)

2017年4月に観た映画の「「LION ライオン 25年目のただいま」」の原作を読みました。

~7月3日に読了。読んだ本の記録と感想は意外と抜けているので、これからは最低限のいつ読んだのか、またどう思ったのかの一言感想ぐらいの記録は残したいものだと思っています。

みんな覚えていられるー。

とんでもない事です。かつては出来たことが出来なくなる。それが「老い」。老眼で視力を失ったらシニアグラス、歯を失ったら義歯、聴力が衰えたら補聴器、歩行がおぼつかなくなったら杖。そうやって補って行けば良いのです。そして失っていく記憶力にはメモと記録ですよね。

などと、どうでも良いような事から書き始めていますが、どうでも良いと言うわけではありません。

5歳でインドで迷子になり、オーストラリアに里子に行き、そして25年目に本当の家に帰り母と再会できたのは、5歳の時の記憶を忘れまい忘れまいと自分に言い聞かせながら保ち続けたからに他なりません。

そこにもこの人の生き抜く力と、5歳までに培われた逞しさを感じたのでした。

 

ほとんどの感想は、映画を見た時のモノと一緒です。(一行目のタイトルでリンクしています。合わせてお読みくださればと思います。)

だけど、より深く理解できた部分もあります。

ひとりで街を彷徨う5歳のサルーが水辺で遊んでいた時に、二度もおぼれてしまい、その二度とも助けてくれた人にちゃんとお礼すらできなかったことを、ずっと覚えていたサルー。

たった5歳で、しかもおぼれてしまった直後なのだから仕方がない事だと思います。だけど彼はずっとその事が頭の隅に残っていたのです。無償で人を助ける人の尊さを、どんな悲惨な環境で生きていた時もちゃんと学んでいたのですね。

 

また日本人にとって、保護した子供と添い寝すると言う状況があった時、確かにこのように文字にすると、あり得ない事に感じますが、映像で見ると、意外とそんなには異常な状況には思えないような気がしてしまったのです。事実映画を見た時、出てきた女性の怪しげな視線がなければよく分からないシーンでもあったのです。映画の中で、サルーは保護された家から逃げ出します。本文では何もされなかったけれど、添い寝されたことで疑う気持ちが生じた事がよく分かりました。

私はやっぱりそう言う大人が、子供を自分の欲求のはけ口の餌食にする悲惨さには鈍感で見誤りそうです。

お腹がペコペコだけれど、それはいつもの事なので問題ではないー。

想像力を発揮しなければ、どんな場所で幼児が一人生き抜いたのかは理解しがたい事だと思います。

 

孤児院に入っても、深夜に大人たちがやって来て、子供たちを盗みに来るのです。

この国では子供は商品として売れたのです。

性をささげる店に売るなどだけではなく、物乞いの組織にいれるとか、また臓器売買の為にとか・・・・・。

 

だから彼がオーストラリアの両親の所で育てられたこと自体が、本当に奇跡だったと思います。

ただ勘違いしてはならない事は、彼は、いつもお腹がペコペコで、それがいつもの事なので大した問題ではないと言う生活をしていたとしても、大好きな母や兄や妹たちと暮らす毎日は、彼にとっては本当に幸せで、何の問題もない事だったのです。

だから彼は、どうしても自分の本当の家族を見つけたかったのですね。

 

5歳の子供が一人で数か月生き延びたことが奇跡。

オーストラリアの両親に育てられ、愛に包まれながら高い教育を受けられたことも奇跡。

そして今の時代にあるものを駆使して(ネットで繋がりあう・グーグルアースなどを使う等)、本当の家族の所に帰ってきたことも奇跡。

 

この本の中に

「すべては起こるべくして起こった事なのだと強く感じる。それを思うとき、僕はとても謙虚な気持ちになる。」

と、サルーは言っています。

その「起こるべきして起こる」出来事が、どれだけ重いか大きいかとかドラマチックであるかだけは違うとは思います。が、それは皆にも言えること。

 

私は自分の心と語ります。

今ある心の中の苦しみは、自分が引き起こしてしまった行動が原因かもしれないが、それを深く考えて想いの果てに道が開かれれば、それは振り返った時に「起こるべきして起こった」出来事だったと感じるのかも知れないとー。

 

