何気ない風景とひとり言

寺社&石仏巡り、小さな旅、散策...ふと目に留まった何気ない風景...切り取って大切な想い出に!

朝夷奈切通の石仏

2023年04月25日 | 石仏巡り

【神奈川・横浜市】鎌倉時代造営の鎌倉七口のひとつである切り通し「朝夷奈切通」の朝比奈側の入り口に鎮座する石仏群。 朝夷奈切通は仁治二年(1241)、鎌倉幕府が鎌倉と当時海外等からの物資集散の港であった六浦とを結ぶ重要交通路として、山稜部を開削して造営した路。

■バス停「朝比奈」から朝夷奈切通に向かうと、2~3分で「朝夷奈切通」の道標が立つ入口に着く。 もう少しで見過ごすところだったが、道標の少し手前の右側の切岸の岩崖に2つの大きな穴がある。中世の洞窟墓地だった「やぐら」の跡だろう。
切通しは横浜横須賀道路の高架下を通るが、その手前の切岸の裾に8基の石仏(含む石碑・供養塔)が散策者の安全を祈るかのように鎮座している。 造立年が分かる石仏はいずれも江戸中期から後期のもので、一部は風化による磨滅や剥離が激しい。 8基の石仏の中で、「猿田彦大神」と刻まれた神道型の石碑、「坂普請供養塔」と刻まれた供養塔そして.「道禄神」と刻まれた道祖神が珍しいと思う。

△朝比奈側の朝夷奈切通の入り口....右側の切岸の岩崖にある2つの穴は中世の納骨施設であった「やぐら(谷倉)」跡(と思う)

△国指定遺跡「朝夷奈切通」の案内板

△「朝夷奈切通」の道標....側面に「左熊野神社」と刻まれている

△左上に走る横横高速道路の高架下を通る「朝夷奈切通」の参道の手前脇に鎮座する石仏群

△庚申塔、道祖神、供養塔、猿田彦大神など8基の石仏・石碑が整然と鎮座

△石碑・石仏には風化による磨滅と剥離がみられる

△延宝八年(1680)造立の笠付角柱型青面金剛庚申塔(日月、3猿)/合掌する青面金剛像

△笠破風の兎毛通の位置に蕪懸魚を彫っている/台座に彫られた3猿

△寛政六年(1794)造立の駒型文字庚申供養塔(欠けているが日月瑞雲、台座に3猿)/安政四年(1857)造立の「猿田彦大神」と刻まれた神道型の石碑....左右が割れていて原形不詳

△造立年不詳の舟光背型地蔵庚申塔(3猿)/磨滅と剝離が激しい地蔵型庚申塔

△天保七年(1836)造立の「坂普請供養塔」と刻まれた供養塔/天保四年(1833)造立の.「道禄神」と刻まれた道祖神....上部の梵字は「青面金剛」と思う

△造立年不詳の舟光背型地蔵庚申塔....台座に三猿らしきものがあるので庚申塔と思う/造立年不詳の櫛型光背仏像....磨滅が激しく尊名不明だが、像容から地蔵仏と推察



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