「松本清張 点と線」。頭フル回転で目を離すと話しに乗れない

　松本清張の代表作の1つなのだから、ストーリが面白いのは決まっている。しかし、これは、難解。ドラマで、役者が考えて説明してくれていても、ちょっと気をそらすと、話しについて行けなくなっていた。
　福岡で起きた心中を、「殺人事件」とにらんだ鳥飼重太郎（ビートたけし）が、警視庁捜査二課警部補の三原紀一（高橋克典）と組んで、犯人のトリックを暴いて行くのだけれど、本当に緻密に書かれた本で、松本清張の天才振りを改めて実感した。
　なので、ストーリについては文句のつけようが無い。
　役者も渋いところを揃えて、番組制作スタッフの気概が計れようというもの。
　主演のビートたけし。表情が無いだけに、何か怖いんだよね。悪役っぽくて。高揚もあんまりないし。個人的には、鳥飼重太郎は橋爪功で観たかった。高橋克典は、「えっ」と驚いた。「サラリーマン金太郎」時代のプクプク君では無いことは知っていたが、「こんなに絞り込んだんだ」って感じ。（2007年11月のオンエアだから2年前だが）ほとんどデビューの頃の「リング」では、今で言うところの「チョーイケメン」だったが、それを彷彿とさせ、若々しくなっていた。金ちゃんの時に、「兄貴」的魅力もいいが、シャープな魅力も倍増。
　とにかく、出演人が凄い。小林稔侍、平泉成、宇津井健、橋爪功、江守徹、竹中直人、柳葉敏郎、小野武彦と主役級のおっさんたちに、名高達男、本田博太郎、大鶴義丹、斉藤洋介、佐戸井けん太、天宮良などなど。ナレータは石坂浩二。このナレーションがまた、ドラマに重みを出していた。
　女優陣も、池内淳子、樹木希林、夏川結衣、市原悦子、坂口良子、かたせ梨乃と凄い顔ぶれに加えて、若手の内山理名と原沙知絵。内山理名の晩年を池内淳子が演じているのだが、この2人、なぜか自然に同一人物として繋がったのだ。キップのいい話し方とか口調か？
　反して、高橋克典と宇津井健。これは「ちょっと違うよ」感が否めず、また、最後の最後の見せ場（盛り上げ場？）として、宇津井健が号泣するのだが、「えっ？」。（観れば分かります）「この流れでこのシーン？」と最後にビックリ。このキャラのこの人が人前で、こんな大声で、しかも号泣って…。
　気になったのが、坂口良子、かたせ梨乃。同年代の2人が全く違った役柄で、巧さを見せた。
　

「MW-ムウ-」。難しいんですけど

　集中してなかったからか？　要所要所で分からなくなると、巻き戻して観たが、良く分からない。まあ、ほかのことしながら観てた自分も悪いんだけど。
　16年前、ある島の住民全員が一夜にして消え、その事実は日本政府によって隠蔽された。しかし、そこから生き延びた2人の少年。1人は神父へ、もう1人は、天才的頭脳で惨劇の報復を重ねていく。玉木宏主演で、山田孝之共演。山本裕典、山下リオ、風間トオル、鶴見辰吾、石田ゆり子も出ています。山田孝之っていつの間に、こんな濃いーキャラになっちゃtぅたのだろう。ちょっと前までは好青年っぽかったのに。でも何か別の番組の番線で出た番組で、収録中終始無言でずーっと逆さ爪めくってたのは、ちょっとビックリ。
　テレビ版との繋がりももはや分からなくなってしまった。
　ラストは映画らしく、後を引く終わり方。もう1作くらい出来るかもね？
　取り敢えず、落ち着いて、集中してもう1回観てみます。
　
　

