かんじゃまのつぶやき(海の見えるチベットより)

日本一細長い四国佐田岬半島での慣れない田舎暮らしの日常や風景、
  そして感じたこと、思い出などをひとコマひとコマ

立候補資格は?

2007-07-31 15:19:32 | 
反戦、反核など国際的な平和運動に取り組んだ作家で、護憲を訴え続けた小田実さんが、昨日午前2時5分、胃がんのため東京都内の病院で死去した(75歳)との訃報を昨日のテレビニュースで知った。まるで、改憲を主張する安倍自民党の参議院選挙での歴史的惨敗を見届けるかのように・・・。
恥ずかしながら、私は同時代に生きながら、氏の著書を読んだことはない。ただ一度だけ、学生時代広島で小田さんの講演を拝聴したことがある。もう数十年前のことなので、詳しい内容は覚えていないが、原爆を搭載したエノラゲイが飛び立つシーンから話が始まり、反戦・反核を訴える内容だった。その迫力ある話し振りと真剣さ、行動力にとても感銘を覚えた記憶がある。ご冥福をお祈り申し上げます。

話は替わって、参議院選挙のことになるが、どうも疑問なのは、国会議員の立候補資格だ。日本国籍がなくても立候補できる、住民票が無くても立候補できるということを今回初めて知り、ペルー元大統領のフジモリ氏や元テレ朝の丸川氏が選挙権が無いのに立候補できたことがとても不可思議に思った。また、フジモリ氏は日本語が理解できるのだろうか?丸川氏は本当に選挙投票に行ったことがあるのだろうか? すっきりしない、私の疑問は広がる。 

「美しい国」はどこへ?

2007-07-30 13:24:07 | 政治・社会
昨日の参議院議員選挙の結果は、ほぼ選挙期間中のアンケート調査通りの結果となった。個人的には、こういうデータが事前に報道されると、そのゆり戻しというか、逆バネというか、有権者が調整してくるのではないかと思っていたが、そういう事態は起こらなかった。
愛媛県では、この10年間衆参6議席を自民党が独占しており、参議院では18年ぶりの野党系議院の当選とのことで、保守王国の四国4県で軒並み自民党は敗退した。昨夜のテレビで自民党の大敗が報じられると、安倍首相は涙目になっていた。以前、故橋本龍太郎氏が自民党幹事長の時、開票速報を知らされると「ちっきしょう」とうめいた場面が思い出された。安倍首相は今回の大敗を予想していなかったのだろうか?年金問題、政治と金の問題に絡む任命責任、そしてコイズミ前首相以来どんどん広がった格差問題。いくら、安倍首相が「美しい国づくり」を強調しても、身近なところでの問題、出来事に真剣に対処しなければ、指導力に「?」がつく。それまで保守王国だった地方の有権者の判断も甘くはなかった。これもコイズミ前首相が“郵政民営化”にこだわりすぎて、他の重要な問題を先送り、軽視してきたことのつけだろうと思う。
今回の選挙結果を受けて、自民党はどう変わるのだろうか?公明党はどう対応するのだろうか?衆議院はいつ解散するのだろうか?もし、衆議院が解散して、自民党が敗れた場合、その時こそコイズミ前首相の構造改革が完成するのかな? 

海の幸に感謝(その1)

