かんじゃまのつぶやき(海の見えるチベットより)

日本一細長い四国佐田岬半島での慣れない田舎暮らしの日常や風景、
  そして感じたこと、思い出などをひとコマひとコマ

ビッグなズッキーニ

2008-05-31 10:22:17 | 食材・食事
 3日前、友人に電話をした時、「今年もズッキーニが大きくなったので、欲しかったらあげるよ」と言っていたので、昨日夕方早速いただきに行った。
生憎、大きなのは今日別の方にあげたそうで、小さいのしかないとのこと。まだ畑に生っているのを採ってくれた。小さいとはいえ、店で売っているのよりずっと大きい。


≪一番手前は我が家のキュウリ(23cm)≫

昨年いただいたズッキーニは、この写真のものより2倍~3倍大きかった。それを見た時、「ええ~~ これがズッキーニ」と思ったほどで、その大きさに思わず笑えてきた。

友人の話によると、説明書ではズッキーニは人工授粉の必要がないと書いてあるそうだが、最初の年そうして自然受粉に任せていたところ、全く実が生らなかったそうで、翌年からは小まめに人工授粉しているとのことであった。
カボチャの場合も人工授粉をしなさいと本などには書かれている。それでもカボチャは、結構ハチが受粉してくれるので、人工授粉しなくても結構な確率で実が生長する。ズッキーニはカボチャの仲間なのだが、授粉に関しては、カボチャよりもデリケートなのかも知れない。
昨日は、ズッキーニの他、ペンステモン、トサカケイトウ、綿花などの花の苗とオクラの苗を頂いて帰ってきた。せっかく頂いたのだから、無事に生長して花が咲くことを願うばかりだ。 

僕の心細道(14:ニュージーランド編-第十三章)

2008-05-30 10:50:03 | 旅行

≪フォックス氷河末端部≫

フォックス氷河観光の後は、さらに北上してグレイマウス、ネルソンへ行きました。
グレイマウスは、グリーンストーン(ヒスイの一種)が産出することで有名なようです。そこで、私も少しでもそのおこぼれに預かろうと、河口が近くにある海岸に行ってグリーンストーンの小石を捜してみました。グリーンストーンが産出する山から、川をつたって転がってきた小石があるかもしれないと思ったからです。いくつか、それらしいのを拾うことが出来ましたが、グリーンストーンだという確信は持てませんでした。  

その後、案内所で貰った地図を見ると、Craftsman(職人)というところがあったので、何かの工房があるのではないかと思い、興味がわいて、そちらへ歩いて行きました。そして、その工房に着くと、輪切りにされた正にグリーンストーンの原石が並んでおりました。先ほど海岸で拾った小石とは、緑の濃さが全然違っております。工房のオーナーに挨拶して、写真を撮らせていただきました。


≪グリーンストーン原石≫

そして、恥を忍んでその工房の人に拾った小石を見てもらいました。すると、「君が拾ったのは、グリーンストーンの一種ではあるが、それでは商品価値はないよ。ただの小石だ」というようなことを言っておりました。この人は、顔に似合わず(失礼!)親切な方でして、この後ホテルまで車で送ってくれました。このグレイマウスでは、こじんまりした普通のホテルに2泊しました。

翌朝、ホテルの部屋の窓から、何気なく外の通りを見ていると、通勤時間で多くの人が仕事場に向かっている様子が見えました。そして、少々驚いたのは、裸足で歩いている若い女性がいたことです。服装は、“会社へ行きます”という格好をしているのですが、靴も履かず裸足なのです。何かの健康法なのか?宗教上の理由なのか?私には全くわかりませんでした。

次のネルソンでは、ユースホステルに2泊しました。ここのユースホステルは、大きな屋敷を改築したものだそうで、珍しく私のガイドブックにも写真が載っておりました。なかなか良い佇まいの建物でした。ここでの思い出は、ユースホステルで海外の若者が思い思いに本を読んだり、日記をつけたりしていた光景を憶えているくらいと、一人で沢を伝って山のほうに遊びに行ったことくらいしか、記憶に残っておりません。
   