「Xmasの奇蹟」。またまた始まったくちゃくちゃ・ドロドロ・まどろっこしドラマ

　いやー、この帯の昼ドラ観てると、「役者さんって沢山いるんだなー」と実感する。それにしても昼メロがいつの間に、昼ドラになったのだろう？　
　今度は、事故で、死んだ恋人が若い男の子に乗り移ったというミステリアス物に、好きだの何のが絡んで行くお話。
　高橋かおり（名前は聞いたことがある）がヒロインで、死んだ恋人は岡田浩暉。まあ、ヒロインを好きであろう、このドラマのキーになる大内厚雄。そして、乗り移られた青年が窪田正孝。
　今回の出演者で知っているのは、火野正平とかすかに白石まるみのみ。
　ストーリは、まどろっこしく進行していくのが見えてるけど、5分で済む話しをワンクール持ち込むのが、この手のドラマだから。でも、窪田正孝って子、大学生の自分と大人の中身との時、演技を変えているみたいだよ。話し方とか、使い分けてる感あり。
　全体的にこの帯のドラマに思えることは、髪型が古くない？　前回の「嵐のくれたもの」は時代が古かったせいもあるけど、それにしてもみんなダサイ。
　俳優さんたちも、ドラマで観るより、ほかの媒体の方が生き生きしてるもの。

「0号室の客」。いつの間に始まったんだー、ジャニ・ドラ

　ジャニ・ドラ＝ジャニーズ・ドラマのこと。何でも2クール（半年）掛けて、「HOTEL POINT」の0号室を訪れる人々の6つのストーリーを展開するらしい。で主演はみんなジャニーズ。
　横山裕をストリートテラーに6つのお話には、大野智、丸山隆平、安田章大、加藤成亮、村上信五、小山慶一郎、城島茂らが続々と主演するらしい。
　その1作目の主演は大野智。
　これって難しくない？　私には難解過ぎた。これって、近頃、戦隊物にハマったわたくしの脳が退化したのだろうか？　「仮面ライダーカブト」を完（鑑）賞後は、ついに、「仮面ライダーW」に入ったぞ。

　難しかった意味が分かりました。
　順番に観てなかったからだった。細切れの1話目をメチャクチャに観てた。これじゃあ、シュールな訳だ。ということで、ここから後の文章は撤回。
　今後が楽しみ！
　で、一体、いつ、どこで、放送してるのさ！

「 唐招提寺１２００年の謎～天平を駆けぬけた男と女たち 」

　タイトル長っ。鑑真が盲目ななりながらも仏教の普及のために日本へと苦難の渡航を果たしたことは教科書でも習うが、日本での鑑真は知らなかった。唐招提寺の修復ドキュメンタリーと鑑真の生きた時代の政治や人間模様をドラマで作り上げている。
　出演は、中村獅童、山本耕史、長島利行、永井大、美談だ陽子、島田陽子、中村嘉葎雄、滝田栄といった蒼々たる面々。特に、久し振りの島田陽子が全盛期と遜色ない美しさ。キャスト見るまで誰だか分からなかったけど。そのくらい年齢を感じさせないのと、島田陽子を画面で観るとは思えなかったくらいに久し振り！　どのような経緯で出演したのかは不明だが、「さすが」の貫禄はあり。
　鑑真の無念さや、人の妬みや政治等、短い時間に凝縮されていた。こういう真実を知ると、本当に「情けは人のためにある」って思っちゃうんだよね。
　頼む時だけ低姿勢で、その人の心意気とか慈悲とかをすぐ忘れ、様が済んだら邪魔者扱いと言うか…これって、どこにでもある話し。
　窮地を救ってくれた人に対し、それを忘れて暴言を吐くそんな人は大なり小なり多いが、その暴言を吐ける自分が今居るのは誰のお陰ってことは忘れちゃうんだよね。
　「喉元過ぎても熱さは胃を焦がす」だったらいいのに。