夏休みもあとわずか。

まだ、読書感想文だけが残ってしまっている中高生の皆さんには、感想文を書くのにお勧めできますよ。

「意外と長いじゃん。読んで感想を書くなんて、キャー、間に合わないわー。」というのなら、先に映像で見ると、ストーリーが頭に入っているので、サクサクと読めますよ。

えっ、誰ですか。じゃあ、DVDだけ見て感想を書けばいいかなどと思った人は。

 

25年目の「ただいま」
舩山 むつみ
静山社

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LION/ライオン ~25年目のただいま~ [DVD]
デヴ・パテル,ニコール・キッドマン,ルーニー・マーラ,デヴィッド・ウェンハム,サニー・パワール
ギャガ

 

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「孤道」

2018-08-23 03:10:30 | ユーモレスクを聴きながら(book)

少々読んだ本の感想を続けて書こうかと思います。

夏休みもあとわずかで、読書感想文などが残っている人もいるかもしれませんが、それには全く役に立ちませんのであしからず。

未完のまま、その結末を他者に委ねた「孤道完結プロジェクト」の記事は→浅見光彦、未完小説「孤道」の刊行は!

4月30日にそれの締め切りを迎え、最優秀作品は今秋発表なのですよね。

やはりその前に読んでおきたいと思ったものですから、6月頃読みました。

 

これ、本当に惜しい。

内田康夫氏が書いてくださっていたら、本当にこれが氏の代表作になったような気がするのです。

熊野古道を舞台に、これ、本当に面白いです。

ただ氏がどこで、これの残りをバトンに託そうと思ったのかと言う所にも興味が沸きました。

お話が滅茶苦茶広がっていると言う印象を受けたからです。

このバトンを引き継ぐ人は大変でしたよね。

なんたって、何一つ矢印の先が見えてきていないのではと思うのですよね。

 

ああ、これがきっと義麿のちの奥さん(千尋)になるのかなぐらいは推理できますが、それは後書きにも、そうしようかなと思ったと書いてあり、誰でもわかることなのでした(あまり重要でもないし)

人気の浅見光彦シリーズはドラマ化はお約束のようなもの。

だけどこれはいつも思っていたのだけれど、原作は面白いのに、ドラマになると二段階ぐらい落ちちゃう感じがするものもありますよね。…もちろん私個人の感覚です。

かといって、「もう原作では読む必要はないかも」などと失礼な感想を書いた「「ユタが愛した探偵」」など、ロケ的に見栄えがするものも多いのではと思います。

ドラマでちょっと落ちちゃうように感じるやつは、ヒロインの何がしの悲しさみたいなのをネチネチ描かれたりすると、ちょっとなあと思う時があったり、登場人物が出そろった段階で犯人が分かってしまったりするからだと思うのです。

この作品は、今の段階ではさっぱり分かりません。当たり前ですが。

だけど内田氏が完成させていたら、あの女性は結構怪しいよなって言う人はいますよね。(根拠なく、雰囲気で)

 

孤道
内田 康夫
毎日新聞出版

解決編を読むころには、かなり記憶も抜けてしまうと思うので、軽いメモを作っておきました。(自分用です^^;)メモだけれど、メモなので、ネタバレしています。

解かれてない謎

・牛馬童子の謎

・鈴木氏は言った「いまさら」は何を指すのか。

・鈴木氏はなぜ殺されたのか。

気になる点

・鳥羽の竹内三千恵への想いは伝わるのか。ドラマ的に言うと、この女性はね・・・・。

・牛馬童子の二回の窃盗は ?

・有間皇子・大津皇子について(これは、偶然にも他の漫画で知識補完中)

・「八紘昭建」の八紘の由来→日本書紀・神武天皇詔勅
              「六合を重ねて持って都を開き 八紘をおほひて宇にせむ」

              世界統一原理

              ↑

             神童と言われた義麿が付けた。

・京大  地震学から考古学へ

・松江は殺される。

・阿武山古墳は藤原鎌足の墓

その他の登場人物

竹さん、森高先生・山村教授など

鈴木氏の奥さんだって、なんだか怪しいよね      ^^;

 

 