2007-07-29 16:52:20 | 
今日は全国的には参議院議員選挙の投票日であるが、この半島では本日バフンウニ漁の解禁ということで、選挙は午前中早い時間に済ませて浜に出かけた。私にとっては両方大事なのである。本来であれば、解禁日は前回の大潮の時(2週間前)であったが、生憎台風4号の到来で大時化となったため、本日まで延期されたというわけだ。
漁港がある方面に行けば車で行けるのだが、そちらは人が多いだろうと予想して、私は徒歩でしか行けない別の浜に、奥さんが作ってくれたおむすびと水を持って出かけた。坂・石段を下りること10分、浜に到着する。本日の干潮時間は午後1時ということなので、それまでにはまだまだ時間があった。そこで、しばらく波打ち際の磯でニナ(小さい巻貝)を拾いながら潮が引くのを待った。そのうち徐々に潮が引いてきたので、私は水中眼鏡を装着して、いよいよ漁を開始した。今年初めて泳いだのであるが、まだ少し海水温が低いように感じた。
先日の台風でウニやサザエが陸に打ち上げられたりして、ずいぶん死んでいると聞いていたが、はてさて海中を覘くとその通りであった。サザエ、トコブシ、ウニの遺骸が結構目立った。それに、バフンウニはいるにはいるが、小さくてそれほど量も多くないようだった。おそらく、他の皆さんは漁協が買い取ってくれるバフンウニを目当てにしているのだろうが、私はウニは少しあればよく、アワビ、サザエ、トコブシ等が採れれば良いと思っていた。だから、ウニをほとんど採らなかった。2時間程度、潜っては石をおこして漁を続けた。干潮時も過ぎ、徐々に潮が満ち始めて波も出てきて、身体もやや冷えてきたので、2時頃に漁を終了して家路についた。
帰りは、ひたすら上り坂なので、泳いで疲れた身体には少ししんどい。
でも、久しぶりにたくさん採れたので気分は上々である。
今夜は、これらの貝類を肴においしいビールが飲める。

カンコロと千貫切り

2007-07-28 15:16:47 | 田舎の生活
段々畑で収穫したサツマイモは、そのまま保存して食べたりもするが、大部分は出荷するために薄く輪切りにして天日で乾燥させる。その乾燥させた甘藷切干のことを私達の地方では「カンコロ」と呼んでいた。カンコロはでんぷんやアルコールの原料になるのである。昭和20年代一時期、米1俵(60kg)とカンコロ1俵(60kg)が同じ値段で政府に買い取られたことがあるそうである。しかしカンコロの価格が良かったのは数年だったようで、その後我が地区でもサツマイモ栽培が急速に廃れ、柑橘類にとってかわられた。
そのサツマイモを薄く輪切りにする機械に、「千貫切り」というものがあった。この機械は、本体が木製でできており、片側に2~3枚の切刃をもった回転円盤があり、反対側にそれと連動したハンドルが付いていた。水で洗って土を落としたサツマイモをこの木枠の上面から入れ込み、ハンドルを回すとサツマイモが均等の厚さに輪切りされて出てくるというしかけだ。おそらくそれまでは、かんななどで薄切りにしていたのだろうから、画期的な機械だったことだろう。まさに「千貫切り」である。写真は、我が家に残っている千貫切りである。もちろん今は無用の長物ではある。
このカンコロは、自宅で食用とする場合には、天日乾燥したものを釜で茹でてペースト状にやわらかくして食べたり(これもカンコロという)、天日乾燥した後粉砕していも粉を作り、それをだんごにして食べたりしていた。このだんごは我が地区では「イモンモチ(芋のもち)」と呼んでいた。夏、海水浴に行く時など、よくおやつとしてこれを持っていったものである。このイモンモチの中には時々ザラメ砂糖を入れる場合がある。甘いものを食べる機会が乏しかった時代、子供心にこの味はとても贅沢な感じがした。

石垣と段々畑の話1

2007-07-27 13:44:44 | 風景
我が地区は、半島の斜面に集落をなしているため平地がない。そこで、先人達は耕作地、住居地などを確保するために多くの石垣を築き上げ、何とか平坦な土地を生み出した。そうして段々畑が作られていったのである。また、集落内の往来する道はほとんど石段からなっている。私が子供の頃には、何軒かの家で牛を飼っていたので、この石段の道の何処かには、常に牛のウンコが落ちていた。ネパールにトレッキングに行かれたことのある方ならお分かりいただけると思うが、それと全く同じ光景が見られたのである・・・。
石垣の組み方は、野良積み、平積み、矢羽根積みなどいくつかの工法があるそうだ。確かに実際に石垣を見ていると、それがどの工法に相当するのかは容易にわかる。残念ながら、それぞれの組み方にどういう利点があるのかは、不勉強な私にはわからない。石垣の第一の利点は土壌流失の防止効果であろう。そして、コンクリート擁壁と違って排水性に優れていると思う。コンクリート擁壁の場合、塩ビ管を埋めて排水性を確保しているように見えるが、その孔は土砂で埋まって排水できない場合がほとんどである。また、コンクリートは光・熱をもろに反射するが(最近は表面をでこぼこにしているものもあるが)、石垣は表面が平滑でないので、光・熱の反射はずいぶん和らげられている。
私が小学生の頃は、石垣で築かれた段々畑はサツマイモと大麦の二毛作が大半であったが、今ではほとんど柑橘畑になってしまっており、ここで“清見”や“デコポン”などが栽培されている。子供の頃は、甘夏柑、伊予柑、八朔等が主流だったように思われるが、単価がよく人気のある新種の清見やデコポンが増えてきたようだ。

