午前中の経験を書く。
素鵞小学校にタダ塾の出張教員として出かけていた。今日は5年生の担当教員の一人として。
2時限目にかけ算のドリルをやっている、女の子を見つけた。傍で見ていて、指導が必要だと判断して、「わからないことは恥ずかしいことではないよ」といったが、自分の計算に自信がないのだろう。計算結果を手で隠している。
それで重ねて「わからないことや間違うことは恥ずかしいことではないよ」と声をかけたがなかなか心を開いてくれない。
そのとき隣にいた友だちが「わからないことがあるからここにきているんじゃないの」と声をかけてくれた。
それでようやく計算を手で隠さなくなった。10のくらい、100のくらい、1000のくらい、0.1のくらい、0.01のくらいといった、「位取りの部屋」みたいなことを話して、大きさの見当をつけるという話をしてから計算にとりかかってもらった。
大分計算結果が合うようになってきたが、それでも縦書きの計算をしなくてはわからないらしい。
縦書きの筆算で数そのものの計算はあまりまちがえないが、ときどき桁どりの間違いをする。
それでもほめて計算をさせているうちに、自分でも自信が出てきたのであろう。進んで計算をするようになった。
休憩時間に元小学校の先生が気分転換の遊びのために皿回しのお皿をもってきていたが、大多数の子どもはあまりうまく皿がまわらない。
ところがこの子が皿を回すとみごと にほとんど揺れないで皿が回る。私は「天才!」と声をかけた。
前に経験があるのかと尋ねたが、どうもやったことがないらしい。他の子ができないことが自分にはできるという経験と自分がかけ算がすこし上手にできるようになったということで、この子の自信になればいいがと思った。
それにしても横に座っていたよくできるお友だちの一言が大いに役に立った。
いい友だちをもった子は幸せである。
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