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「全国精神障害者社会復帰施設協会」、補助金1800万円流用 人件費などに/気になるニュース

2009-09-14 23:29:31 | 障害
障害者団体、補助金1800万円流用 人件費などに(朝日新聞) - goo ニュース

 今日の、朝日新聞朝刊を読んでいて、気になったというよりは、腹が立ったニュースであった。障害者を食い物にする、内輪とも言える団体。肝腎の精神障害者の社会復帰、自立のための功労上から受け取った調査研究費を不正に流用した疑いが指摘された。
 この団体は、全国の障害者施設などで組織する社会福祉法人「全国精神障害者社会復帰施設協会」(全精社協)である。
 朝日新聞の取材によれば、『全精社協07~08年度に調査研究費として受け取った補助金の総額は5千万円余りで、ほかにも目的外で使われた疑いがある。さらに元幹部が協会の資金を着服したほか、資金が国会議員に流れた疑いもある。厚労省は今年4月、全精社協の会計処理が不自然とみて特別監査を実施しており、調査を進める。
 問題の補助金は厚労省の「障害者自立支援調査研究プロジェクト」の事業費。07年度は(1)就労支援施設の経営改善の方法(2)重度精神障害者の地域での生活支援策(3)就労支援施設での工賃アップ――の三つのテーマを調査する目的で計3130万円が支出された。08年度は精神障害者の施設運営の調査に計1980万円の補助金があてられた。』という。

 なお、今回の事件の舞台となったハートピアきつれ川は国の補助金などで96年、精神障害者が働くホテルと授産施設を併設した全国唯一の施設として開設されたているが、02年11月、運営元の財団法人「全国精神障害者家族会連合会」(07年4月解散)が補助金を借金返済や人件費に流用したことが判明して、07年度から全精社協が事業を引き継いでいる。財団法人「全国精神障害者家族会連合会」も、やはり、家族会の名のもとに、精神障害者を食い物にしていたことになる。
 最近の障害者団体郵便割引制度の問題にしろ、いい加減、障害者を利用することはやめてもらいたい。その団体が、内輪の団体だとしたら、救いがないことになる。
 貧困ビジネスも、現在問題となっている。こうした事件が続くことをなくすためには、かかる事件に関わった当事者の責任を徹底的に追及することである。行政機関に権限がない場合は、法制度を実効性のあるものに変えるべきである。

 なお、事件はその後、元次長の逮捕という展開を見せた。しかし、政治献金を受けた人物に対する責任はどうなるのであろうか。

障害者団体元次長、約1千万円の横領容疑で逮捕(朝日新聞) - goo ニュース

戦争は大嫌い/絵本『ちいさなへいたい』

2009-09-14 01:30:10 | 絵本・児童文学


ちいさなへいたい
パウル・ヴェルレプト
朔北社

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 「あるひ、せんそうは、はじまった。」でこの絵本が始まるのだが、最初のページの絵は、子どもがテーブルの上の戦車のおもちゃを見ているところが描かれている。そばには、犬のぬいぐるみ。次のページでは、犬のぬいぐるみを抱きながら、片方の手には、戦車のおもちゃがつながれたひもを持っている。

 この子どもが、銃を持った兵隊になっているところが次に描かれている。同じような子どもたちが軍服を着て敬礼をしている。足元には、それぞれ犬のぬいぐるみ。
 よく考えれ見ると、ショッキングな表現である。この小さな兵隊たちには、戦争の意味もよく分からない。原因も分からない。ただし、容赦なく仲間の死が訪れる。やはり、そばには、いつも犬のぬいぐるみが一緒だ。そしていつの間にか戦争が終わっている。喜ぶ戦勝国の人たち。でも、この小さな兵隊には、大勢の人が家をなくし、悲しんでいる人がたくさんいることも、ちゃんと見ているのだ。彼の家も破壊されていた。その後のページには、墓石が並ぶ墓地の風景が描かれている。死んでしまった大勢の友達。彼は、これからも生きたいと思っている。戦争の事は考えたくもない。でも、眠れぬ夜は、あれが何だったのか、一体何が起こったのか考える。

 子どもの姿に託した小さな兵隊。

 では、何故「ちいさなへいたい」なのか?作者のパウル・ヴェルレプトハは語るのだ。「人は ちっぽけな 存在だから ―戦争が 起きれば なおさら  そして 戦争には 勝つものなど いないのだから」と。

 この絵本は、JBBY(日本国際児童図書評議会)が主催する平和と寛容の国際絵本展「ハロー・ディア・エネミー!80作品展」の1冊として選ばれ全国を巡回しているという。皆さんのそばでも開催されているかもしれない。