かんじゃまのつぶやき(海の見えるチベットより)

日本一細長い四国佐田岬半島での慣れない田舎暮らしの日常や風景、
  そして感じたこと、思い出などをひとコマひとコマ

汗ばむ陽気

2011-11-30 13:58:47 | 田舎の生活
もう霜月も終わりだというのに、あったかい。
外に出て少し歩けば汗ばむくらいであり、
小春日和を通り過ぎているくらいだ。
そのせいか、昨日も今日も空は霞んで、半島はぼんやりしている。



寒暖差が大きくないと清見の色づきが悪いのだとか・・・



 「プチッ」と応援 感謝

季節外れな ホタルの話

2011-11-28 14:44:12 | 田舎の生活
当地区には、いわゆる「川」と呼べるほどの河川はない。
せいぜい「沢」である。
それでも昔から「○○川」と呼ばれている場所が地区内に数か所ある。
沢沿いに地下水が湧水してくる箇所を造成して水を溜めて生活用水としてきた場所である。
「峯の川」(地元では「むねんかわ」と訛る)もその中のひとつである。



今でも地区の方々がボランティアで定期的に清掃活動をやって下さっている。
樹がうっそうと茂り、夏場は涼しそうな場所である。



ということで、ここで季節限定のそうめん流しをやったらどうだろうか、と考えていたのだが、
水量が少ないのが問題だ。

そんなおり、地区のある人が「ここにはカワニナがたくさんおるから、ホタルを育てたらいい」と提案してくださった。
後日改めて見に行くと、水量は少ないものの確かにカワニナがたくさんいる。
岩の上にはちゃんと這い跡も残っている。 


その方曰く、ただしホタルを育てるためには周辺を整備しなければならないと。
すぐ脇には小さな沢があるのだが、悲しいかな三面張りである。


これも含めてどういうふうに整備したらいいのか・・・。 
どれほどの経費がかかるのか・・・。
フーム! 

ところで、ホタルについてちょいと調べてみると、
ホタルは幼虫の頃、カワニナをモリモリ食べるとのこと。
そして、9か月間の水中生活を終えてから成虫になるそうで、
成虫になると何も食べず、幼虫時代に食べたカワニナの栄養分だけで生き続けるのだと。
そして、蓄えた栄養分を消化しきってしまった時に寿命が尽きるのだそうだ。
オスはメスよりも体が小さいため、幼虫時代に食べるカワニナの量が少ないので、メスよりも早く死んでしまうとも。
唯一口にするのは、水だけだそうだが、川の水は飲まず、夜露を飲むのだそうだ。
(童謡の♪こっちの水は甘いぞ~♪とちと違う)
だから、成虫はうんちをしない と。
そんな話を聞くと、何とも切ない。 


ご訪問ありがとうございます。

 「プチッ」と応援 感謝

利右エ門さまに会う

2011-11-25 13:25:55 | 田舎の歴史


3年前に一度紹介した場所である。
・・・「石仏・石塔見て歩き(9:水神観音)」(2008年6月30日)

ここの石垣を見に、時々よそから訪ねて来られる人がおられる。
整然と積み上げられた美しい石垣である。 
でもこれは見せるためではなく、生活の知恵の一部としての産物であろう。
この石垣の内部は牛小屋だった(と思う)。
そのなごりに、明かりとりの窓もみえる。
そして、傍らは湧水を溜める井戸になっている。
ただし、今はほとんど水が涸れてしまい、ここの水を利用する人はいない。

それでもその上の石垣で造られた祠には水神観音がいまも鎮座する。


右側面に慶応二寅十二月吉日と刻まれてある。
江戸最末期に作られたものだ。
そして、左側面には「地主利右エ門 世話人中地村中」ともある。
当時この場所は、利右エ門さまの所有地だったのだ。

利右エ門さまのご子孫は、私が子供の頃にはここに住んでおられたのだが、
今はこの地区を出て行かれ、この土地も他の方の所有地に代わっている。
その利右エ門さまだが、地区の共同墓地を調査していた時、そのお方の墓石を見つけた。
その場所はもう参る人もなく、ご覧のような藪になっている。


その藪に分け入って、竹や草木を少し切ってみると、かなりたくさんの江戸時代の墓石があった。
その中に「俗名利右エ門」と刻まれた墓石があった。
ただし、同じ名前のものが2つあった。
ひとつは、「天保13」とあり、この墓石は先代のもののようで、
水神観音に刻まれている地主の利右エ門さまは、明治元年に亡くなられたこのお方だろう。


戒名は「伶山善利信士」。
「伶」や「善」から人柄が偲ばれるような・・・。

見ず知らずの先達だが、ちょっとしたつながりを知っただけで何だか親近感が涌いてくる。
享年82才とあるので、当時としては相当長生きをされたようだ。


ご訪問ありがとうございます。

 「プチッ」と応援 感謝

新生姜みつけた

2011-11-24 15:03:05 | 食材・食事
東京住まいのころはよく食べていたのだが、
田舎に住むようになってから食べられなくなり、悔しい思いをしてきたものがある。
 生姜の漬物?である。
紅しょうがでないやつ。

一度、大洲のスーパーで売られているのを見かけ、感動して買ったのだが、
それ以降その店でも、ましてや他のスーパーでも、売られているのを見かけたことがない。
東京の知り合いに連絡して、送ってもらおうか と思ったこともあったくらいだ。

それが、昨日偶然にそれを見つけた。
これまで、何度行ってもこのスーパーで見かけたことがなかったというのに・・・、
お客さんから要望があったのだろうか?
ジャ ジャーン!


