内田樹節が全開の時論です。
安倍政権時代の日本の劣化について、小気味よくぶった切っています。

為政者はたとえ選出の際は51:49で選ばれたとしても、政を行うに際しては100の国民の最大幸福を目指すものと言うことが基本と思います。
ところが安倍政権が行ったことは、30%の支持者だけに目を向けて、反対するものは徹底的に排除していく。自らにすり寄ってくるものを重用して身内を固める。その間日本の国力は大きく下がっている。それはいろいろな経済指標を国際比較してみれば明らかです。右肩下がりの現状しか知らない若者は明るい未来などは諦めていて、まだ見ぬ幸せに飛び出すこともなく今ある不幸せに留まるのが最良の選択と思うしかなく選挙にも関心なし。それでも日本は昔の名残でそこそこの地位に入るので、これでいいと思っているのでしょうけど、今や一人当たりGDPでは、2021年IМF発表では日本28位、韓国30位でトレンドを見るとあれだけ嫌い馬鹿にしている韓国にも近々抜き去られるかもしれない。こういった閉塞状況が若者の保守化を支えているといわれると老い先短い年寄りには暗澹たる将来に思えます。
安倍政権は国力の衰微なんかは気にしないと腹をくくり、ひたすら政権の存続を優先してきた!日本の未来への冒涜としか思えません。
安倍外交についても「地球儀を俯瞰する外交」とか豪語していたのですが、やってる感は出していてもトランプにすり寄っていただけで具体的な成果はあったのでしょうか。今になってみると遅刻してきたプーチンに対して「ウラジミールと晋三」の仲と愛想笑いをしていた姿は、国辱ものです。クリミア侵攻後の制裁で苦しい中、上手く助け船を出して返還に向けて一歩進んだと思っていたかもしれないけど結果何の成果も得ることもできずに資金だけ提供させられ、ウクライナ侵攻への暗黙の足掛かりを与えたようなものだが、こういう姿にネトウヨと言われる人たちは何か言ったのか。安倍こそ在日だとでも言ったのだろうか。外交に関しての唯一の具体的成果は日韓従軍慰安婦合意と言われると安倍さんは嫌だろうな。
安倍政権はファナティックな国民感情を鼓舞し、政権の求心力を確保していたのですが、火のついた国民感情に制御できずに政策の選択肢を限定せざるをえなかった。ある意味国力を毀損する政策を行っていてもそれは国民に支持されていたからこそ長期政権たり得たわけで、その意味ではそれが日本国民の望み…となると行きつくところまで行かないといけないのか。
ポピュリズムな国民感情に対して生き馬の目を抜く国際政治の舞台でどうやって国家のパワーを行使していくかの「国家理性」が求められるのですが、粛々と「国家理性」を訴え実行してくような政治家は今の日本の民主政治からは出てくるのが難しく、もう出てこないのか。韓国の文大統領を見てもポピュリズムに流されている同じような印象を抱くのですが、大統領が変わりどうなるのか。
どうも安倍政権のことばかり書きましたが、アメリカ、中国についても章をたてて論じています。アメリカ、中国は内部で大きな矛盾を抱えながら、今後世界でどう行動していくのか、そして日本はどうすべきかを、基本的に内田が「思い付き」を朗々と論じ、それをうまく姜がコントロールしながら落ち着かせていくというような感じなのですが、私のような門外漢にも腹に落ちる議論になっています。
それにしても今回のロシアによるウクライナ侵略によって、世界情勢はまた大きく転換していくのでしょうけど、どうなっていくのか。長期的にはロシアの敗戦は必至で窮地に追い込まれていくと思うのですけど、いささか不謹慎ですけど個人的にはその時が北方領土交渉を前進させる好機になるのではと感じています。
内田樹と姜尚中の対談としては3冊目ですけど、ウクライナ侵略後の続編が早く読みたいものです。
もう一冊は、おなじみの今野敏の「スクープ」シリーズ第5弾「オフマイク」。
テレビの報道番組「ニュースイレブン」の遊軍記者です。・布施と警視庁捜査1課特命捜査係刑事・黒田の本来水と油のコンビの活躍です。
読み始めるとやめることが出来ずに、一気呵成に読み通すことが出来ましたが、思い返すと展開と細部には疑問符が付くところもあるのですが、勢いで押し切られてしまいます。
どうしても報道記者という職業柄、事件解決に向けては無理が出てこざるを得ないこともあると思います。
それでも図書館の書棚に今野敏の本で読んでいないものがあるとついつい借りて来て読んでしまいます。
