2010年のTwitter文学賞、この名前(July)もろに七月(ナナツキ)さんだね、と言ってもわけわからんヒトが多いだろな、太田さんの「宿少」、今は入手不可能だし(あれは名作だからぜひ復刊してもらいたいと思う-と実はこれを言いたかっただけだったり)
このところ何冊かの翻訳モノを読みさしては部屋中に積み上げてる(途中で止まった事情はそれぞれ)状態だがこれは短編集なのでサラサラと読み終わった
登場人物のほとんどは女性(一作を除く)で、みんなよく言えば独創的、悪く言えば妄想的、何気にあっと驚くことを言ったりやったりしてくれる
共同パティオを一階の住人と同じ時間使おうと思う二階の女の子、だが洗濯物をつるすわけでもなし、ただそこに座ってるだけ
たまたますれ違う中年女性たち、一人はウィリアム王子との恋愛妄想にひたり、一人は犬を探して寝巻のままクルマを走らせる、なぜか犬は死ぬ、ああこの不条理・・・
深夜見知らぬ男が階段を上って自分を殺しに来る、すでに心の離れた亭主は絶対助けてくれないと思う女の子、夢オチしかありえないにもかかわらず絶対そうは読めないのがコワイ
ボールに水を入れて老人たちに水泳を教える女の子、オカシイ(アッハッハと面白いという意味)と思うヒトもいるらしいけどギャグ感覚の相違、私ははっきりコワイよ
お裁縫が全くできないのに自覚のない女の子、脇役だがとにかくシュールにしてインプレッシブな存在
やたらショートに切りたがる美容師、それが本人に似合うかどうかなんて知っちゃいない、髪を失くした子供に鬘をプレゼントしたいからという、あのな・・・・ってこれまた脇役だが主役を食ってる
ヒロインの恋人を奪うガキども、チ、生意気なヤツらだぜ(と年寄りは思うのであった)
手で女をイかせる方法を娘に伝授するお父さん、一番短くてひょっとしたら一番好きかも・・・
そして・・・・同僚に妹を紹介するという男、さてその目的は?いいかげんで気づけよ、純情そのものなオッチャン
訳者の岸本さん、「あかずの日記」(モンキービジネス連載だった)はどうなりました?Stacy Levine(こちら)は?けっこう楽しみにしてるんですが