   ≪ネルソンのユースホステル≫


     【ここまでのルート】

   ≪つづく≫

四国地方梅雨入り

2008-05-29 10:48:14 | 田舎の生活
 昨日午後から今朝未明まで雨が降り続いた。そんな中、昨日夕方のTVニュースで、高松地方気象台が28日、四国地方が梅雨入りしたとみられると発表したとの報道がなされた。一瞬「えっ?」と思った。例年より随分早いと思ったからだ。
沖縄地方では例年5月の連休明けに梅雨入りし、その沖縄が梅雨明けする直前頃に、四国地方が梅雨入りするという印象があった。だから、6月の上~中旬頃だろうと思っていたので、なんだか損をした気分である。昨年より16日、例年より7日早い梅雨入りとのことである。逆に沖縄地方は例年より梅雨入りが遅れて、先日梅雨入りしたばかりだ。
梅雨明けの予想は、例年通りだそうなので、2ヶ月近く梅雨が続くということになる。
なんだか憂鬱になってきた。

一昨年こちらに引っ越したのが梅雨入り前だったので、引越し直後には、新品の畳はカビが生え、クローゼットの衣類や靴箱の靴もぜーんぶカビだらけになってしまった。家をリフォームしたばかりだということもあったのだろう。そのため、購入した除湿機1台では間に合わず、随分と“水とりぞうさん”のお世話にもなった。それでも昨年は、それほどはカビに悩まされなかった。
私は、このカビ・カビ状態を“妖怪梅雨真っ盛り”と呼んでいるのだが、実はこの妖怪の正体は目に見えず、天気図で記される、あの忌々しい黒の半円と三角であろう。

今日の新聞の天気欄を見ると、この妖怪は中国大陸から東西に延び、九州・四国地方に居座っている。当分は少し動きながらも、この辺を徘徊することになるのだろう。全く嫌なやつである。



そして、この妖怪とともに嫌なのが、既に出てきておりこれからさらに増えてくるであろう“小バエ”である。このハエは、私の大好きなビールや酒が大好きなようで、それを入れたコップの周りにたくさん集まってくる。うっかりすると、一緒に飲み込んでしまうことがある。
 まったく迷惑なやつである。

キュウリの生長

2008-05-28 11:30:15 | 菜園


キュウリの生長は、驚くほど速い。朝見た時と夕方見た時では、明らかに大きさが違っているのが分かる。測ってみると、一日で3cm近く伸びている。ということは、1時間に1mm余りの生長速度ということになる。すごいものである。
昨年は、苗を3本買って植えたのだが、食べるのが追いつかずに、半分ほどは無駄にしてしまった。それに、大きくしすぎたのか、大味だった気がする。
そんなことがあったので、今年は苗を2本だけ購入した。そのうち、最も生長が速いキュウリは、長さ20cmになった。茎の高さは、まだ1mにも達していないのに、もう十分食べられる大きさに育っている。買ったキュウリがまだあるので、収穫は明日か明後日ということにしようと思っている。
さて、今年はどんな味に育っているかな。 
 ところで、この地区のある畑などでは、近年猫にキュウリが食べられる被害が出ていると、何人ものおばさんが話していた。「猫がキュウリを食べるものだろうか?」と思うのだが、実際に食べている現場を押さえて、猫を袋叩きにしたおばさんもいるらしい。

我が菜園周辺でも、野良猫が何匹かうろついているのだが、幸い我が菜園では、昨年もキュウリが猫に食べられるということはなかった。キュウリを食べる猫は、特殊な食生活を送っている輩なのだろうか? 

三浦さん登頂おめでとう

2008-05-27 14:29:49 | 政治・社会
 今日は本当に、5月とは思えないほど暑い。
 そんなこととは関係なく、昨日、三浦雄一郎さんが2度目のエベレスト登頂に成功したとのことである。75歳である。この年齢は、日本人男性の平均寿命よりほんの少し若いだけだから、本当にすごいことだと思う。 残念ながら、前日に76歳のネパール人男性が登頂に成功したとのことで、世界最高齢登頂の記録はならなかったようだ。
ネパールは、5月中旬頃から雨季に入るので、雨季直前で乾季のうちでも最も暖かくなる5月上旬~中旬が、毎年登頂ラッシュになるようだ。そういう意味では、少し登頂時期が遅いように思うが、今回は、北京五輪の聖火もエベレストに登頂したので、それとの関係で三浦さんは予定を少しずらしたのだろうと思う。
強靭な肉体や精神力、そして適切なトレーニングがあったからこその成功であろう。それに、三浦さんの場合は、スポンサーを獲得しており、装備やスタッフに恵まれていたことも大きいようだ。
一方、ネパール人男性の方はどうだったのだろうか?