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『池袋ウエストゲートパーク』を読みました。

2018-02-16 01:38:08 | ユーモレスクを聴きながら(book)
池袋ウエストゲートパーク (文春文庫)
石田 衣良
文藝春秋


昨年の最後に読み終わった本の感想を簡単に書きたいと思います。

11月15日図書館にて」と言う記事の中で、その時図書館から「本の福袋」なるもののを借りたことを書きました。あまり読書時間を取ることが出来ない生活をしていて、すこぶる遅読。その福袋の中には三冊の本が入っていたのですが、たぶん期間内に読めるのは、そのうちの一冊だと思いました。

上下巻物のようだった「剣豪将軍義輝」は候補から外し、もう一冊の「推理小説」はパラパラと読んでみたら、ドラマの「アンフェア」の原作であることが分かりました。それで私は、なんだか名前だけは知っているような気がする「池袋ウエストゲートパーク」を選んだのでした。

読み終わってから、ドラマの事を調べたのですが、クドカンシナリオの、またキャストが今からの視点で見ればチョーが付くほどのリッチさ(主演長瀬智也・窪塚洋介・山下智久・坂口憲二・佐藤隆太・阿部サダヲ・妻夫木聡・高橋一生など)でファンも多かったと思います。ああ、今からでも見たいです。

でもこれって2000年の作品なんですよね。

強烈な個性を放つクドカンのシナリオ。これを先に見て、その魅力に惹きつけられた人が原作を後から読んでどう思うのだろうかと、そこの所もちょっとだけ興味があるところです。

ただ私はドラマ知らずで、この本で初めてこの物語を知ったのです。

 

結論から言うと凄く好きです!
この物語は推理小説のようであってもそれだけではなく、主人公である誠のほろ苦くもある青春の物語だなと思います。

ある出会いを通して、クラシック音楽に嵌っていく誠、本を読み始める誠、文を書き始める誠。

仲間たちに信頼されている彼でしたが、その魅力は回を重ねていくたびに増していったように思います。

彼は私の中では長瀬君ではないー。

じゃあ誰かと言えば、誰でもない。私の世界の中だけの彼が構築されて行きました。

そしてまた、ちょっと語り口がサリンジャーぽいナと感じました。

その推理小説版。

 

たぶん筆者の脳裏には、この文の背景には誠が聞いているような音楽が奏でられているのかもしれませんが、どちらかと言うとラップのような気がしないでもないのです。

えっ ?

抽象的過ぎて、何を言ってるのか分からない ?

まあね。かもね。そんな感じ。

って、ことで。

面白かったです。これはよほどヒットしたのか、ずっとずっと続編があるんですね。続けてではなくてもボチボチと読んでいけたら楽しいかなと思いました。

お気楽な楽しい青春推理小説なのですが、泣き虫であり、かつ感動をすぐする人なので、ある文章で不覚にも涙がにじみました。

好きだと思っても、それでもメモでも取らないと忘れてしまうかなと思いましたが、反則技で写真を撮ってしまいました。

 

 胸を締め付けるような一瞬の、またはひと時の想い出。それは別に愛の行為だけではなくても、例えば喫茶店で一緒にお茶を飲んだと言う想い出にしても、何か心をえぐるような想いが生じることだってあるじゃないですか。

その時間は繰り返される事のない、その時だけのもの。たとえその後何回も同じようにお茶を飲んだとしても。ふと思い出してはひとりで笑い、または涙ぐむ。時には走り出したいような衝動に駆られて、あてもなく街を彷徨う。

そんな想いに囚われた事ってないですか。

 

さてさて、このワタクシはと言えば・・・・

あああ、青春ってやつは遠い昔かもな。

 

 


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「なかなか暮れない夏の夕暮れ」

2017-09-08 01:18:58 | ユーモレスクを聴きながら(book)

 

なかなか暮れない夏の夕暮れ
江國香織
角川春樹事務所

 

自分自身のスタイルをしっかり持っていて決してそれを崩そうとしない人との触れ合いは、ある意味、孤独を共にする覚悟がいるのかもしれない。

 

だけど、目の前にいるのに本を開かれてその世界に入り込んでいる人の傍らにい続ける事は、一人でいる事と同じで寂しい・・・・・・

なーんてことを、今までの人生で一度たりとも考えたことがなかったので、へえと思ったんだな、これが。

 

本ばかり読んでいる稔と、彼に関わる人たちの、ある意味群像劇だと思う。

物語に劇的な事は起きない。(まあ、稔の友人の彼には「起きた」と言えるかもしれないが。)