あこがれの“岩下の新生姜”である。
旨いんだな これが。
時々、無性に食べたくなる。

そんなことに気をよくしていたら、思い出した。
最近、役所広司さんがCMをやっている“マルちゃん正麺”が気になっていたのだ。
役所さんが「うまい! と3回はいう」と言っているのだから、これは買わないわけにはいかん。
 
おー あった あった。


と 手に取ったのだが、「とんこつ味か・・」
とんこつは、家にマルタイの旨いやつがあるしなあ・・・
と思っていると、陳列棚がなんか変だ。

なにィ~、とんこつ味がドカッとあるが、その左が空いているではないか。
商品札を見ると、「醤油味」と「味噌味」とある。
とうやら、この2種類は売り切れているようだ。
みんなこっちを買っていったのだ。
うんにゃ・・・、わしも醤油味が食いたか! 
ということで、役所広司さんになれずに、泣きながら帰路に着いた。 


 ご訪問ありがとうございます。

 「プチッ」と応援 感謝

なんとか葵

2011-11-21 16:03:06 | 草花・樹木


この花の名前は何だろう?
近所に咲いている花で、名前は知らないのだが、きれいなので写真に撮った。



するとある日、近所のおばさんが「あそこの花 よいよきれいながじゃ、写真撮ったかな?」と。
おばさんは、どこかの地で咲いているこの花をTVで放映していたのを見たとも言っていた。

「花の名前知らんかな?」と尋ねると、
「なんとか葵 いうち言いよったなぁ」と。

 その「なんとか」が知りたい。
うーん、葵や芙蓉の仲間には違いないのであろう。

【クリックで拡大】


 ご訪問ありがとうございます。

 「プチッ」と応援 感謝

真鍋ジャパン観戦悲喜

2011-11-19 14:41:49 | スポーツ
3試合終わった時点で1勝2敗。
イタリアに完敗し、中国にはフルセットの悔しい逆転負け。
まだまだ強豪との対戦をいくつも残して、この時点で3位以内は無理、と思った。
その後連勝したものの、状況は変わりない。
そして6戦目。
欧州選手権の覇者とはいえ、勝てると思っていたセルビア戦。
サーブレシーブで崩され、竹下に返せない。
そして、高い打点から打ちこまれブロックで止められず。
逆に相手の高いブロックに阻まれ、試合の流れをつかむことができずに完敗。
なすすべがなかった。 

後は消化試合かと思われたが、
ここから踏ん張った。
ブラジル、ドイツ、そして最終戦でアメリカを破った。
熱い試合だったなあ。
アメリカは優勝が懸かった一戦。
かたや日本は、直前に五輪出場の望みが絶たれ、消化試合みたいなものになってしまった。
それでも、モチベーションを切らさず、
拾って拾って 拾いまくって、強打で応酬した。
結果、3-0でアメリカに勝ってしまった。 
いやー、すごい試合を見せていただきました。
竹下選手・佐野選手のおかげで、若い選手もずいぶん成長したことだろうし、
最終予選もこの調子で頑張っていただきたーい。 


せっかく小結に上がったのに なんで6連敗なんや豊真将 

 「プチッ」と応援 感謝

琉球朝顔

2011-11-18 12:10:09 | 草花・樹木
今日は生憎の雨。
今日から3日間は雨との予報である。
とはいえ、昨日UPした花について「(写真でははっきりわからないが)琉球朝顔ではないか」との親切なコメントをいただいたので、
あらためて別の場所へも行って写真を撮ろうと、雨の中ノコノコ出かけて行った。
この朝顔は、屋根を這いあがるだけでなく、
ワイヤーなどがあればそれに絡まり、上って行ったり(いやこれが本業か)、


擁壁に垂れ下がったり、と自由自在である。


道路沿いのこの場所は、少し前はもっとたくさん咲いていたのだが、
ピークを過ぎたのか、天気が悪いせいなのか、今日はまばら咲きである。

ネットで見てみると、ご指摘の通り“琉球朝顔”のようである。
冬越し・定植の仕方などもご指摘の通り。

雨の中での撮影なので、ピントがやや甘いが、エイッ!

【クリックで拡大】


ご訪問ありがとうございます。

 「プチッ」と応援 感謝

屋根を這う花

2011-11-17 15:08:10 | 草花・樹木
過疎化が著しく、空き家・廃屋が多い当地区。
住人がいなくなって久しい家では、特に蔓性の植物が繁茂していることがよくある。

この家では、道端に生えた花が勢いよく屋根の上まで伸びて、傷んだ屋根を彩っている。

   【撮影 午後1時46分】

ところで、この花は朝顔だろうか昼顔だろうか?
それとも別の花だろうか? 