両横綱に「喝!」

2008-05-26 11:37:12 | スポーツ
14日目で優勝が決まって、昨日千秋楽結びの一番は消化試合となってしまった。それでも、館内から多くの声援が飛び、懸賞もたくさんかかった。そんな、ファンの期待を裏切るような両横綱の不遜な態度。 
勝負はあっけなくついたが、まずは朝青龍のいつもの悪い癖がでた。白鵬が両手を着いて既に勝負あったところに、朝青龍が駄目押しの両手突き。本当にこの男は、この手の悪質な駄目押しをこれまでにも何度も繰り返している。そのたびに私は、いやーな気分になる。

昨日は、これで終わらなかった。すかさず、白鵬がそれに反応して右肩を朝青龍にぶつける。そして、しばらく両者にらみ合う。土俵上でなかったら、殴り合いの喧嘩になっていたところだろう。
なんとも見苦しく・みっともないシーンを両横綱が作ってしまった。琴欧洲の優勝を汚すような、とても後味の悪い本場所締めくくりの一番であった。観客に申し訳ないだろう。 
相撲は勝っても負けても、潔くなければならないと思うのだが・・・。両横綱には、猛反省を促したい。 今場所「ごっつぁんです」した賞金は全部没収してもいいくらいだ。そして、それをサイクロンや地震の被災地に送るというのはどうだろう。

琴欧洲優勝おめでとう

2008-05-25 10:56:10 | スポーツ
大関までは最速で番付を上げてきた琴欧洲。しかし、大関に昇進してからは、度重なるケガのせいか、さっぱり気迫が感じられなくなってしまっていた。 “角界のベッカム”などと呼ばれて久しい。先場所も序盤から負けが込み、8日目終了時で2勝6敗となり、昨年九州場所に続き翌日から休場である。膝の調子がよくないのだろうか、これまでは腰が高く、すってんすってん転がされての負けが多く、“わじわじ”していた。そして、自信がないからだろうか、立合いで変化することも多かった。
 
ところが今場所は、腰が低く、前へ、前へ出る相撲が多かった。そうして、両横綱を倒しての12連勝。軟弱大関陣にあって、ただ一人健闘して、優勝争いのトップに立っていた。そして、昨日の安馬戦は、立合いから完璧で一気の攻めで、初優勝を決めた。 
このところ、横綱の優勝ばかり見てきたから、久しぶりに新鮮な感じがする。昨日、支度部屋へ帰る途中に師匠と握手した時の笑顔、印象的でした。本当に嬉しそうだった。
ただし、13日目に安美錦に敗れた一戦はいただけませんねえ。力強く勝ち進んできた前日までの相撲とは別人のようだった。この日は、全く踏み込めず完敗。苦手意識があったのだろうか、13日目にいつもの甘さがでましたねえ。その後、白鵬、朝青龍が続けて負けたからよかったようなものの、もし白鵬が勝っていたらどうなっていたことやら・・・。 
終盤にきてのまさかまさかの両横綱の大失速。少ししらけた感じはあったが、ともかく、琴欧洲関 初優勝おめでとう! 来場所からいよいよ真価が問われますぞ。

一方、豊真将は勝ち越しはしたものの、勝ったり負けたりでパッとしない。力強さ、粘り強さが感じられない。この番付位置でこの成績では、私は全然満足しません。
 快進撃を見たいものです。

GO!柳本ジャパン

2008-05-24 11:40:04 | スポーツ
バレーボールの北京五輪女子世界最終予選は、昨日23日、日本は3-1で韓国を破って5連勝で、今大会の4位以内が確定し、上位4チームに与えられる五輪出場権を獲得した。 