とにかく物語は淡々と続いて行く、私たちの毎日と同じように。

だけどそのたいして変化のないような毎日でも、人はいろいろな事を考えてそのほんのわずかながらの変化に喜びや寂しさを感じながら生きて行くのだと思う。

私は稔が好きだなと思う。

だけど彼の元妻は、そんな一人置いて行かれる寂しさよりも、ずっとテレビを見続ける若い新しい夫に、欲しかった家庭を見出すのだった。

そんなものなのか。私なんかはそのテレビを見続ける夫を最初から持っているので、逆にうんざりするけれどな。

 

同じ空間に居ながら別々の世界を旅し、そしてお互いに本をパタリと閉じると、駅で落ち合うように部屋の中で再会をする。そんな生活が私は好きだ。きっと稔と私だったら上手くいくなどと妄想をする。

第一、稔は親の遺産で食べて行けるくらいの金持ちだ。(そこが一番好きかもしれない。)祖父の家は美術館になっているし、趣味でソフトクリーム屋をやっているし、なんだかそんな生活もきっと私は大好きだ。だけど誰もそこはあまり重要ではないらしい。微妙にリアリティにかける。

誘えば本を片手に、嫌々ながらもついて来てくれそうだし、例えば私が仕事をすると言ったら、騒々しい生活を嫌ってもきっと何かしらの応援をしてくれると思う。過干渉を愛だと思う事もなく、邪魔にならないまことに良い男だと思う。

そう言えばそういうシーンがあった。

姉の雀と娘の波十と同じ空間で本を読んでいるシーン。部屋の中は静まり返っていて、ふと我に返ると皆本の世界に没頭しているのだ。それでいくつかの外食の案をけってピザを頼むシーンは、さりげない好きなシーンである。

 

そして本を読む事についても考えさせられる。

稔は食事を作るときも傍らに置いて読み進めた本でも、読み終えて次の本に移ると、もう前の本の事はあまり覚えてもいない・・・・・・。

 

昔、かなり昔。 

私は読んだ本の内容はほとんど覚えていた。そして多読だった。だけど二つ年上の先輩は私よりもさらに多読だった。しかし彼女は読んだ本の内容をすぐに忘れてしまう人だった。その時その先輩の友人が言った。

「読む意味ないじゃん。」と。

 

記憶とは常にインプットし直して継続させるものである。

 

結婚していろいろな事にかまけている間に、その事を怠って来た私。

ある時、若いころに読んだ本の内容をほとんど覚えてない事に気が付いて愕然としたことがある。

昔読んだ作品をまた読み直すべきなのかとさえ思った事がある。

 

だけどこの作品に触れてその本を読んでいるその瞬間が大事なんだと思えたのだ。そしてむしろまた続けて本を読みたくなってしまったのだった。

 

物語はすべて起承転結で成り立っていると、私は思っている。そうするとこの物語の淡々と続く日常の物語の最後はどのように結ばれるのかと、気になって読み進めて行くうちに、ふと気が付けば私はこの本を開けばすっかりとこの本の中の取り込まれている自分がいたのだった。

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「60歳からの『ひとり暮らし』実例とアイデア集」

2017-04-20 01:25:45 | ユーモレスクを聴きながら(book)

ここ数日は、ブログの更新を複数回していましたが、今日はお出掛けしたので無理でした。

もちろんこんな事は続くわけはないのですが、しばらくは出来る限りで更新したいと思っているのです。

と言うわけで、今日のブログタイム・・・と思ったら、日付が変わっていました。

そしてやっぱり猫が煩い。

どんな風にうるさいかって言うと、この時間になるとマイパソコンの上を歩こうと何度もチャレンジしてくるのですよ。

まったくもう。

 

とりあえず昨日の続きです。

お仕事がオヤスミだと気が付いて、急遽出来た時間は読書タイムにした私。

図書館から借りてきたこんな本を読んでいました。

60歳からの「ひとり暮らし」実例とアイデア集―いつまでも楽しく ! ひとり上手のレッスンBOOK (ゆうゆうBOOKS)
『ゆうゆう』編集部
主婦の友社

 