安倍政権時代の日本の劣化について、小気味よくぶった切っています。

為政者はたとえ選出の際は51:49で選ばれたとしても、政を行うに際しては100の国民の最大幸福を目指すものと言うことが基本と思います。
ところが安倍政権が行ったことは、30%の支持者だけに目を向けて、反対するものは徹底的に排除していく。自らにすり寄ってくるものを重用して身内を固める。その間日本の国力は大きく下がっている。それはいろいろな経済指標を国際比較してみれば明らかです。右肩下がりの現状しか知らない若者は明るい未来などは諦めていて、まだ見ぬ幸せに飛び出すこともなく今ある不幸せに留まるのが最良の選択と思うしかなく選挙にも関心なし。それでも日本は昔の名残でそこそこの地位に入るので、これでいいと思っているのでしょうけど、今や一人当たりGDPでは、2021年IМF発表では日本28位、韓国30位でトレンドを見るとあれだけ嫌い馬鹿にしている韓国にも近々抜き去られるかもしれない。こういった閉塞状況が若者の保守化を支えているといわれると老い先短い年寄りには暗澹たる将来に思えます。
安倍政権は国力の衰微なんかは気にしないと腹をくくり、ひたすら政権の存続を優先してきた!日本の未来への冒涜としか思えません。
安倍外交についても「地球儀を俯瞰する外交」とか豪語していたのですが、やってる感は出していてもトランプにすり寄っていただけで具体的な成果はあったのでしょうか。今になってみると遅刻してきたプーチンに対して「ウラジミールと晋三」の仲と愛想笑いをしていた姿は、国辱ものです。クリミア侵攻後の制裁で苦しい中、上手く助け船を出して返還に向けて一歩進んだと思っていたかもしれないけど結果何の成果も得ることもできずに資金だけ提供させられ、ウクライナ侵攻への暗黙の足掛かりを与えたようなものだが、こういう姿にネトウヨと言われる人たちは何か言ったのか。安倍こそ在日だとでも言ったのだろうか。外交に関しての唯一の具体的成果は日韓従軍慰安婦合意と言われると安倍さんは嫌だろうな。
安倍政権はファナティックな国民感情を鼓舞し、政権の求心力を確保していたのですが、火のついた国民感情に制御できずに政策の選択肢を限定せざるをえなかった。ある意味国力を毀損する政策を行っていてもそれは国民に支持されていたからこそ長期政権たり得たわけで、その意味ではそれが日本国民の望み…となると行きつくところまで行かないといけないのか。
ポピュリズムな国民感情に対して生き馬の目を抜く国際政治の舞台でどうやって国家のパワーを行使していくかの「国家理性」が求められるのですが、粛々と「国家理性」を訴え実行してくような政治家は今の日本の民主政治からは出てくるのが難しく、もう出てこないのか。韓国の文大統領を見てもポピュリズムに流されている同じような印象を抱くのですが、大統領が変わりどうなるのか。
どうも安倍政権のことばかり書きましたが、アメリカ、中国についても章をたてて論じています。アメリカ、中国は内部で大きな矛盾を抱えながら、今後世界でどう行動していくのか、そして日本はどうすべきかを、基本的に内田が「思い付き」を朗々と論じ、それをうまく姜がコントロールしながら落ち着かせていくというような感じなのですが、私のような門外漢にも腹に落ちる議論になっています。
それにしても今回のロシアによるウクライナ侵略によって、世界情勢はまた大きく転換していくのでしょうけど、どうなっていくのか。長期的にはロシアの敗戦は必至で窮地に追い込まれていくと思うのですけど、いささか不謹慎ですけど個人的にはその時が北方領土交渉を前進させる好機になるのではと感じています。
内田樹と姜尚中の対談としては3冊目ですけど、ウクライナ侵略後の続編が早く読みたいものです。
もう一冊は、おなじみの今野敏の「スクープ」シリーズ第5弾「オフマイク」。
テレビの報道番組「ニュースイレブン」の遊軍記者です。・布施と警視庁捜査1課特命捜査係刑事・黒田の本来水と油のコンビの活躍です。
読み始めるとやめることが出来ずに、一気呵成に読み通すことが出来ましたが、思い返すと展開と細部には疑問符が付くところもあるのですが、勢いで押し切られてしまいます。
どうしても報道記者という職業柄、事件解決に向けては無理が出てこざるを得ないこともあると思います。
それでも図書館の書棚に今野敏の本で読んでいないものがあるとついつい借りて来て読んでしまいます。