北のとうさんの鉄道旅・アマチュア無線JA8HBO

札幌に住むおやじが北海道を中心に鉄道旅の話題や無線の話題も織り交ぜてぼやきます。アマ無線のコールサインJA8HBO

もう少し勉強して欲しい新聞の鉄道関連記事

2013年11月10日 | うんちく・小ネタ

「JR四国、安全投資惜しまず 赤字経営と年齢偏在、北海道と共通」と題した記事が、11/10の北海道新聞に掲載されました。

あまりに内容に事実誤認的要素があり、北海道民を戸惑わせるばかりです。
批判するばかりで、建設的提案のない北海道新聞の一連のJR北関連記事には困ったものです。

「カーブで車体を傾ける世界初の振り子気動車特急。JR北海道の「スーパー北斗」のお手本にもなった。」

 たしかにその通りですが、手本とは言えるほどでもなく、雪と低温の影響でそのままでは使い物にならず、JR北海道は独自の技術で改善しました。
また、この振り子技術は国鉄時代のものですからJR四国が開発したと受け取られる記事の内容も誤解を招きますし、当然にJR北の技術力にもふれるべきでしょう。

「カーブが続いても速度を落とさずに車体を傾けて走り、揺れに不安は感じない。香川県に抜けた後、瀬戸大橋を渡り、JR西日本が管轄する岡山まで走った。」

 当たり前の話です。北海道でも車体を傾けますし、特に不安は感じません。先日、釧路まで4時間強、Sおおぞら乗車のルポルタージュ記事を書いた記者と同人物かも知れませんね。JR北への悪意の塊のような表現です。

「JR四国は北海道以上に合理化を進め、保線や大規模な車両検査はもとより、JR北海道では自社職員が3日ごとに目視で行う車両の点検や3カ月ごとの綿密な検査も子会社に委託。車両検修担当者は子会社に出向している。」

 以前の記事で、過度な外注化を批判していませんでしたか。この記事では一方で下請けから自社に線路整備を戻したことを褒め称えています。

 「一方、JR四国は2011年度から幹線の枕木のコンクリート化に着手。今春時点のコンクリート化率は54%で北海道より13ポイント高い。直線など木製が多く残る区間も数本に1本コンクリート枕木をはさみ、レール幅が広がりにくいようにした。」

 たしかに軌条幅の維持にはコンクリート枕木は有効ですが、レールの接続部やポイント部には木製のしなやかさを期待して、あえて使用すると聞きます。また、コンクリートは寒暖の差に弱いとの考え方もあります。 指摘が片手落ちです。

「特に特急車両の旧国鉄型は20年前に全廃。北海道で旧国鉄型特急39両を今も使っているのと対照的だ。さらに、北海道で昨年まで原則的に交換しなかった特急気動車のエンジンも、随時、交換している。」

  これは、完全に誤報といえる内容です。四国においても185系という特急型の国鉄時代の車両を相当数(3月で32両)使用しています。また、四国が九州に 有償譲渡した185系のことはどうなるのでしょう。九州も危ないと述べたいのでしょうか。普通列車用の国鉄型キハに関しては相当な車両数です。

以上、記事の内容の裏付け弱く、JR北海道が単に悪という前提での記事は北海道民に誤解を与えます。
今後は、もっと深く検証した記事を期待したいものです。
ちなみに拙宅は北海道新聞ではありません。
朝日新聞ですが、読み応えのあるJR北の検証記事を連載しておりました。


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