別にひとり暮らしではありませんが、楽しい暮らしのヒントがあるかもしれないとチョイスしたのです。

「ひとりで行動する。」と言う行動パターンを自分の生活に取り入れる事は、自分の暮らしを豊かにすると私は思っています。

 

こういう本は拾い読みなんで、ちゃんとした読書感想みたいなのはないのですが、それでもちょっとだけ言うと、紹介されていた素敵な暮らし方と言うのは、私が読んでいるブロガー様の暮らし方そのものだなと感じたと言うところでしょうか。

写真を撮ったり、日々の暮らしを書き留めたり、部屋の整理に勤しんだり、バランスよく食事を取ったり、運動を適度にやったり、イラストを描いたり・・・・・。

ほらね。

皆さんのブログテーマみたいじゃないですか。

だいたいブログを書こうと思うこと自体が、もう既に守りか攻めかと言ったら攻めの行動なのかも知れないなと思います。

 

ただこの本の「楽しく脳活」と言う章の「記憶日誌」と言う欄の質問項目にはビビりました。1問1分で質問に答えて記憶トレーニングをすると言うものなのですが、それがね

「一番最近傘をさしたのはいつですか?」

ですよ~。

つい最近雨が降っていたら分かるかもしれませんが、数日日照りだったら、前に傘をさした日の事なんか覚えていないんじゃないかしら。手帖とか開かなくちゃ無理かもしれません。

「昨日履いていた靴下の色は?」とか。

やだな~。こんな記憶真っ先に消去したって良いよね。

「今月の末日は何曜日?」とか。

カレンダーみたら良いんじゃない。

「あなたのお誕生日まであと何日?」

この質問だって、近い未来にある人は1分でも余るかもしれないけれど、2月に終わった人は、ええとええとってなりますよ。

 

こんな記憶トレーニングでも、もっと楽しくて有意義なものの方が良いと思いました。

有意義かどうかは分からないけれど、時々私がやる記憶トレーニングは、「おとといの昼食、何食べた?」です。

それから「友人の名前をフルネームで5人言ってみよう。」も。これは好きな俳優さんでも良いのですよ。とにかくフルネームで言ってみる。

それから「遡り日記」とかも、私時々付けています。

 

あっ、そう言えば今日あった中学生が

「単語は平均、17.5回書けば覚えられるそうです。」と言いました。

もちろん平均なので凄く回数の少ない秀才もいれば、そうはいかない努力家さんもいるのです。

「じゃあ、私は20回書いて覚えていくわ。」と言いました。

「はっきり言って、覚えるのは早いよ。それも年の功と言うものですよ。ところが年のせいってやつで忘れるのも速いのよね。」

私の年代では脳の老化を考えるならば、春と言うよりも秋に向かっているわけですが、平均以上に努力していけば、まだまだ新しい事にチャレンジも出来るのではないでしょうか。

と言ってもワタクシ、あまり努力家ではないので口だけ女になる可能性もありです。

 

この本の事に戻りますが、最終章の『ひとり暮らしの便利帳』は本当に大事な事が書かれているなと思いました。

友達とも時々話題になる「119番へ躊躇わずに電話する時」とはどんな時なのかとか・・・いろいろです。

 

ただこの本、帯に「家族がいても、いずれはひとり」と書いてありました。

これは今の社会の現実です。厚生労働省の調査によれば2010年、65歳以上のひとり暮らしの女性は約341万人なのだそうです。

だけどいかに現実であっても、目にしたら気持ちがざわめく人がいるのではないでしょうか。

いなくなると想定されている家族側から見たら、どう思うのでしょうか。

本を閉じた後、私、思わずこの本をさっと違う本の下に隠してしまったのでした。

 

昨日は映画に行きました。

明日はそのお話からしようと思います。

 

                             

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浅見光彦、未完小説「孤道」の刊行は!

