かんじゃまのつぶやき(海の見えるチベットより)

日本一細長い四国佐田岬半島での慣れない田舎暮らしの日常や風景、
  そして感じたこと、思い出などをひとコマひとコマ

沖縄ぶらぶら(2:墓参り編)

2008-05-09 10:52:10 | 旅行
沖縄到着翌日、県立博物館に行った後、奥さんの父上の墓参りに行きました。
   


沖縄のお墓はとても大きいのです。奥さんの実家のお墓も、まるで古墳状態です。もともとの小高い山(丘程度)に横穴を空けて、そこに頑丈なコンクリートで“墓システム”を造っています。そして、内地のような墓石はないようです。奥さんも中に入った事はないそうですが、このコンクリートの内部は、人が入れる位の広さがあるようで、お骨を安置しているとのことです。これは、“門中(ムンチュー)”というのだそうで、奥さんの実家の家族だけでなく、その父系の血縁集団が入っておられるそうです。一門の共同墓地と言ったところでしょうか。さらに驚くのは、これよりも大きな大元の門中墓も別の場所にあるそうです。こちらは、さらに先祖を遡った大一門、宗家の墓とでもいうのでしょうか。

沖縄では、旧暦3月に行われる年中行事として『清明祭(シーミー)』があるそうです。それは、この門中墓の前(広場)に門中メンバーの家族が出資・協力して作った供え物を墓前に供え、拝んだ後、その供え物を共食する慣習のようです。奥さんの話しによると、なかなか盛大な会食・歓談になるようです。日頃疎遠な親戚と顔を合わせ、親交を深める良い機会なのでしょう。おそらく“宴会的ピクニックのようなものだと思われます。私も一度参加したいと思っているのですが、当分(ひょっとして一生)機会がないようです。
内地では、墓の前でピクニックや宴会を開くなんて、想像もできないことではないでしょうか。

門中墓、清明祭は、いずれも中国から伝来した文化だろう思われます。内地だって、昔は中国との交易があったのに、なぜこのような文化が残っていないのだろうか?
内地(いわゆる“日本or大和”)では徳川時代に鎖国していた頃、琉球では盛んに中国と交易があったため、おそらく、その頃に琉球に伝来して広まっていったのではないだろうか、と想像しております。