今回の日本チームは、これまでよりもスピードアップしているし、攻撃パターンも多彩になってきたように思える。そして、各選手がそれぞれの持ち味を生かしているように感じた。昨日は、栗原選手のバックアタックが面白いように決まっていた。そして、木村選手の好サーブ(我が家では“へなちょこサーブ”と呼んでいる)、荒木選手のブロック、後半やっと決まりだした杉山選手の速攻アタック、さらには頭脳的な高橋選手のプレー、みんな役割を果たしていた。
そして、このチームを引っ張っているのが主将竹下選手、忘れちゃいけないリベロの佐野選手。竹下選手はすごいと思うのだが、私は佐野選手も負けずにすごい選手だと思っている。どんなサーブでも、アタックでも必ずと言っていいほど、佐野選手がボールの下に行っているように思える。そして、ネット際に寄せる竹下選手に正確にボールを上げる。まるで忍者のようではないか。小さな身体で、強烈なアタックをレシーブする時など、体が壊れるのではないかと心配になってくる。彼女のレシーブ成功率は93%だとか・・・。 
韓国の選手はまだ若いからだろうか、レシーブからセッターへ上げるボールが定まっていなかったようだ。そして、ボールを見合うシーンも目立った。
 柳本ジャパン、北京五輪ではひと暴れして下さい。

テングサ乾燥中

2008-05-23 13:11:42 | 
一昨日、2日遅れのテングサ漁解禁となったので、私もいそいそと磯に出かけた。私が出かけた浜では、既に4・5人が来ていて、潮が引くのを待っている様子だった。海中を覗いてみても、まだ十分に潮が引いていないせいだろうか、テングサらしき海藻は見当たらなかった。 

乾燥したテングサは子供の頃見たことがあるのだが、実は私はテングサがどれかわかっていないのである。わかっていないのに採ろうというのだから、無謀・見切り発車極まれリ、というところだ。そのうち徐々に潮が引いてきたので、ニナを拾いながら、テングサはどれだろう? 子供の頃見た乾燥テングサからイメージしながら、これだろうか、あれだろうかと探してみた。事前にインターネットでも少し検索しておいたのだが、一口にテングサと言ってもたくさん種類があるようだ。そして、テングサの見分け方について、あるHPには「似た種類も多くあり、図鑑と見比べてもなかなか分からないので、知っている人に教えてもらうのが一番です」とあった。 

私も、これかなと思える海藻を試しに2、3種類採って、とりあえず聞いてみたが、全部違っていた。やがて、他の方たちはいよいよテングサを採り始めた様子だったので、その方たちに近づいて行って、おそるおそる(お忙しいところ恐縮ですが、という感じで)「テングサはどれですか?」と聞いて教えてもらった。
 それから、皆さんとは少し離れた場所で、私も教えてもらったテングサを水中メガネで探すと、あった。
波に揺られながら、他の海藻たちの間にたくさん生えていた。潜水すれば別だが、やはりかなり潮が引かないと見つけられないようだ。
たくさん群生している岩場を見つけたのだが、テングサの根元付近はどれも白っぽくなっている。先ほど教えてもらった時には、「浅いところのものは白くなっているので、深いところのものを採らんといけん」と言われたのだが、これは全部ダメなのだろうか?とも思いつつ採った。

奮闘約1時間、一昨日の浜は少し波があり、しかもまだ水温はそれほど高くない。腰の上まで海水に浸かりながら、水中メガネで探すので、完全に全身が濡れてしまった。やがて、満ち潮に変わったのであろう、さらに波が少し大きくなり、テングサ採りを終えた。 
この時期の海水温、干潮時間を考えれば、1時間が限界のようだ。
さて、テングサは水で洗っては乾燥させる、という作業を4~5回繰り返すのだそうだ。そうすると、色が抜けて白っぽくなるのだそうだ。そこで、家に帰って早速水洗いをして、砂や不純物を少し落としてから干した。いずれも聞きかじりの作業なので、本当に大丈夫なのかどうかはわからない。
海中にいるときは褐色だったテングサが、乾燥してくるにつれ赤紫色に変わっていく。そして、私が気になっていた根元の白いのが、余計に目立つようになってくる。どこかから、「だいやあ ○○さん、そげながいけりゃせん」と言う声が聞こえてきそうである。



この白っぽい部分は、テングサ自体が変色しているのではなく、茎に石灰分が付着している(コーティングされた状態)ように思えたので、試しに、この部分にサンポールを垂らしてみると、泡を出して反応したので、石灰分に間違いなさそうである。
 ではなぜ、私が採ったテングサは、ことごとく根元付近が石灰分でコーティングされているのだろう? ヒジキやワカメなどの根元は、テングサのように石灰分は付着していない。ヒジキやワカメは、岩場の上のほう(海面近く)に生えており、テングサは同じ岩場でも、海底付近に生えている。ということは、海底付近の海水には、石灰分がたくさん溶けているのだろうか? しかし、テングサと同じ場所に生えている他の海藻には、石灰分のコーティングはなかったように思う。
テングサの根元だけが石灰分でコーティングされるのには、きっと深いわけがありそうだ。
テングサ特有の性質なのだろうか?例えば、他の生物との共生といったような・・・。 それとも、地球温暖化? 海水汚染? 