2017-03-22 01:34:34 | ユーモレスクを聴きながら(book)

何事も始まりがあれば終わる時が来るのですよね。

悲しい事ですが、浅見光彦シリーズもとうとう終わりの時を迎えてしまいました。

2014年の12月から2015年8月まで毎日新聞に連載され、内田康夫氏が病気の為に中断されていたものが未完のまま刊行されることになったのです。

そしてそれを完結させる続きが公募されることになったんですよ。

 

なんか凄い企画ですよね。

それについては→こちら

 

そしてその未完の「孤道」の刊行は5月12日です。

 

ドラマでは作者といろいろあって降板したと言う噂があった水谷豊さんのが一番好きで、それから浅見光彦シリーズが好きになりました。その後いろいろな方が浅見をやって皆それぞれに面白いとは思うのですが、私はやっぱり小説で読むのがダントツに面白く感じていました。

この企画、今後も折々、…つまり刊行の時、公募の発表の時、その後の本の刊行の時、そして更にその後のドラマ化の時・・に、それなりに興味深く盛り上がれるのではないでしょうか。

 

私もちょっと楽しみとは思ったのですが、でも反面、内田康夫氏は執筆と言う面では一線を退くのかと思うと、それはそれで凄く寂しい事だと思いました。

 

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「黒の放射線」

2016-08-21 02:20:07 | ユーモレスクを聴きながら(book)

<私の漫画史番外編その2>

『「白鳥少女」☆私の漫画史』の記事の中で、その作品の原作を中尾明氏が書いていたと知って驚いたと言うことを書きました。

その中でもほんの少し触れた事ですが、学校の図書室でこの本を見つけて読み、凄く面白くて心に残った作品だったのです。

その年の司書の先生がやる気があったのか、かなりの新しい本が図書室に補充されました。

 

この「黒の放射線」は「鶴書房盛光社  (SFベストセラーズ)」の中の一冊で、同じシリーズの中には筒井康隆氏の「時をかける少女」や光瀬龍氏の「夕映え作戦」、眉村卓氏の「なぞの転校生」などもあるのです。

中学生だった私には、世界は小さく世間からも疎いので、ただ単純にこの出版社の「お仕事」に喜び嬉しく思ったのです。なぜならその頃、SFと言えばコナン・ドイルやジュール・ベルヌとかH.G.ウェルズだったと思うのですが、それを国産で読ませてくれたのですから。

 

それにこの本のシリーズは、今では「SFジュブナイル」とか言われていますが、もちろん私たちが中学生の頃はそんな言葉などなく「少年少女のための」と分かりやすく言われていました。

「ジュブナイル」と言うのは「ティーンエイジャーを対象読者とする小説のこと。

でもそれも21世紀になってからはあまり使われていなくて、ヤングアダルトと言うのが今では一般的で、図書館などでもそう言うコーナーがちゃんとありますよね。

まあ、「少年少女のためのコーナー」じゃ、やっぱり今はダメなのかも知れませんね。

「ださっ」とか言われてしまうのでしょうか。だけどそのような純日本語的なのって、分かりやすくていいと思うのだけれど。

 

それはともかくとして、「少年少女の為に」書かれたと言っても、文章の質が下がるわけではないのですよね。つまり主人公たちが感情移入がしやすい中学生や高校生だったりするのが特徴なのです。

感情移入してしまいましたよ、すっかりコンコンとね。

 

このシリーズは本当に好きでした。

でも・・・・・・

お話を覚えているのは、あまりないんです。もちろん「時をかける少女」は何度も映像化されたんで知っていますよ。他のものもあんなに面白いと思って読んだのに覚えていないとはこれ如何に・・・。

その中で覚えているのが、この「黒の放射線」だけなんです。なぜならこのシリーズの中で、私の一押しはこれだったからです。

映画化して欲しいななどとまで思っていました。

「時をかける少女」が映画化された時に、何でこっちが成るんだとも思ったのです。ドラマなら仕方がないと思うのです。スケールが違うから。

でも映画だったら、そのスケールも大きくパニックSFを作ることだってできるのになと思ったのでした。

 

ある日人々の間に「黒あざ病」と言うものが流行り出し・・・・・。

新興宗教・人々の暴動・その病の本当の秘密とは。ヒロインの恋の物語も絡んで、想像過多の中学生だった私は、物語を映画の大きなスクリーンに焼き直しながら読んでいたのかもしれません。

脳内再生映像として見ると、この物語が一番面白かったので忘れなかったのかもしれません。

 

どんなストーリーかと思われた方は、この本のタイトルで検索してみてください。

詳しくあらすじをあげながら感想を書いているブログや、挿絵などを載せているブログ、優しい視点で表紙とあらすじを書かれているサイトなどに出会うと思います。そしてまた辛辣な感想にも・・・・・。

 

