昨日から徳島科学史雑誌の論文の執筆に帰った。
そのためにメール上で議論されたことを読み返そうとしている。この議論の発端を開いたのは館野淳さんである。
昨日は岩波新書『原水爆実験』を部分的に読み返していた。
私はこの書がなかなか優れた書であると思い始めた。許容量という概念の分析もそうだが、それだけではなく科学的な詳細もなかなか立派だと思い始めた。
武谷さんは理論物理学者であるが、実際のいろいろな原水爆実験をしたときの気圧の変化等の細かい測定についてもこれは誰かから聞いたのかもしらないが、詳しい。
そこらあたりが、普通の理論物理学者とは違うような気がする。この書は武谷さんが一人で書いたらしい。もちろん、それに協力した人は一人ならず、いただろうが、それにしてもすばらしいと思う。
この書が出た当時の人の書評があるならない、読んでみたいと考えている。