「半分」と「2分の1」は同じ意味でありながら、同じではない。
言葉の響きから受ける印象が違うと言うのもあるが、そう言う事を言いたいのではない。
「半分、青い」。
最終回でしたね。最終回後に朝ドラは、一応まとめの感想を書いています。
このドラマのタイトルを「2分の1、青い」にしたら、物凄い違和感と共にがっかり感も感じてしまうのではと思います。このドラマは、私にとっては、時々「2分の1」になっていたと言っても良いでしょう。
それでも最後まで視聴完走してしまいました。不思議なドラマでした。
一度は「もう、我慢が出来ない、止める。」と宣言したのに、結局最後の着地点が気になって見続けてしまったのでした。
これを「炎上商法ドラマ」と言うらしいです。
そしてこれ、そう言う視聴者も含まれていますので、視聴率はすこぶる良いらしいのですよね。
と言う事は、制作サイドは「良かった、よかった」で終わっているのかなと思うと、ちょっとだけ微妙な気持ちになるのです。
じゃあどこがと、このドラマが好きで好きでたまらなかった方の中には、上の文章でも、ちょっとプチッと、またはイラッとなさる方もいらっしゃるかと思うのですが、それこそ「半分」と「2分の1」の違いとと同じようなもので、見続けたお仲間、つまり同類項でくくられるようなもので、そんな感情は無用です。
このドラマ、タイトルの「半分」の呪いか、好きかそうでないかが真っ二つに分かれました。が、そうでないグループも見続けていたと言うか・・・?
いや、そうでもないか。
最初に、見る見ないで分かれ、そして好きかそうでないかに分かれたと言っていいのですよね。
これ、その可視化と言うわけではありませんが、ツイッターのタグが面白い事になっていました。
「#半分青い 」が通常で、「#半分白目」と言うのも活発でした。まあ、このぐらいは普通です。
「#半分ホラー」はどちらかと言えば「白目」グループの派生かと思うのですが、あまりに面白くて、元ネタを知っていなければその面白さが半減するので、意外と視聴に貢献していたタグ(または作品)だったと思います。
驚いたのは、最終週近くになって「#半分青いプラス」と言うタグが誕生してきたことです。
だいたい普通は、「これはちょっとな、」「驚くような納得できない展開だな。」と思うと、せっかく「いいなあ」と思って呟いている人に悪いかなと思って、そしてそれでも自分の気持ちに正直になりたいとも思って「白目」のようなタグが誕生してくるのですよね。
だから通常タグから、好きな人だけが書き込むような「プラス」タグの誕生は、ちょっと異例なような気がしました。
じゃあ、そこは春の日差しのような場所なのかなと、そこを読んでみると、おおむね予想通りで作品に対しての支持を感じ、なるほど、ここはこういう視点で見るんだなとか見逃したトレビアなどもあったりして、読まさせていただいていました。だけどその中で稀に「半分、青い」を叩いている人自体を叩いているツイートがあって、なんだ、ここも春の日差しってわけじゃないじゃんと思ってしまいました。
どんどん2分の1になっていく…と思いました。
だけどどんなに2分の1を掛け続けても「0」にはならない、数字の世界の不思議さよなどと思っていたら、さっそく仕事で役に立ちました。
えっ!?
まったくドラマの話を書いてないなって・・・・・、あっ、ばれました ?
私ね、このドラマ、途中まで本当に好きだったのですよ。毎朝楽しみにしていたし、ああ明日が早く来ないかナぐらいに思っていた時があったのです。
子供時代も青春時代も良かったです。
はっきり言って、そこには少女漫画の世界観があったから。
だから凛とした佇まいの美少女が現れたり、五平餅が幸いして漫画家に弟子入りなんて突拍子もない展開も面白かったのですね。
秋風先生が、また最高に良かったです。見た目ももちろんですが最後まで師匠と言う姿勢も、そして愛するワンコたちへの思い入れも。またピンクハウスの服が似合いまくっていた菱本マネージャーも大好きでした。
だけどその頃から、少々、その漫画家への道の描き方に、言葉に出来ない微妙な違和感を感じ始めた頃、プロの漫画家さんたちの嘆きのツイートが流れ始めました。
それを読んで、私、ようやく気が付いたのです。この数々の恋愛ドラマを生み出した作者様は取材などで裏打ちされたドラマを書く方ではないのだと。
だからなのかラスト最終に持ってきた震災の顛末は、私的には辛すぎました。
ちょっと昔の女性を描く時、太平洋戦争は逃れる事が出来ない描かれるべき時代です。だけどその後の現代を描いても、今度は3.11を無視するわけにはいかないと言う事なのだと思います。だけどたった7年で東京での震災はこんな風に描かれてしまうのかと思ったら、作者様はこの時放射能から逃れてー。←要らない情報なので削除しました。
まあ、はっきり言って最終週のエピソードは、その内容も含めて辛すぎました。
だけどさすがに恋愛ドラマの神様(って言われてる?)、胸キュンなシーン、またはセリフを作る天才ですよね。(びっくらぽんだった夏虫のプロポーズ以外…あれ神回って作者が言ってるけれど、マジですか。)時々ムフフってなってました^^;
そして終わり良ければ総て良しではありませんが、最終回はとっても良かったです。
鈴愛の生きて来た道は、半分挫折。夢も半分叶いそして挫折。結婚もダメンズを選んで一方的に離婚される。その他も失恋ばっかり。(だけど後からきっちり、すべて回収するところがなんともね^^)
だけどね、最後に律がくれるじゃないですか。雨の音が綺麗に聴こえる傘を。
半分しか聞こえない雨の音。だけどその傘をさして雨の音を聞けば、その音は綺麗に聞こえてくるのです。
人生の半分は挫折と失敗ばかり。だけどふと立ち止まり来た道を振り返って見ると、その失敗ばかりの時間を含めて自分の生きて来た時間が愛おしく感じるのと同じように。
ところで扇風機は私的には「そよかぜ扇風機」の方が分かりやすくて売れると思うのですがね。
あの「マザー」と言うのは、松雪さんの出演した傑作ドラマを意識したのかしらってのは、完全な考えすぎなのでしょうね、きっと。
キャストは皆、大好きでした。
永野芽郁さんは、本当に綺麗な女優さんですね。私、この方をずっと知らないで、(ちゃんと『真田丸』とか見ていたドラマに出ていたのにね。)、ずっと謎だった、UQモバイルの「深キョン・多部未華子さん、そして三人目のあの綺麗な女の子は誰」と言う疑問がスッキリしました♪
と言うわけで、私的には「半分、好き」だった「半分、青い」が終わって、明日からは新しい朝ドラが始まりますね。
これの後・…いろいろ期待値もあがっているし、ある意味大変かもしれませんね。