ともあれ、今回のテングサは、自分んちでトコロテンを作ってみようと思っているので、見てくれが悪いだけなのであれば、問題はない。夏に美味しいトコロテンが食べられることを願いながら、今日も再度洗って干している。 

いつだったか、TVの某番組で、寒天には優れたダイエット効果があるという放送がされてから、当分の間スーパーから寒天が姿を消したことがあったことを思い出した。

僕の心細道(13:ニュージーランド編-第十二章)

2008-05-22 11:06:24 | 旅行


クイーンズタウンで一泊した後、バスでフォックス氷河へ向かいました。その途中、一度下車して、サザン・アルプスが見えるというマセソン湖へ行ってみました。小さな湖ですが、湖面に映ったサザン・アルプスの山並みは美しいものでした。
  

≪マセソン湖に映るサザン・アルプス≫

そして、再びバスに乗り、途中で貰った無料のパンフレットに載っていた、『フォックスグレイシャー・ホステル』へ宿泊の申し込みに行きました。ここでも、ぶっつけで受付に行き、宿泊申込をしたものです。陽気なお兄さんがいて、気軽に応対してくれました。部屋が空いているという事でほっとして、2泊お願いし鍵を受け取って部屋に行きました。ここは、管理棟と宿泊棟が別でした。そして、番号を見ながら部屋に行くと、部屋のドアは開いており、「あれ?」と思いつつ、中に入って「えっ ええ~~」と驚きました。 なんと、うら若き女性がベッドで横たわって本を読んでいるではありませんか。私の心臓の鼓動は、明らかに乱れたように思います。



「あれ?ここはモーテルだったかなあ? いやいやモーテルだとしても、こんなことはありえないはずだ」 NZのモーテルは、日本のような特殊目的ではないと知りつつも、なんだか予想だにしなかった光景に、いやいや日本のモーテルだって、女性までは・・・・。
部屋番号を間違えたのかとも思い確認したが、間違ってはいない。そして、意を決して部屋の中へ進んで、女性と軽く挨拶を交わして、ドキドキしながら、とりあえず荷物を置き、貴重品を持って、町に食料品を買いに出かけたのです。なぜ、私が泊まる部屋のベッドに彼女が寝そべっているのか、なんて尋ねる度胸は持ち合わせておりませんでした。

きっと何か事情があって、私の部屋にいたのだろうと思いながら、買物から帰ったら、いなくなっているに違いない、と思ったのです。ところが、できるだけゆっくり買物を済ませて、部屋に戻ってみると、私の甘い想像は外れでした。なんと、今度は先ほどの女性にさらに男性若者が2人増えて、なにやら食事を済ませた感じで、飲み物を飲みながら談笑しているではないか。事態は全く好転していない。どうなっているの?
  
テーブルを囲んで会話している彼らの視線を背中に感じながら、困ったなあーと思いつつ、買ってきた食材を調理していると(といっても温めるくらい)、やがて彼らは3人とも消えていきました。どうも、ベッドルームは2階にあるようでした。とにかく、やっと一人になることができて、ほっとしました。
どうも、私が泊まった部屋は、予備のような感じで、2階のベッドが一杯だと、この1階のベッドを使うようでした。次の日は、私も2階へ移動することになりました。
1階のキッチンは、共同のもののようで、2階のベッドの人は、1階に下りて食事をしているようでした。

そんなことがあった翌日は、フォックス氷河の上を歩けるツアーがあるというので、それを申し込み、参加しました。でも、このツアーは料金の割に期待はずれのものでした。ツアーが終了してから、ガイドに「楽しめたか?」と聞かれたのですが、「いいや」と言うこともできずに、「イエス」と答えた私でした。 

   ≪つづく≫