トッペイのみんなちがってみんないい

透析しながら考えた事、感じた事。内部障害者として、色々な障害者,マイノリティの人とお互いに情報発信したい。

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しょうが祭り・永福稲荷神社(八王子)

2009-09-05 17:26:57 | わが街と近隣
 今日5日は、新町にある永福稲荷神社で「しょうが祭り」が開催された。


 
 この神社は、江戸時代中期、地元出身の力士・八光山権五郎関取が出世を祈願して、回向院大関に昇進して再建された。そして毎年奉納試合を催したとの記録が残っている。





 この故事にちなんで、軍配の形をしたお守り札が売られている。(500円)。商売繁盛、心願成就、最近では交通安全の御利益ありとされている。勝負運が付くかも知れない。



 毎年、夜7時からは奉納演芸大会が境内で行われる。寄席芸人による熱演が楽しめる。今日も、落語やコントなどが披露される。



 「しょうが祭り」の名前の通りに、縁起物としてしょうがが売られている。食すれば病気知らずだとか。新型インフルエンザが蔓延しませんように。
 しょうがは身体を温めたり、食欲増進などの作用から、この時期に、暑気あたり対策として売られているとすれば、合理的なことである。


夢をあきらめないで/絵本『ホームランを打ったことのない君に』

2009-09-05 01:06:27 | 絵本・児童文学
ホームランを打ったことのない君に
長谷川 集平
理論社

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 森永ヒ素ミルク事件を取り扱った『はせがわくんきらいや』でデビューした長谷川集平氏。驚くべき絵本の出現だとその時、思った。
 その後、阪神タイガースが初優勝した年に、奥さんの療養のために休筆していたことを初めて知った。仕事より奥さんを優先したのだ。長谷川氏は、元阪神の掛布選手と同じ年だという。その休筆期間中は、再びグラウンドに立つことを夢見ながら我慢強くリハビリをする野球選手の姿が励みとなったそうだ。いつも、スポットライトの当たる選手ばかりではないのは、当然のことであるが、そうした事は忘れがちである。
 阪神タイガース優勝から6年目の復帰作が『ホームランを打ったことのない君に』である。著者がいうように、野球に関するマンガやゲームはたくさんあるのに、野球の魅力を語った子どもの本は、あまりなかった。そうした事を不思議に思いながら、野球好きの著者が描いたのが本書であった。

 著者に影響を与えたホークスの川崎宗則選手の言葉。「ホームランを打てなくてもいい。どんな打順でもそれぞれの仕事があっておもしろいんだ。奥が深いんだ」。

 主人公の少年は、肝心の場面でボテボテのゴロを打って、チームは負けてしまう。自信の喪失。そんな試合を仙ちゃんが観ていた。母親に頼まれて買い物に行った時に会った仙ちゃんから、話を聞いたのだ。仙ちゃんは、元高校野球の選手だ。公園での仙ちゃんとの野球をめぐる会話。レギュラー選手だった仙ちゃんも、試合ではホームランを打ったことがないという。少年は、あの負けゲームの場面でホームランを狙っていたのだ。ホームランを打つ選手になるためには、並大抵の練習では追いつかないという。象島という選手は身体づくりにハードで地道な練習を10年積み重ねたという。仙ちゃんは話を続ける。「象島が苦虫をつぶしたような顔でダイアモンドをゆっくり一周する。そしてホームベースを踏む。ホームラン……彼は自分の力でホーム、つまり家を出て、くるりと世界を駆け抜けて、また家に帰ってくるんだ。自分のちからで」
 仙ちゃんは、少年と競争しようと言う。野球で。少年は変える時に、公園でバティングフォームを繰り返す仙ちゃんの姿をみた。

 お使いから変えると、母親から仙ちゃんの話を聞いた。仙ちゃんは、交通事故に会って医者から歩けなくなるかも知れないと言われた。でも、頑張ってリハビリしてるって聞いたそうだ。母親に、仙ちゃんが家に帰ったいることを伝えたら、良かったねって言って話してくれた内容だ。

 仙ちゃん、ありがとう。ぼく、いつかホームランを打つよ。でも、その前にまずヒットだね。

 野球を愛する人へのメッセージに満ちた絵本であった。今年の甲子園は、島根県代表校は、ベンチ入りした選手の全員が県外の選手だった。また、高野連の指針に反して多くの特待生をとっている高校が少なくなかった。そんな現実を吹き飛ばす、野球を好きな人たちへエールを送る本書。