「世紀末の詩」。結末が悲惨で救いがないんだけどー

　1998年放送だから約10年前か？
　結婚式の日に花嫁に駆け落ちされた野亜亘（竹野内豊）と、学長選挙に1票差で敗れた大学教授の百瀬夏夫（山崎努）。2人は屋上から飛び降り自殺をしようとして出会う。すげー、暗い出会い。
　そして、謎の少女ミア（坂井真紀）の3人はおかしな共同生活を始めるが、毎回、人生を揺さぶる様な悩みを抱えた人と出会うのだ。
　ほかに、小学校の教師役で、木村佳乃もレギュラー出演している。
　1話完結で、毎回のゲストの顔ぶれが凄い豪華版。
　野亜亘、百瀬夏夫共に、人が良く、また思慮深くもあるのだが、なにせ、毎回の結末が、アン・ハッピーエンドなのだ。まあ、世相を反映させた、これまでにないドラマだね。そうそう現実は巧くはいくもんじゃない！　ってこと。だから「世紀末の詩」か。そして音楽がまた「スタンドバイミー」とか、いい局使ってる。
　だが、この内容にも関わらず、なぜかポップなオーバーオール姿の竹野内は可愛い。山崎努は渋いいい演技。わたしは、山崎努さんがかなり好きです。好きな俳優さんの5本の指に入ります。
　これも数年前に鑑賞済み なのだが、当時印象に残ったのが、第2話「パンドラの箱」の斉藤洋介と、第5話「車椅子の恋」の三上博史。この2人のラストの表情まで、今でも思い出せるほどだ。
　そして、今回観ても、これまた、悲しいんだよね。やはり現実は厳しいから、せめてドラマの中だけでも、嘘だと分かっていても、ハッピーに終わって欲しい。歳取るとさ、ドラマ観て、心が軽くなりたいのだ。

「仮面ライダーカブト」ライダーってフリーランスなんだね

　だって長いんだもん。なので、初代ザビーとキックホッパーの出演シーンのみ鑑賞。第7話～第10話、第13話、第33話～最終話。
　で、思ったけど、これはスポンサーサイドに子どもたち乗せられてるよね。ライダーたっくさんいるから、フィギュアも売れる。しかもカブトだけで2種類あるしさ。
　そういうことか？　時代はこうなったか？　
　今をときめく、 水嶋ヒロ、 山本裕典lはもちろん 徳山秀典、 内山眞人、佐藤祐基、 加藤和樹らがライダーなんだけど、やっぱこれ、ママさんにはたまんねーなー。
　しかし、冷静になれよ。この中で誰がカッコいい？　みんなそれぞれに三枚目。 水嶋ヒロでさえそうさ。天パーおかっぱで。山本裕典も天使や小学生のコスプレまでさせられてる。
　徳山秀典だって、おとぼけだよ。しかし、ザビーの時は好青年の指導者で、20話空けてキックホッパーとして戻った時は、悪党になり切れないちょい悪キャラを見事に演じ分けていた。顔つきまで違うのが、この人の特徴。「スマイル」ではこれまでになかった、全く違う顔を見せている。
　主演のカブトこと水嶋ヒロだけど、主役なのに、いい人じゃないんだよね。頑固だし。豆腐を独り占めしたり。そんでもって究極のババコンで、何かにつけて「おばあちゃんがこう言った」って訓示を垂れるけど、それがまた、結構な我がままだったりして。
　このシリーズは協調性がないライダーの集まりってことだよね。
　それにしても山本裕典。よくこの役から人気が出たもんだ。だって完全に色物じゃん。「任侠ヘルパー」はかなり格好良かったが、よくぞここまでキャラを建て直した。しかし、ここから水嶋ヒロと山本裕典がスターになったのは解かんねーっ。やっぱ徳山でしょっ。
　みんな、大真面目に臭い台詞言ってるのが凄く受ける。で、ライダーさんたちみんなどこかしらおポンチ君なんだけど、いいのか？
　水嶋と並ぶ主演の佐藤祐基。知らなかったが、山崎樹範と似てなくもないって微妙なところだが、この人髷が似合いそう。同心役とか、お殿様、大店の若旦那とか似合うんじゃないの？
　いやー、それにしても昔は、正義の味方が悪を倒すってのが戦隊ヒーローだったが、単純に正義と悪でもなく、今は、色々な味付けをしているってことが良く分かった。
　ストーリも考えられていて、大人でも十分に楽しめます。イケメン目当てのママさんだけではなく、パパさんが観ても楽しめると思うよ。
　なにせ、わたくし、1日で観ちゃったからさ。
　それにしても、スポンサーでもないのに、なんでみんなあんなに豆腐が好きなのか？