物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

総理大臣は勝手に日本の方向を変える権利をもっていない

2022-12-17 13:21:44 | 本と雑誌
最近の総理大臣は何でもできると思い違いをしているのではなかろうか。

防衛予算の増額と反撃能力の保持の問題である。これは明らかにまちがっている。中国が大国となって急に拡張政策とか軍備増強に走っているとしても隣国であり、経済的にも相互依存している中なのでその中で反撃能力の保持とかいうのは明らかに中国を標的にしていると思われても仕方がない。

中国の大国主義は問題であるが、それを外国である日本が指摘しても内政問題に口を突っ込むなと言われるだけであろう。外交によってその愚かさの具をやんわりと示唆し続けるほかはない。

それならばどうするかということだが、軍備は最小にして外交に力を注ぐしかない。そして世界全体の緊張を緩和する方向に世界を志向させてこそ日本の生きる道がある。こんなこと言わなくてもわかっていると思っていたのに国民を守るとかの口実に軍備の増強である。

経済がうまくいかないので企業家が逃げ道として防衛産業の増額をひそかに要求しているのが背景にあるのかもしれない。そうではあってもその尻馬に乗ってはいけないのだ。

どうやったら、平和な産業とか国民の生活の向上に資することができるかを深く考える必要がある。普通の産業や工業で日本がここ2,30年世界にたち遅れてきたことは日本ではもう衆目の知るところである。それをどうやって克服するか。これが私たちの一番しなくてはいけないことのはずだ。

いつものかくことだが、軍備は消費産業として地球を少しでも長続きさせるためには全く役に立たない。それはたとえ一時的に企業家の利益になるとしても絶対に避けなければならないことのはずだ。

そういうことをよしとする時代ではないはずなのに。政治家の見識のなさに呆れてしまう。


2 コメント

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同感です (平 昭則)
2022-12-19 08:08:26
ごぶさたしております。
数学・物理通信の配信いつもありがとうございます。
 まったくおっしゃる通りと思い,投稿させていただきました。12月17日堺市民懇による西谷文和氏の講演で,中村哲氏が紹介されていました。中村氏のことを「歩く日本国憲法」と紹介されていました。日本が世界に貢献できる一つの道として中村氏のような仕事が平和憲法を堅持する日本の役割ではないでしょうか。現政権のやり方は,隣国に危機感を増幅させるだけで,憲法の理念に反すると思います。
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ご賛同いただけて力強いです。 (aoyama)
2022-12-19 12:47:12
平さん、私の方もごぶさたしています。

ご賛同いただけて力強いです。確かに周りの国が軍備増強していることは事実でしょうが、軍備増強する必要はないし、そういうことは地球のできるだけ長い存続のためにはまったく役立たないのだとわかってもらう必要があるのですね。

大国主義だと自分の国の国民を裕福にし、食べさせていくことが必要であるので資源確保や領土確保のために軍備増強に走る傾向があります。

だから大国主義がいろいろな原因になっているのですが、それを他国からあからさまに言うと内政干渉となるので、外交を粘り強く行って日本の国としては外国を侵略することはないと信用を得る以外にないのです。

アメリカと日本とは中国との地理的な近さのために外交の姿勢はおのずから異なってきます。その辺の認識が日本政府にあるのかどうか。

中村哲さんの活動経過を写したビデオを12月8日の反戦の日の集会で見ました。命を落としてもその志は生き残っています。すばらしい人ですね。
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