名取トンネル開通

2007-07-25 13:55:18 | 田舎の生活
我が地区集落の東にある国道197号名取トンネルは、東側坑口周辺の地すべり変状のため、平成17年5月9日より、通行止めとなっていた。この国道は、半島の幹線道路であり、このトンネルの通行止めに伴い、その区間旧国道(現町道)を迂回路として利用することを余儀なくされていた。迂回路は道路幅が狭い上にカーブが多く、大型トラックやバスなどが通ると対向車との離合がうまくできない箇所があるため、3ヶ所に誘導員を配置して、交互通行としていた。
名取トンネルは、当初開通以来、地すべりによる地盤変状のため何度か調査・補修が行われ、そのたびに通行止めとなっていたようだ。そして、ついに補修では根本的な解決策にならないことを痛感したようで、改めて地質調査が行われ、不安定な地すべり土塊部を避けるため半分以上ルートを変更することとなった。今回は、そのトンネル付替え工事の完成をうけての開通である。
現国道が開通するまでの旧国道は、海岸沿いをくねくね曲がりながら走っているため、我が地区から半島付け根の八幡浜まで車で2時間近く要していたが、現在は40分程度であり、グーンと便利になった。
なお、道路が十分に整備されていなかった昔は、海上交通がメインであったが、国道の整備が進むにつれ、次第に海上交通は廃れていった。そのため今は、この半島の住民にとってこの国道は命綱でもある。
本日正午にトンネルが開通するということで、私は11時半頃、物見遊山のごとくのこのこと出かけて行った。どのくらい人や車、報道機関が来ているかと思ったら、観衆は私一人であった。それでも正午までには“通り初め”の車が20台程待機していた。テープカットなどあるのかと思ったが、そういうこともなく、全く拍子抜けしてしまった。家に帰ってそのことを報告すると、奥さんは「きっとそういうセレモニーや報道の撮影などは午前中にやってしまったのではないか」ということだった。きっとそうなのだろう。とりあえず、私も車で新しいトンネルを走ってみた。少し気になったのは、トンネルの途中から少し埃っぽく空気がよどんでいるように感じ、換気があまりよくないのではないかと思った。
ともかく、関係者の皆さん、誘導員の皆さん長い間ご苦労さまでした。

自ビール作りPart2

2007-07-24 13:43:00 | 田舎の生活
昨年、友人が自ビール作りのセットを送ってくれたので、初めての挑戦で8リットルほど作ってみた。出来上がったビールは、私にとっては切れがなく感じられ少々物足りなかったが、それでも麹のような香り・味がして、手作りっぽくて十分楽しめた。そうして、奥さんは自分好みの味だと言って喜んでくれた。
そのビールの素がもう1缶残っていたので、今年も先日仕込をして、一次発酵のためポリタンクに入れ冷暗所に置いておいた。昨年はやむなく水道水を使ったのだが、今回は満を持してこの地区で一番美味しいといわれている湧水を汲んできて仕込んだ。ところが、ビールの素の賞味期限が過ぎていたせいだろうか、本来なら数日で泡立ち、一旦白く濁るのだが(昨年はそうだった)、今回はいつまでたっても泡立ちが見られなかった。とはいえ、本来ならもうビン詰めして二次発酵に移す時期になっているので、本日ビン詰め作業を行った。少し飲んでみると、ビール特有の苦味はあるものの、発酵不足の感じでなんだか腑抜けた味であった。
そんな不安な二次発酵入りであり、どんな味のビールができることやら不安であるが、ともかく3週間後を楽しみにしよう。

