樹齢何百年と言う巨木を見ると神々しさを感じる。NHKのBSでは巨樹巡礼の番組があって、巨樹が崇められ人々に大切に守られているのが分かる。
熱田神宮に行くとクスノキの巨木があって、参道脇の手水場横の樹にはしめ縄が張ってあり、弘法大師御手植えとかでみんな拝んでいたりする。
もっとも熱田神宮には樹齢千年以上のクスノキが7本あって、その中で一番の巨木は一般の人が目にすることが出来ない神域にあると本で読んだことがある(あやふやな記憶なので間違っているかもしれません)。
東片端にはクスノキの巨木を道路拡張のために伐採しようとしたら事故が相次ぎ祟りに合うと言うので道路をクスノキを避けて曲げてしまったところがある。
さて今回の東野圭吾さんの小説は、クスノキの巨木にまつわる物語。
主人公の玲斗はある犯罪を犯して刑務所行きになるところを母親と異母姉妹である叔母の千舟が弁護士を差し向けて示談金を払って助けてもらうのだが、その代わりにクスノキの番人になることを求められる。
もとより母子家庭に育ち、やさぐれて何の技能も持たず、行くところもない身なので否応なくクスノキの番人というちょっと不可思議な職に就くことになる。
そこは都心から電車で1時間ほどの駅からさらにバスに乗り、坂を登ったところにある月郷神社、境内のわきの茂みを抜け、奥にあるクスノキの番人をするのが仕事。
太古から鎮座するクスノキは荘厳で迫力があり見る者を圧倒する。昼間は誰でも立ち入ることが出来、ちょっとしたパワースポットになっている。クスノキの中は空洞になっているところがあり、そこで願い事をすれば叶うと言う伝説迄生まれている。でも悪乗りして落書きしたり彫刻刀で掘ったりしようとする輩もいて、境内を掃除しながら合間におかしなことがないか見回るのが番人の仕事。
でも本当は夜中の仕事が番人の本当の役目。予約制で夜にクスノキの空洞で特別な燃焼時間2時間ほどのろうそくを灯しなにやら祈念する人の受付と段取りをする。ただし祈念の内容には一切タッチせず、詳細は玲斗は千舟から一切教えてもらえない。本当に祈念で何を祈り何を念じているかさっぱり分からないまま、おいおい自然に分かるようになると言われるだけ。祈念に適した日は満月と新月前後で、どうやらクスノキの霊力と月の霊力が祈念に関係していることは予約状況を見て分かってきた。
物語では、祈念に来る佐治とその娘、さらに大場壮貴がクスノキに何を祈り何を求めているのかを順次解き明かしていくことで、クスノキの持つ不思議な力が分かってきます。
合間に顧問をしている美舟のホテル運営会社の経営のエピソードなどが入るのですが、最後に千舟の今の姿が明らかになり、それが玲斗に無理やり番人を引き継がせようと背景になっていることが分かります。
主人公の玲斗が半分プータローのような生活をしていたのに番人の仕事をやりだしてから至ってまともになり手を抜いたり飲んだくれたりすることなく真面目に番人の役を務め、祈念に来る人に対して真摯に対応しているのは違和感があるのですけど、そんなことはスルーしてクスノキの霊力の世界に引き込まれていきます。
個々の話をこれ以上書くとネタバレになるので興味が持てたら本を読んでください。人気作家の東野圭吾さんの本なので2020年初版ですが、いまだに図書館では予約して暫く順番を待たないといけませんでした。
熱田神宮に行くとクスノキの巨木があって、参道脇の手水場横の樹にはしめ縄が張ってあり、弘法大師御手植えとかでみんな拝んでいたりする。
もっとも熱田神宮には樹齢千年以上のクスノキが7本あって、その中で一番の巨木は一般の人が目にすることが出来ない神域にあると本で読んだことがある(あやふやな記憶なので間違っているかもしれません)。
東片端にはクスノキの巨木を道路拡張のために伐採しようとしたら事故が相次ぎ祟りに合うと言うので道路をクスノキを避けて曲げてしまったところがある。
さて今回の東野圭吾さんの小説は、クスノキの巨木にまつわる物語。
主人公の玲斗はある犯罪を犯して刑務所行きになるところを母親と異母姉妹である叔母の千舟が弁護士を差し向けて示談金を払って助けてもらうのだが、その代わりにクスノキの番人になることを求められる。
もとより母子家庭に育ち、やさぐれて何の技能も持たず、行くところもない身なので否応なくクスノキの番人というちょっと不可思議な職に就くことになる。
そこは都心から電車で1時間ほどの駅からさらにバスに乗り、坂を登ったところにある月郷神社、境内のわきの茂みを抜け、奥にあるクスノキの番人をするのが仕事。
太古から鎮座するクスノキは荘厳で迫力があり見る者を圧倒する。昼間は誰でも立ち入ることが出来、ちょっとしたパワースポットになっている。クスノキの中は空洞になっているところがあり、そこで願い事をすれば叶うと言う伝説迄生まれている。でも悪乗りして落書きしたり彫刻刀で掘ったりしようとする輩もいて、境内を掃除しながら合間におかしなことがないか見回るのが番人の仕事。
でも本当は夜中の仕事が番人の本当の役目。予約制で夜にクスノキの空洞で特別な燃焼時間2時間ほどのろうそくを灯しなにやら祈念する人の受付と段取りをする。ただし祈念の内容には一切タッチせず、詳細は玲斗は千舟から一切教えてもらえない。本当に祈念で何を祈り何を念じているかさっぱり分からないまま、おいおい自然に分かるようになると言われるだけ。祈念に適した日は満月と新月前後で、どうやらクスノキの霊力と月の霊力が祈念に関係していることは予約状況を見て分かってきた。
物語では、祈念に来る佐治とその娘、さらに大場壮貴がクスノキに何を祈り何を求めているのかを順次解き明かしていくことで、クスノキの持つ不思議な力が分かってきます。
合間に顧問をしている美舟のホテル運営会社の経営のエピソードなどが入るのですが、最後に千舟の今の姿が明らかになり、それが玲斗に無理やり番人を引き継がせようと背景になっていることが分かります。
主人公の玲斗が半分プータローのような生活をしていたのに番人の仕事をやりだしてから至ってまともになり手を抜いたり飲んだくれたりすることなく真面目に番人の役を務め、祈念に来る人に対して真摯に対応しているのは違和感があるのですけど、そんなことはスルーしてクスノキの霊力の世界に引き込まれていきます。
個々の話をこれ以上書くとネタバレになるので興味が持てたら本を読んでください。人気作家の東野圭吾さんの本なので2020年初版ですが、いまだに図書館では予約して暫く順番を待たないといけませんでした。
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