事件記者のページ

遠い昔のTV番組を再現しようというムチャな試み

ジョジョ・スピンオフ

2012-09-17 03:02:01 | アニメ・コミック・ゲーム
JORGE JOESTAR JORGE JOESTAR
価格:¥ 1,995(税込)
発売日:2012-09-19

これはスゴイ、まだ読み終わってないけど何かケタが違うという感じ、あ、日付変わっちゃったな、とりあえずアップしとけ

続き(9/18)-なかなか読み終わらなかった、こっちが飲んだくれたせいもあるが、途中で話が途切れてるというか前後してる(というかはっきり矛盾してると言うべきか)ところもあるような気がする、平行世界を自在に行き来できるという設定はどう逆立ちしたところでキッチリまとまることはあるまい、そこが舞城さんのいいところでもあるだろうし、「ジョジョ」という元ネタ自体、かなりとっちらかったところの多い(ゴメンナサーイ)お話だもんね(特に杜王町編-と思うけど)
しっかし、元ネタを知らないヒトには何のことかわからんかも、さすがの私も「ストーンオーシャン」までしかチェックしてなくて「スティールボールラン」は知らないので、そこからのネタはよくわからない

さて主人公の一人は元ネタには名前だけしか出ない「ジョージ」(ジョセフのオヤジさんにしてリサリサのダンナ)、こいつが生まれる前に母エレナと吸血鬼ディオの間でどんなことがあったのか、あんまし聞きたくないことを延々と聞かされたり、友人を殺したという疑いをかけられて、これまた延々と裁判で争ったり、しつこく追っかけて来るゾンビが気色悪過ぎだったり、リサリサではないガールフレンドがまた「何これ?」と言いたくなるスサマジサだったり(この子、元ネタあるのかな、名前には思い当たらんけど)、波紋もスタンドも使えない代わりに(というか何というか)とことん不運を招き寄せる能力の持ち主・・・・なるほどね、改めて舞城さんはこういう作風なんだ

お話は二重構造でもう一つの舞台は2012年の日本(「ストーンオーシャン」の設定が連載時にはまだ近未来だった2012年になってるからなるべし、近未来なんてすぐ現在になっちゃうんだね)、主人公は身元不明の日本人少年ジョージ、ジョースター家に貰われた、つまりディオの立場だが兄弟はいない、またこちらの世界には承太郎も仗助もおらず、エジプトでの戦いはどうやらなかったらしい、杜王町編とイタリア編(ジョルノはちゃんといる)が同時進行なだけじゃなく実際物理的に2つの場所が重なっちゃう、全くムチャするよ、ジョリーンはいないがプッチ神父はいてここでも天国への道を探している
こちらは元ネタの換骨奪胎ぶりがなかなか楽しい、虹村兄弟の名前が不可思議と無量大数(ここは絶対笑いどころ、ケタ大き過ぎだよ)だったり、広瀬少年の能力はモノを軽くすること(らしい、元ネタは逆だったハズ)、重ちーは犬を操る(え、何で?)んだったり、ナランチャの武器はヒトも乗れるUボート、全くムチャするよなあ・・・あ、わけわからんくてゴメン、だけどマンガの場合「買って読んでちょ」とは言いにくいやね

さらに・・・これはまちがいなしのミステリでもあって、各回(エジプト編含む)のラスボスが実は何者だったのか、元ネタを知らないヒトにはわからない「あっ」と驚く結末が用意されている(おそらくだけど「スティールボールラン」も捻られてるハズ)、納得(イタリアのディアボロ、反対するヒトもいると思うけど)なのも、ちょっと気の毒過ぎ(エジプトのディオ、そこまでやるか?!)なのもあるし、捻りのための捻りじゃないかと突っ込みたくもなるけど、でもそれがミステリというものよ、何せJDCトリビュート(これは元ネタよりもずっとマシ)でもあるからね

追記-今初めて見たけどAzonレビューは散々だね、原作好きには許しがたい冒涜と見えるかも、私は適度に忘れてたからよかったのかも、だけどほとんど逸脱してない西尾作品(らしくなかった、リスペクトし過ぎというべきか)よりはこっちがよいと思う、20世紀編のみの方がとの意見には賛成できない、それじゃ主人公がただただ不運なだけってお話になっちゃうじゃないの?

もう一つ追記-舞城さんを知らないと面白くないとの説もあるがそんなことはないと思う、事実私はほとんど知らないけど十分楽しめた、純文読みがここから「ジョジョ」に入るのはムリだ(と思う)けど、本好きがここから舞城作品に入るのはありなんじゃないかな?