梅雨明ける

2007-07-23 14:05:52 | 田舎の生活
今日は久しぶりに朝から強い陽射しが照りつけ、我が地区では今年一番の暑さのようだ。
先程お昼のニュースで、四国地方は梅雨明けしたと報じていた。今回の梅雨は、県内には結構恵みの雨が降り、大ピンチになっていた中予、東予のダムも貯水率を回復したようで一安心だろう。特に東予のダムは、中央構造線が近くにあるため、急峻な地形で流域面積が狭く、貯水効率が悪いのだろう。
梅雨明けで、やっとせみの鳴き声が聞こえるようになってきた。しかしまだ、夏の主役のうちクマゼミ、ミンミンゼミの声は聞こえてこない。多分先程から時々聞こえるのは、アブラゼミだろう。我が家から100m近く離れたところに神社があり、そこの木々からあの「シャンシャンシャンシャン・・・」と「ミーンミンミンミン・・・」の大合唱が聞こえてくると、本当に暑さを倍増してくれる。でもまだ今年は、神社の木々は静かである。

赤くなったピーマンの謎

2007-07-22 12:51:38 | 菜園
野菜作り1年生の我が家の菜園には今、カボチャ、キュウリ、トマト、ピーマン、シシトウ、里芋、大根、ネギ、シソ、ミョウガ、オクラが植わっている。キュウリは葉っぱが枯れてきており、もうそろそろおしまいなのだろう。トマトは、赤くなり始めたものから次々に鳥に食べられていたので、奥さんのお古のストッキングを短く切り、それで果実を覆ったところ、被害がなくなり順調に熟し始めた。そんな中、ピーマンは不思議だ。緑の実がなっていたはずなのに、いくつか赤くなったピーマンがある。これはどうしたものだろう。奥さんは「わーい、赤ピーマンだ」と言って喜んでいる。確かに赤ピーマンは知っているものの、こうして同じひとつの株から緑と赤ができるものだろうか?なお、シシトウも同じような現象が起きている。どなたか知っている方がおられたら、是非教えてくださーい。

投票時間締め切りの繰上げ

2007-07-21 10:34:47 | 政治・社会
今朝の新聞に、今回の参院選で全国51,743ヶ所の投票所のうち、28.7%に当る14,840ヶ所で、午後8時の投票締め切り時刻を繰り上げると出ていた。昨日、フジTV系の「とくダネ!」でも冒頭のトークでこの話題を取り上げていて、「おやっ?」と思ったわけである。そういえば、先日届いた投票所入場整理券には、「午前7時から午後7時まで」となっていたので、「あれ?終了時間は8時ではなかったかなー?」と思ったものの、勘違いだったかな、という程度であまり気にはしなかった。
「平成の大合併」で、市町村の数はそれまでの半分近くに減少し、各自治体の面積が広がったことが主要因のようである。つまり、各投票所の投票箱が、開票開始時刻に開票所に間に合って届けられるようにするために、終了時刻を早めた自治体が多いためとみられている。投票時間は1997年の公選法改正以降「午前7時から午後8時まで」が原則のはずなのに・・・。
やはり、あくまでも投票時間の確保に努めるべきであろうと思うし、安易に市町村選挙管理委員会の都合で、変更すべきではないと思う。それに、終了時刻繰上げの話は、各市町村の有権者にきちんと事情も含めた説明がなされているのだろうか?
我が県内では、20市町村計801投票所のうち、35.2%に当る282ヶ所で投票締め切り時刻を1~4時間繰り上げるという。我が地区もその282ヶ所の中に入っている。我が家から投票所へは徒歩2分程度だし、東京に住んでいた時よりうーんと近くなったし、個人的には時間繰上げは支障ないが、困る人たちも出てくるのではないだろう。それなのに、入場整理券が届いて初めて投票時間が短縮されていることを一方的に知らされるというのは、どうしたものだろう。それとも、「広報紙」などで事前に周知されていたのだろうか?慣例となっているのだろうか?
とここまで、書き込みをした頃、何というタイミングでしょう。写真のような「投票所の閉鎖時刻変更のお知らせ!」が郵便受けに届いた。アキサミヨー!