怪食一家 支店

食い散らかして経験値を上げていきます。
トライアスロン・マラソンを通じた肉の引き締めも同時並行します。

そんなあなたに恋慕情

2011-07-10 23:46:14 | food

て妄想小説かくのかと勘ぐられそうですが、大変大変お世話になったスタンドバー虎が閉店して1ヶ月。色んな酒を教えてもらったってのもあって、思い出に浸りつつエッセイめいたことでも書いてみることに。実際は書けば書くほどに文才ない事実に目の当たりするわけですが。


ラフロイグ。


知る人ぞ知る、、、ほどのもんではないんですが、ウィスキーを片っ端から飲んでいくとどこかで必ずぶち当たるスコッチくんなにくい奴。

あの正露丸スメルが平気な時点で、さすがドリアン野郎とか、手賀沼と大阪港を泳ぎきった汚水マイスターは違うなとか称えられたり、へんなもんばっか食ってるだけにさすがだなとか罵られそうだけどさ。

そうはいうけど、最初はkeihさんもちょっと苦手で、それ知ってるとある先輩のかたなんか勝手にラフロイグ注文して先に帰ったりとかそういう目にあったりしてですねまた。

で、しばらくすると、ロックで飲めるようになってくるんですが、立ち飲みバーカウンターの二メートル左でラフロイグをストレートで飲んでる人の息に乗ってスメルがとんできてこりゃ何事だみたいになるんですよね。だって同じ酒のんでてロックとストレートとはいえ、濃度ほとんど変わらんのに。漂うスメルは向こうからやってくるほうが強いってなにごとだってはなしなんですよ。で、よくよくみると、グラスがチューリップグラス。グラスいっこで香りがかわるとかなんとか。

試しにチューリップグラスのストレートで注文してみるとこれが完全に別物。冷たい酒が好きというだけでロックしか飲んできませんでしたが、もうスメルが別物。柔らかく鼻腔をアレが包み込むわけですが、二度三度吸い込んで、液体を嘗めて再度スメルを吸入するとそれが不思議と慣れてくる。

あのピート臭だか正露丸スメルが、スモーキーな匂いに昇華してきてさ。いやいやしねぇよばかたれが、というご意見は全面的に受けるわけですが、なにがいいたいかってあのスモーキースメルが鼻から突き抜けて、その奥の甘さと辛さが入り混じったテイストを感じた瞬間は間違いなくなんか人生の次のステージへ進めたような気がしたよ。征服感とまではいかないけど、酒ていいもんだなと実感したそんな感じ。「ザ・嗜好品」っていうニュアンス。

ほんとそこまで時間かかったけどさ、もう飲むのはストレートだけで何でロックなんか飲んでたんだろうと後悔。一度ふざけてソーダ割りなんか頼んでみましたけど、それでも主張するスメルは相変わらずで、いやもったいないだの贅沢だのハイボール流行に迎合するだけの残念な飲み方だのカウンターではなしてたら、その直後に入店された方が思いっきりラフロイグのソーダ割なんか注文して、思わずお店の人と顔を見合わせましたが。

別に、飲んで目を閉じれば荒涼としたアイラ島の情景が広がってなんて、行ったことない土地のことを行ってみてきたかのようにはとても言えませんが、どこかなにかに思いを馳せて脳内トリップを図るにはいいお酒なのではないでしょうか。

ちなみに、先週金曜日に自由ヶ丘のガールズバーで飲んだくれてたときにも注文してみましたが、うまくもなんともなかったんだよな。ほんと。チューリップじゃなかったとか、周りが騒がしいとか、ウォーターカスクじゃないってのもあるとおもいますが、たぶんアウェイでせめたいときに飲む酒じゃないんでしょうね。

ざんねんだけど、あの虎で飲んでたラフロイグは帰ってこないんだろうな。もちろん、過去を悔いても仕方ないので、新たなお店を探すか、スキットルに入れて電車の中で飲んだくれて阿鼻叫喚を演出するか、どっちかでしょうな。後者を敢行する勇者が居たら見てみたいですが、。


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で、買ってきたんですな。




まあまあ、常用酒にするにはちょっと高級すぎやしねぇかという思いもありますので、まずはミニボトルを買ってきた次第。しかし、買ってきた後で気づいたんだけどさ、

うちにはチューリップがない。

あのスメルを堪能すべく、しばらくはチューリップまちにしときます。




このミニチュアなやつにもちゃんとチャールズさんの忠愛を受け取りまっせ、という文言もあるしさ。ああ、なんかやってチューリップ買って、スメルを鼻腔に突き刺しながら飲み散らかすでやんすよ。はい。

コメント
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