もしかしたら今読んだら、私は違う感想を持ってしまうのかも知れません。

だからと言って、あの時に凄く好きだと思った過去の想いが消えてしまうわけではないのだと思います。

 

この本を手に入れようと思ったら、下に載せたAmazonからも古本として手に入れる事が出来ます。

でも図書館で借りようと思ったら、国会図書館での閲覧や全国で数館の図書館のみの扱いになってしまいます。

そう言えば学校の図書室には、色褪せたものが片隅に残っているのかもしれませんが。

 

何事も「残っていく」と言うことは至難の道なのかも知れません。

 

では先日もドラマ化された「時をかける少女」とどこが違うのかと、ふと思ってしまったのですが、それは他のメディアに取り上げられたか否かで明暗を分けたようにも感じたのです。

 

「時かけ」よりもこっちの方が断然好きだったと世界の片隅から叫んでも、もう中尾氏は2012年に亡くなっているので、その声が届く事がないのが残念のような気もします。

 

黒の放射線 (SFベストセラーズ)
クリエーター情報なし
メーカー情報なし

 

 

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「あした死んでもいい片づけ」

2016-07-16 15:37:06 | ユーモレスクを聴きながら(book)

gooブログで読者登録をさせてもらっているごんおばちゃまの本です。

ごんおばちゃまは読者の方々と共に実践するブログを開催されていて、人気ブログですがとっても気さくな方でワタクシはこの方の密かなファンでもあります

あした死んでもいい片づけ
ごんおばちゃま
興陽館

 

家が仕事場で忙しい時には、嵐が過ぎ去った後のようになってしまった私の家。

でもその仕事で本当に忙しかった時代は過去の話になりつつあり、私は自分の片づけ方を模索中です。だけどお片付けブログを書こうと思いながらもそのカテゴリーの記事が増えないのは、やっていないからと言うのもあるけれど、このブログが欲張りすぎるからなのかも知れません。

興味のある事が多く、頭の中は相当多角経営。そう言う方は世の中にたくさんいらっしゃると思います。そしてその人はその興味あるものに比例して、その資料からまた伴う道具などと持ち物が多いのではないですか。

私の父がそうだったように。

 

父が亡くなった後、遺品整理のお手伝いに行きました。

この時、まさに口に出た言葉が

「もう、あした死んでも良いような片づけを今からしておかなくちゃね。」だったのです。

どなたかの遺品整理をしたことがある方なら、自分の身の内から湧き出てくるような言葉ではないでしょうか。

 

もちろんこの本は遺品整理の本ではありませんし、その体験談が載っていると言うわけではありません。

だけど、本の内容にいろいろと共鳴したのですが、その中の「親の家の片づけ」はその強く共鳴した内容の一つでした。

それは「遺品整理ではいけませんか。」と言うもの。

 

時々プロの片づけ屋さんのブログも読みますが、娘や息子から親の家の片づけ依頼があると、時々見られる光景と言うのが、その場で起きるバトルだそうです。子供たちから見たらただのゴミの山。でも親にとっては大事な物の塊。

私たちの親の世代は、本当に物のない時代だったのです。だから物を大切に思う気持ちも大きい場合もあると思うのですが、大切に想うどころじゃなくて、無い事を恐れているような気もするのです。

このテーマにすこぶる共鳴した背景を書こうと思うならば、私は父の生前整理と遺品整理の話からしなくてはならないような気がするので、また別の機会があればと思います。

 

親の荷物は遺品整理で良くても、そこから学んで自分はみんなに迷惑を掛けないようにしようと言う点でも同じように思いました。

・・・・・・だけど、わたしぃ…難しいかも・・・・、ちょっと父と似てるとこあって・・・・・・ 

など書いたら、ごんおばちゃまに励まされてしまうかもしれませんね。

 

この本で「よし、やらねば!!」と言う気持ちにさせていただきました。

それにこの本は親切です。「よーし」と思っても、老いると言うことは悲しい事で、いろいろ共鳴したのにもかかわらずパタンと本を閉じると、ええと何だったけなあとなる事も多いこの頃、オマケの「家もスッキリ!心も軽くなる47の方法リスト」と言うのが役に立ちそうです。

 

以下の本は、その実践編。

あした死んでもいい片づけ 実践! ―覚悟の生前整理
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