浅薄な私は、朝顔、昼顔といえば 夏 と思うのだが、
この花は真夏には咲かず、秋も遅くなってから咲き始めた。
今、地区のあちらこちらで咲いているのを見かける。
暑い夏に咲けば、省エネにも一役買うところだろうか。
人が住んでいればの話だが・・


 ご訪問ありがとうございます。

 「プチッ」と応援 感謝

岡の川線改良工事

2011-11-15 13:59:38 | 田舎の生活


道幅が狭く、勾配がきつく、見通しが悪く、おまけに側溝もないこの町道。 
今は、ここより上の場所を別のルートで道路が通じているが、
現在のような道路が通じる前、かつてはこの場所は当地区の玄関口であった。

その道路の改良工事がいよいよ始まる。





ところで、この場所の一角に、まるで “ウェルカム地蔵”のごとく、石仏が並んでいる。
現在の道路ができた際、近隣にあった石仏をここに集めたのだそうだ。



工事期間が柑橘の収穫時期と重なり、いくらかの不便を我慢しなくてはならなくなるが、
完成後、より安全で便利になることを楽しみにしたい。


ご訪問ありがとうございます。

 「プチッ」と応援 感謝

お墓調査 その14:墓石よ永遠に

2011-11-13 09:00:00 | 田舎の歴史
自分の興味だけで、調査と称して地区の共同墓地の他人様の墓を勝手に見てきた。
当然それぞれの家の皆さんがご先祖様の供養に参られるわけだけれど、
そんな中、草木に囲まれてそこに墓石があることさえ忘れられているような墓地や、
当地区から出て行かれて墓を改葬され、竿石が撤去、あるいは横倒しにされた墓もある。
長い間草木に覆われて静かでいた墓石などは、うるさい奴がやって来たと 迷惑だったかもしれない。
しかも私に草木を切られ、墓石が露わになってしまった。


【伐採前】


【伐採後】


【伐採前】


【伐採後】

長い間草木に覆われていた墓は、えてして保存状態がよく、刻まれた文字がくっきり残っている。
しかし、私が草木を伐採したことで、今後しばらくはもろに風雨にさらされることになる。
それを思うと、罪なことをしたようにも思える。

そんな迷える自分を、せっかく建っている墓だから、太陽の光を浴び、地元の人の目にも触れた方がいいのではなかろうか、と勝手に正当化してみようかなと思ってはいる。
この墓石もそんなふうに草に埋もれていたものだ。


文字がくっきりしている。
戒名がなく、俗名が刻まれている。
ところで、この俗名は もしかすると・・・
享年が記されていないので確かなことは言えないが、亡くなったのは宝暦7年(1757)とある。
5代将軍徳川綱吉が かの悪法『生類憐みの令』を発令したのは1685年(廃止は1709年)。
ということで、このお方が50~70歳でお亡くなりになったのであれば、『生類憐みの令』の時代に生まれたことになり、そんな時代背景からこの名前が付けられたのかもしれない。

という話はおいとくとして、草木に埋もれていたこれらの墓石は、この先このまま誰もお参りする子孫がいなければ、再び草木に覆われることになるのだろう。
もう一度眠りにつくのか。

そんなふうに、もう誰もお参りすることのない墓地(跡地)から、念願の3名連記の夫婦墓を見つけた。
ひとつめは、改葬され、竿石が横たえられた墓地である。


ところが、意に反してこの墓石は旦那さんの戒名が中央にきており、先妻さん、後妻さんの戒名がその両側にある。
これはどういうことだろう?

そしてもうひとつ、草に埋もれていた墓石でも、


旦那の戒名が真ん中にある。
聞きかじった情報とは違うではないか!
※この関連記事は ⇒ こちら 「お墓調査 その7:もう少し夫婦墓をみる」(2011年8月10日)

そんなことを思いつつも、こんな墓石もあった。


戒名ではなく、俗名での「○○夫婦」とある。
なんだか微笑ましく感じる。

最後にひとつ。


この墓石も草に埋もれていたのを見つけたのだが、その瞬間「?!」となり、
なんだか少し嬉しくなった。
「元氣信男」なのである。
古い墓石では「信男・信女」というのを時々見かけるので、
今で言う「信士」と同じで、れっきとした戒名であろう。
それが「元氣」かぁ・・・。
うーん、シンプルじゃ!
というか、和尚の手抜きとも思える。

墓石には、まだまだ分からないことがたくさんあり、興味は尽きないが、地区の共同墓地を調査して、個人的には多くの発見があり、本当にたくさんのことを学ばせてもらった。
共同墓地で古くからの墓石がこんなにたくさん、しかも整然とある地域というのは、そうそうないのではなかろうか。

墓石よ 永遠に!




ご訪問ありがとうございます。

 「プチッ」と応援 感謝